〇街中の人間牧場移動塾の移動塾
「街中の人間牧場移動塾」というタイトルで、愛媛新聞社のカルチャースクールを開くようになって8ヶ月が経ちました。私はこれまで出版している5冊の「夕日徒然草」をテキストにして、毎回6人の受講生を前に、喋り続けていますが、最初3ヶ月だと思って組み立てていた話が、どんどん伸びて、今年末で終ろうと思っていたのに、主催者側の都合で、とりあえず来年3月の年度末まで続けることが、先日決まってしまいました。
さてどうしたものかと思案しているのですが、まあ「何とかなるだろう」と、生来のポジティブで甘い人間性を盾にとって、後4回を何とか乗り切りたいと思っているのです。
その講座が昨日あって、カルチャースクールの教室から飛び出して人間牧場で開催しました。受講生で本物の年輪塾生でもある浜田さんに、受講生への連絡と道案内を頼み、私は妻の用意してくれた食材や料理に使う水をポリ容器に入れて、軽四トラックに積み込み、8時過ぎ人間牧場へ向けて出発しました。
夜来の雨も止んで上天気とまでは行かなくても、まずまずの好天に恵まれホッとしながら、慌しく受講生を迎える準備に取り掛かりました。部屋の掃除、トイレの掃除、水回りの掃除、かまど小屋と玄関の掃除を急いで済ませ、ボイラーのスイッチを入れて、ロケーション風呂に足湯のためのお湯を張りました。ここまで作業が終ったころ、宇和島から参加の脇谷さんから、「シーサイド公園に到着」したと携帯で一報が入り、浜田さんと出会うよう頼みました。
はがまと鍋を持参した水で丁寧に洗い、はがまに妻の研いでくれた6合のお米を入れ、手の甲で水の目分量を計りかまどに乗せました。鍋には同じように妻が小切りしてタッパーに入れてくれている鱧、シイタケ、出汁の素、エノキダケを入れて水を張り、これもかまどに乗せました。これで全て準備OKとばかりに、かまどに杉葉や小枝、薪を順序良く入れ、マッチ一本で火がつくようにして、受講生の来るのを待ちました。
予定していた10時30分より5分早く、ほぼ予定通り浜田さんの車と兵頭さんの車に分乗して、やって来た受講生は、浜田さんを除けばみんな人間牧場には始めてなので、みんなそのロケーションに感嘆の声をあげ、携帯やデジカメで盛んに写真を撮っていたようです。
早速私は羽織を着て馬路村産魚梁瀬杉の高座に上がり、座布団に座り落伍を思いつくまま、2~3見繕ってお話をしました。前神さんたちが贈ってくれた座布団を、一人2枚ずつ使う贅沢さは、まるで人気テレビ番組笑点の大切りのようだと大笑いしながら、時にはクスクス笑いも出て長閑な講座となりました。
皆さんがロケーション風呂で足湯を楽しんでいる時間を使って、私と浜田さんはかまどに火をつけ料理を始めました。火のつきもマッチ一本で点火し、順調に進みました。味噌汁は勿論ギノー味噌からいただいた味噌を使い、ここでも人間牧場のパトロンの一人である、ギノー味噌のPRをさせてもらいました。豆腐とネギを入れて味噌汁は出来上がりました。
足湯を終えてポカポカした身体で、早速少しは止めの昼食を食べました。ご飯も味噌汁もこれまでで一番出来がいいのではと、自画自賛するほど美味しく炊き上がり、お代わりしながら昼食を食べてもらいました。脇谷さんが手土産に持参した、宇和島名産のじゃこ天やちくわも美味しく、また食後には明神さんが差し入れてくれた、珍しいカボチャのプリンをいただきましたが、いやはや満足の手合いでした。
皆さんは午後1時頃に後片付けをして、山を下りて行きましたが、私は作業着に着替えて掃除や畑仕事を終え、午後4時頃風呂を楽しんで山を下りました。楽しい移動塾でした。来年の3月にはここでピザ作りを楽しみ、閉校式をやろうとみんなで約束をしました。
「カルチャーの 受講生たち 牧場に 集いて楽しい ひと時過ごす」
「飯を炊き 味噌汁作り おもてなし これも大事な 私の仕事」
「米を研ぎ 具材調達 してくれた 妻に感謝を しながら食べる」
「座布団を 二枚ずつ敷き 大切りの ようだと笑い 落伍楽しむ」