○凄い太田市の係長パワー
役所の職責は別名22条職員と言われる臨時雇や、主事補、主事、主査、係長、課長補佐、課長、主幹、参事、次長、部長などと様々な呼び名があり、その役所によって役割がかなり違っています。私も年齢に応じてその幾つかを経験しましたが、部下には部下の、上司には上司の言い分があって中々難しいものだと思いました。
昨日まで群馬県太田市係長会の招きで、研修会に参加してきました。何でも千葉県幕張にある市町村アカデミー研修所で私の講義を聞いた方が私を推薦して実現したそうですが、太田という街の元気度には驚かされました。市庁舎が立派なのは全国を回っている私としては別に驚きませんが、市長さんのやる気元気度を職員一同誰しも認めていました。まちづくりのリーダーシップには首長、職員、民間の3つのタイプがありますが太田市は紛れもなく首長誘導型だとお見受けしました。首長の長期政権が続けばそれはそれとして上手くいくのですが、首長は4年に一度の禊選挙があり、その後が少し気になるところです。
案内していただいた国の史跡に指定されている中世の城郭金山城も立派で、説明をしていただいた教育委員会の担当者は何と19年間も異動することなくこの仕事に取り組んでおり、私の持論である専門馬鹿なくしてこうした仕事は勤まらないと脱帽しました。もし私が金山城を訪ねても、彼のような専門家の説明がなかったら未整備途中の公園としか目に映らなかったのではないでしょうか。異動の希望もせずただ黙々と働く彼に大きな拍手を送ります。
もうひとつ凄いのは200人近い人がホテルに宿泊して研修した係長会の存在です。太田市では係長は管理職だそうですが参加した人たちの熱心さにまず圧倒されました。私も若さと円熟味を兼ね備えた係長を相手の話ですから、普通3時間の話を1時間40分余り熱を込めて早口で喋りました。「あうんの心」とでも言うのでしょうか、大きな反響があり、明くる日のこともあるので夜を徹してまではゆきませんでしたが、かなりの手ごたえを感じました。あと5年したら彼らは市政の重要な役職に趣き市井をリードするに違いありません。
人の出会いとは不思議なもので、太田市は愛媛県今治市と姉妹提携を結んで交流をしているそうで、愛媛県の実情を実によく知っており、係長会の会長さんは双海町のシーサイドで泳いだ経験をお持ちとか、いやはや驚きました。余談になりますが助役さんも皆さんと一緒に泊まり研修に参加しておられました。折に触れてお話をさせていただきましたが、ナンバー2のこうしたフォローも見逃せない努力なのです。
「かかあでんかと空っ風」なんて言われますが、太田市を経つ日の朝は寒波の影響で冷え込み、赤城降ろしの空っ風の片鱗を少しだけ感じましたが、わざわざ駅まで見送ってもらった謙虚さにも深々と頭を下げて帰って来ました。
「通風が出た足引きずり街中を進んで歩く誠実見たり」
「携帯の呼び出し音に追われつつ見知らぬ街の見知らぬ人と」
「日本は何処へ行っても自然あり海山川を自慢しつつも」
「暮らし書くブログのお陰今日もまた共通話題こと欠きもせず」