人間牧場

〇一人の女性の心変わり
 私は小は小学生から大は高齢者までを対象に、求めに応じ色々な所で色々と他愛ない話をしています。時には1千人を超す大集会もあればたった4~5人の小さな集会もありまちまちです。与えられたテーマに沿って短くて10分、長くて120分話すのですが、最近は余り事前に用意もせずアドリブでお茶を濁し話すことが多くなりました。

 その昔、私が代表を務めている21世紀えひめニューふぉろんティアグループの主催するフロンティア塾の40回目の締めくくりに、あの有名な永六輔さんを講師にに招きました。永六輔さんは講演の前集まった参加者に「今日は私にどんな話が聞きたいですか?」と聞き、手の上がった4~5人の聞きたい話をテーマにしてアドリブで90分間しっかりと話しました。

 演題のない講演で何でもこなす永六輔さんの姿を見て、「この人はどんな知識を持っているのだろう」と不思議に思いました。永六輔さんと私は月とスッポンほどの違いがありますが、折に触れ「あの人のように喋りたい」と思ってはいるものの、やはり無駄な抵抗だと思いながら、愚直な抵抗を続けていますが、抵抗もここまででもう残り少な人生から考えると夢幻に終わりそうです。

 私は人前で話をする時、集まった人の1人でもいいから心の扉を叩いて開けれたらいいと思っています。先日私の話を聴いたという1人の女性がわが家へ訪ねて来ました。聞けば私の話を聴いて感動したのでと前置きし、「気持ちを手紙に書きました」と一通の手紙を手渡されました。その女性が帰ってから手紙を開けて達筆な心こもった手紙を読みました。

 「お話に深く感銘を受け、早速私もこれからの人生についての生活設計を作ってみたい、そして『わくわく、ドキドキ、じ~ん』と感じられる人生を歩みたい」と書かれていました。30人ほどの集会でしたが30分の1ながら心の扉を少しだけ開くことができました。ブラボーです。手紙を見せながら読んで聞かせた妻も「いい手紙を貰って幸せだね」と喜んでくれました。

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