shin-1さんの日記

投稿者: | 2007年2月28日

○動かなくなった腕時計

 私には奇妙な癖があります。それは左腕に着けた腕時計をやたらと何処ででも外す癖なのです。これは一種の職業病かもしれないと思うようになったのはつい最近のことです。私は2年前まで35年間役場に務めましたが、その殆どの職場で会議の司会や結婚式の司会、討議のコーディネーター、講演や講義などタイムキーパーと呼べるほどな役割をこなしてきました。その都度腕時計のお世話になり、腕時計を外して腕時計を見ながら仕事をしてきました。ですから私の腕時計は会議用だったのです。

 ところが困ったことにその癖が机に座れば外し、車に乗れば外し、時には料理屋でいっぱい飲時にも外すというように、タイムキーパーをしないでもいい時まで無意識のうちに外してしまうようになっていたのです。習慣とは恐ろしいものだとしみじみ思いました。お陰さまでお酒を体の都合で止めている最近は忘れなくなりましたが、酒席で何度も無くしたものです。その都度明くる日は大騒動で、飲み屋に「腕時計を忘れていなかったですか」と問い合わせ、何度も手土産を持って引き取りに行ったものです。これも怪我の功名でしょうか、腕時計を忘れたお店の親切な対応に感激し、2~3の馴染みの店が出来たりもしました。

 私の使う腕時計はデザインは余り気にせず、1~12までの文字盤がシンプルにして見えやすいものを使っています。しかも時々なくなることを前提にそんなにお金をかけない安物の時計なのです。今使っている時計は長持ちして電池交換を5回ぐらいやった、私にしては秘蔵愛用の時計なのです。

 その愛用の腕時計が最近動かなくなりました。自動巻きなので一週間くらい使わないと動きを止めるのですが、この一年くらいは腕につけてふれば2~3日は動いていましたが、先日講演前に動かなくなっているのに気付きました。普通の会議用会場には時計があるのですが、大きなホテルや舞台には時計がありません。これも職業病なのでしょうか、会場に入るとまず時計の位置を確認します。その次に自分の時計と会場の時計の誤差を確認します。会場に集まった人は私の時計など見ることも出来ないので、会場の時計に合わせて喋るのです。ところがもう自分の事前講師紹介も終わって壇上に上がる時間になって自分の時計の動いていないのに気付き、会場を見渡しても時計のないことに気がつきました。腹時計などでやれるものではないので慌てて腕を何度も振りましたが、腕時計は動いてくれませんでした。

(左側が動かなくなった愛用腕時計・携帯電話・千円の腕時計)

 その時です。点の助けとでも言うのでしょうかズボンのポケットで携帯電話をマナモードにしていたバイブレーターが鈍い音を肌に伝えました。パニックから我に帰った私は携帯電話を取り出して演台に置きこともなく90分の講演を終えることが出来たのです。それ以来少しの期間携帯電話で腕時計の時計を使っていましたが、どうも気になってしっくり行きませんでした。

 先日山梨からの帰り道、新宿駅の地下売店で安売り腕時計を見つけました。私のお気に入りの腕時計が何と千円なのです。直ぐに求めてその場で調節してもらい腕にはめて帰りました。サイズも使いこなし具合もピッタリで、安物ながら今のところ気に入って使っていますが、私の腕時計外し癖は今も直ることはなく、そのうちどこかでなくすかもしれませんが、「千円だから」となくしても納得できそうです。でも大切なタイムキーパーの役割を何度も担ってくれているこの時計、そう易々となくすわけにはいけません。たとえ安くても大事に使いたいものです。

  「可愛そう ついに寿命の 腕時計 私の頭脳 支え続けて」

  「この時計 たった千円 驚いた それでもちゃんと 一秒遅れず」

  「時計など 使わぬ自由 欲しいのに 未だに時間 気になる世界」

  「捨てようか いや記念にと 迷いつつ 机の上に 置かれたままで」 

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