〇私の苦手なもの(その⑪・選挙と政治家)
日本社会を揺るがした平成の大合併で、愛媛県では70の市町村が20に市町になり、村という名前が消えました。勿論私の住んでいる双海町も伊予市・中山町と合併し、双海町という自治体は地図上から姿を消しました。あれから7年半があっという間に過ぎましたが、愛媛県内では合併後2期目を終えた首長や議会議員の選挙が賑やかに行われています。現職や新人、元職がそれぞれの思いを持って立候補し、選挙戦を戦っていますが、どの選挙も合併の成果や経過を検証しないまま、むしろ相手を誹謗中傷するようなことに終始している姿に、少しうんざりしているのは私一人ではないと思うのです。海の向うのアメリカ大統領選挙も県内の首長選挙も莫大なお金をかけて、そんなことをする暇があったらもっと庶民の暮らしがよくなるようにして欲しいと思うのです。
私は政治家が余り好きではありません。なぜなら政治家は自分中心で地球が回っていると信じ込み、平気で噓を言うからです。間もなく来月行なわれる衆議院選挙も国民の生活が第一どころか、自分たちが第一とばかりに、昨日言った事が今日はひっくり返り、明日は又別の主張になって、新聞やテレビを賑わせているのです。まあこれらのパフォーマンスも宣伝の一つだと思えばいいのでしょうが、これでは投票に行く気にさえもならないというのが正直なところかも知れません。
私はこれまで地元の役場に勤めていたこともあって、選挙の度に水面下で繰り広げられる選挙の実態をつぶさに見てきました。また選挙に勝った人負けた人などのその後も、自分たちが巻き込まれながら見たり感じたりするにつけ、自分は政治や選挙に無関心でありたいと思うようになりました。
これまでに何度か、何人の人から選挙に出ないかと勧められ、正直なところ心が乱れたこともありましたが、妻の強い反対もあってその道に進むことはありませんでした。今思うとそのことは正解で、よくぞその道に進まなかったとしみじみ思うのです。私はこれまでボランティア活動や、まちづくり活動に深く関わり生きてきましたが、それらを否定するようなことをしなかったため、地位や名誉を手に入れることはありませんでしたが、仲間や信用という人間にとって一番大切なものを失わずにすみました。
先日も選挙に出ないかと誘われましたが、「選挙に出ると妻に離婚されるから」などと戯言をいってはぐらかしました。多分ではなく絶対、私の人生においてこれからも、私だけは選挙や政治に無縁な人間だと、自分自身は思っています。
私たちの住む伊予市も早いもので合併して2期目の市長や市会議員の任期が終ろうとしています。次はどのような人が市長や市会議員を目指すのでしょうか。私たちの知らない水面下では早くも、選挙の駆け引きが始まっているようです。
「選挙には 出ないで欲しいと 妻が言う 出たら離婚と 釘を刺されて」
「政治家は 平気で噓を 言う仕事 俺にはとても 出来そうもなし」
「政治家にならず私の 今がある 仲間信用 失せずに今も」
「地位名誉 お陰でなくて すっからかん 名刺それでも 牧場主だ」