○テレビ中継
今日はテレビの仕事が二つ入って、少しバタバタしました。一方は南海放送の「水辺」をテーマにしたテレビ中継、もう一つはあいテレビの「キャッチあい」という番組のビデオ撮りです。いずれも顔見知りのディレクターから「人間牧場」がらみで出演を依頼されましたが、「人間牧場」がテレビに登場するのはNHKのお昼前番組で人間牧場からの眺めの写真がカットで出たのを含めると都合3回という事になります。最もあいテレビの番組は今月16日の放送だと言っていましたのでまだ正式登場ではありません。
今日の南海放送さんの「おかえりテレビ」はシーサイド公園に中継車を置き、ハイビジョンカメラの映像に人間牧場と翠小学校界隈グリーンツーリズムの話題を二本からませ、スタジオとつなぐものです。スタジオにいる江刺アナや永野アナは旧知なので面白いと思ったのですが、夏休みのことゆえ話題やニュースも多く、残念ながら短いやり取りで終わってしまいました。それでも人間牧場のVTRはいい雰囲気で撮影されており、シーサイドの砂浜での小原アナとのやりとりも「まああんなもの」なのでしょう。それにしても短い時間ながらハイビジョンカメラに映し出されたシーサイドの海辺は、シリーズ「水辺」のテーマに相応しく、とても美しく夕景をお茶の間に届けてくれました。
どうです。この小原アナとのツーショット、中々様になっていると思いませんか。私はリハーサルが大の苦手だという事をディレクターの三瀬さんに伝えていました。だってアナウンサーのようにまるでVTRを見ているような同じ事を二度も言えるほど記憶力がよくないからです。三瀬さんもその事を承知で質問事項を引き出すようなVTRを用意してくれていました。テレビは即反響があります。友人知人からわが家へは「今テレビを見た」「退職後元気そうで何より」「人間牧場は凄いね」などなど、各方面から電話が沢山かかり、食事の準備をしていた妻は、右往左往したそうです。
南海放送の中継が終わって直ぐに下灘の駅に車を走らせました。下灘駅に着いたのは6時40分、水平線辺りに雲の多い夕暮れで美しい夕日は諦めていたのですが、何と何と次第に尻上がりによくなって、こんな美しい夕日を見ることができました。
この夕日を見てふと20数年前にこの場所で見た夕日を思い出しました。NHKの「明るい農村」というテレビ番組を撮りにきたカメラマンが上灘駅と下灘駅を間違って降り、この夕日よりももっと凄いそれは美しい夕日を見て「この夕日は綺麗」と感嘆の声を上げたことが、夕日によるまちづくりをはじめたきっかけだったし、この場所を使った夕焼けプラットホームコンサートが第一歩だったのです。「キャッチあい」の村上ディレクターは自分でカメラを回しながらその辺をしつこく、さりげなく夕景をバックにカメラに収めていたようです。どんな番組に仕上がるか全てVTRなので今から楽しみです。それにしてもテレビの撮影や何人かの観光客(名古屋から夕日を撮影に来た人、若いカップルでツーショットを撮りに来た人、自主映画の撮影に来た人)で、日ごろ散閑とした無人駅は結構な賑わいでした。近所に住む顔見知りの早苗さんも駅の草刈などを自主的にやっていて、「下灘駅も有名になったもんじゃねえ」と話しこみました。
取材や話や「済みませんがシャッターを押してください」という求めに応じていたため、すっかり自分のカメラの存在に気付かず、気付いた時にはまさに夕日が沈まんとする時でした。慌てて2~3枚シャッターを押しましたが、時既に遅しといった感じです。でも下灘駅からの美しい夕景をこうしてブログで配信できてほっとしています。
下灘駅界隈は相変わらずの寂しさです。駅前の福井商店は店じまいし、無人駅の構内を鈍い街路蛍光灯が照らして一層ローカルな駅の風情を醸していました。夕景に浮かぶプラットホームや「しもなだ」と書かれた駅の看板は、フーテンの寅さんの映画そのままに夢の世界のようでした。
「ラジオ向き 顔をしてるに 何故テレビ 出るのと言われ 寅さん同じ」
「下灘の 駅から見える 夕景が 全てドラマの きっかけとなる」
「日々同じ 場所に沈みし 夕日だが 一ヵ月後は 相当西に」
「ねえおじさん シャッター押してと せがまれて えっおじいさんと 耳を疑う」
追伸
南海放送の三瀬さんが扇子と日本タオルをプレゼントしてくれました。大学時代に落研に所属していたらしく、人間牧場の高座用にと持ってきてくれたのです。扇子も落語家が使う白扇、日本タオルも松葉をあしらった染め物で本格的です。まちづくり高座も清水さんの鳴り物テープが届くといよいよスタートです。