○みんなが言いよる
昨日の夜は新旧の組長さんを集めてわが灘町自治会の総会がありました。この一年お世話になった組長さんには有難う、これからお世話になるであろう新組長さんにはよろしくといった意味も込めての総会でしたが、人の集まりも会がダブって行けないと事前通告のあった一人を除き全員が集合し、時間もNHKばりの7時きっかりに始まりました。私の口から言うと自慢しているように聞こえますが、いや自慢しているのです。時間が守れ人の集まりが100パーセントなんて会は滅多にお目にかかれるものではありませんから、私はこの自治会は凄いと改めて思いました。
総会は事業報告・決算報告・監査報告・事業計画・予算を審議、こちらの説明がよかったのか異議を挟むものは殆どなく議事は約40分で終了しました。このような集会は滅多にないので、その他の項目で懸案の天一稲荷神社の建築問題と機構改革に伴う地域事務所の縮小問題、自治会の防災問題、不燃物の収集問題について約10分間区長としての考えを述べ、意見は懇親会で出すように言って食談に入りました。最近は世相を反映して女性の組長さんもいて、弁当折り詰めを持ってさっさと引き上げる人もいるので、多少盛り上がりには欠けましたが、それでもあちらで話に花が咲きました。
「区長の説明した市の機構改革についてじゃが、わしは腹が立って仕方がない。今の市長は何を考えているのかのう。合併の責任者だったのだから分っているはずじゃが、総合支所をただの支所にして6課を2課にするとは何事じゃあ。それでなくとも何の説明もなく水道代は上がるし固定資産税は上がるし、おらは腹が立って仕方がない。このことはみんなが言いよる。市会議員は何をしよるんじゃろか。」と息巻くのです。
私が「みんなって誰ぜ」とやり返すと「みんなはみんなじゃあ」と返ってきました。私は再び「みんなみんな言うけど、みんなが誰か分らなかったら市長さんや議員さんに、あんたらの意見はわしゃあようつながん」と言ったのです。酒を飲まない私は素面、向こうは周りの人に「のう、お前もそうじゃろが。おらの意見が間違っとるか?}と同調を求め、その渦は酒の勢いで段々大きくなりました。「それじゃあ市長さんと議員さんを呼んで市政懇談会でも開くきん、みんな来てくれるかい」「そりゃええことよ、みんな来らい」「みんなというがみんなとは誰ぞな」「みんなじゃあ」とまあ延々と「みんな」論が続きました。
区長は民意の集約と民意を市政に反映することもしなければなりません。議員さんのように一般質問をできる訳ではありませんから、市政懇談会などを開いて直接もの申すことは可能です。みんなが言うように市政懇談会でも開きましょうか。ただし私の言う「みんな」は新旧組長会に出席した60人の中で聞いたある一部分の人の話です。でも一部分の話でもそれは大切にしたい「みんな」の意見でした。
「みんな言う みんなは誰か 尋ねたら みんなはみんな 果てなくみんな」
「選挙から 一年経つのに 市長さん 一度も顔を 見せない何故に」
「改革は 誰のためだと 訪ねたら 市民のためと 口先言うが」
「役場前 ゴーストタウンの兆しあり 機構改革 追い討ちかけて」