人間牧場

○第30回記念逆手塾(その2・田舎は寂しくも過疎逆は元気)

 一くくりのエリアとして「中四国」という言葉が使われていますが、そのエリア内にあるる私の住んでいる伊予市双海町も四国愛媛の田舎です。でも中国産地のど真ん中にある中国広島庄原市総領町は失礼ながらもっとド田舎です。私の町から国道378号~国道156号~しまなみ海道~国道2号~山陽自動車道~尾道道~国道432号と乗り継いで高速道路を使っても、総領町へは3時間半もかかるのです。
 自宅を少し早めの7時30分に自家用車で出発しました。気楽な一人旅なので、国道432号沿線では上下町の町並みを見たり、珍しい神社仏閣があると休憩のつもりで立ち寄り、私の出番が二日目ということもあってのらりくらりの気ままな旅でした。進むに連れて過疎を体験するように行き交う車の数が段々少なくなっていることを実感しつつ、総領の道の駅にひとまず到着しました。土曜日の昼頃なのに利用者も少なく、ガラス張りの球形イベントホール内ではカラオケ大会の準備でしょうか何人かの人がマイクテスト等を行っていました。お店の中へ入りましたが、「どうですか?」と訪ねた店員さんから、「不景気ですね」という諦めにも似た声が寂しく返ってきました。

 会場となるふるさとセンター田総は平成8年の第14回と平成17年の第23回にゲストとして招かれているので、私の記憶が正しければこれが3回目のようです。蛇足ながら平成18年には第24回の逆手塾がわが人間牧場で行われているので、逆手塾への参加は4回目です。
 昼前に会場に入ると既に12時からの受付、13時からの開始に向けて準備の真っ最中でした。ホールの中へ入ると和田さんはじめ懐かしい顔顔が温かく迎えてくれました。手作りの広島風お好み焼きとおにぎりをいただきながら、簡単な打ち合わせを行ないました。聞けば参加予定人数は120人のようで、遠くは北海道札幌や九州熊本まで、逆手塾の衰えぬ人気を感じさせられました。
 今回は30周年ということもあって、ゲストも面白い人が招かれていて、今話題の木質バイオマスで発電をして成果を上げている銘建工業株の中島浩一郎さんや農業法人コッコファームの松岡義博会長さん、ご存知いのちの応援舎理事長山本文子さん、日本余暇学会会長薗田碩哉さん、徳島大学教授徳野貞雄さん、歌でふるさとを元気にする奥田佑子さん、耕作断念地10haをみんなで耕す過疎地の救世主山根京司さんなど、新旧織り交ぜたた顔ぶれでした。

 逆手塾は県北レクが源流なので、歌で始まり歌で終るという言葉がピッタリで、いきなり「草を刈れ」という和田さん作詞の歌が会場一杯にボリューム一杯で披露されました。
 ♭草を刈れ 刈った草で牛を飼え
  牛のウンコで米作れ
  一粒三千倍の米力
  食糧危機も怖くない
  コツコツがんじょう花が咲く
  コツコツがんじょう夢が咲く
  コツコツがんじょう花が咲く
  コツコツがんじょう人も咲く♭

 開会あいさつは逆手塾会長の和田芳治さんの「『里山拡命』ってなんだ?」です。和田さんは私より一歳年上、私と同じ元役場職員、私と同じ元教育長です。役場でも教育委員会や企画セクションを歩き、最後は教育長という経歴までよく似た経歴を持っていて、違う点は和田さんが過激、私が温厚?といったところでしょうか?。まあ何だかんだといいつつも家族を巻き込んだり自宅を地域づくりに多いに開放している点では同類哀れみなようです。
 和田さんは理想主義者で、変換ミス?と思える言葉遊びを得意としていて、革命を拡大の拡としたり、人間を人源、市民を志民といったり表現しているのです。私の元に時々送られてくる恋文と称するエッセー風な情報誌は、私のブログと似たような情報発信の仕方をしているのです。

  「逆手塾 三十周年 招かれて オール参加の 道を辿りぬ」

  「久方に 訪ねし里は 山深く 夏の香りが あちこち漂い」

  「元気なら 誰にも負けぬ 思うけど ここは格別 俺さえ負ける」

  「生き場所が ここにもあるか 納得す それぞれの地で それぞれ生きる」

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