○好きになれない携帯電話
私は今でも携帯電話を好きになれません。この3日間長旅で家を空けていたものですからメールも見れず、連絡はもっぱら携帯電話と相成りましたが、電車の中や講演中もじゃんじゃん鳴って対応に大忙しでした。電話は相手の置かれている立場が分からないので仕方がないと思いますが、それにしても驚くほどの数の電話が携帯にかかってきたのです。丁度運悪く旅の荷物を軽くするため予定表を家に置いていったものですから、対応に苦慮しました。昔は家にあった電話が今は人間について歩く時代になって、便利にはなったけれど電話に追いまくられる生活は、何とも不自由な日々です。
私にかかってくる電話の中で多いのは人の紹介です。「××の研修会をしたいのだが、誰か良い講師はいないか」とか、「××という先生に講演を依頼したら断られた。あなたから依頼すれば何とかなる」など、まるで「私は口入屋か」と言いたくなるほどの電話です。私の人脈の広さと深さを察知してのことでしょうから、それなりの対応をしてあげることもやぶさかではありませんが、紹介だけならまだしも「あなたから一押ししてください」は中々骨が折れるものなのです。もっと大変なのは「講師料がないので何とかして欲しい」と泣きつかれ、講演料まで私に折衝させるのですからし正直しんどいです。
昨日の一件などはひどいもので、自分たちの都合で日程が変更になりながら、変更の通知もせず講師に叱られて「あなたから詫びて欲しい」とのことだったので、「そんな失礼があるか」と電話で担当者をしかりつけましたが、私が口をを聞いた人なので講師に詫びの電話を入れました。その講師から苦情を言われましたが、昨日ははそれで一日中振り回されてしまいました。それでも携帯電話があったから昨日の内に処理できたのですから携帯電話にお礼を言わなければなりませんね。
講演会場で昨日司会者が、「携帯電話をお持ちの方はマナーモードに切り替えるか電源をお切りください」とアナウンスしたにもかかわらず、会場で数回携帯電話の呼び出し音が聞こえました。その都度話している私は気になって話が中断するような違和感を覚えました。また列車に乗っても同じようなアナウンスがあるのですが、相変わらず大きなな声で車内での対話となっていて、不快感を表す人もいたほどです。
私のような古い人間は携帯電話の呼び出し音を聞くとドキッとします。携帯電話は今の社会には必要な道具かも知れませんが、せめてマナーは守りたいものです。
「どれ程の機能があっても使えなきゃ何にもならない携帯ポッケに」
「携帯で話しながらもお辞儀する敬服しますあなたの態度」
「おばさんの着メロ何とアイドル歌思わずみんな振り向きええっと」
「左手に携帯右手タバコ持ち粋な姉ちゃん信号で止まる」