人間牧場

○梅の実の収穫

 昨日九州南部が梅雨入りした模様であると気象庁から発表がありました。今年の冬の寒さが厳しかった影響でしょうか、例年より少し遅れての入梅のようで、九州に続いて私の住んでいる四国地方も、間もなく梅雨に入るものと思われます。そんなこともあって、このところ遅れ気味の農作業の尻に火がついたようなせかされた気になって、仕事の合間・合間を縫って色々な作業をこなしていますが、あれやこれやと忙しいこともあって、中々はかどらないというのが正直なところです。

 昨日は人間牧場梅園の梅の実の収穫を弁当持参で思いつきました。母が存命中から20年に余ってずっと使っていたテント生地で作った採果袋が、昨年破けて修理不能となっていたので、前日農材スーパーで雨に強いナイロン系の採果袋を妻と一緒に購入に出かけ購入していたものや、キャリーを3個軽四トラックに積んで人間牧場へ出かけました。
 昨日は薄曇の天気だったので梅園での作業も順調に見えましたが、既に夏の害虫薮蚊が出て邪魔をするのです。今年は梅の実のなりが薄く、剪定も一切していない梅の木に登っての収穫は中々辛い作業でした。

 ご承知のように梅の木には沢山の棘があって、その棘が木登りの不安定さもあって体中に傷をつけるのです。妻はそんな傷だらけで毎年帰ってくる私の体を気遣って、黒い腕抜きを用意してくれましたが、作業に邪魔で結局は妻に悪いと思いましたが抜いてしまいました。
 梅の収穫をする度に今年こそは剪定をしようと毎年思うのですが、ついつい億劫になって、今年も多分できないだろうと諦めているのです。でも「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」と昔から言われているので、そろそろ正念場と覚悟しているのです。

 梅の実の採集をしていると、下の畑で消毒作業をしている地元の女性から「勢が出ますね。今年は梅が不作と聞いていますがいかがですか?」と声がかかりました。この奥さんは私より二歳年下のご主人を一年前に亡くさていて、残された果樹園を必死で守っているようです。昨日は草刈り後の短く延びた草に、除草剤を撒いているとのことでした。一人の仕事は一馬力、二人でする仕事は三馬力の効果を生むことを知っていて、仕事がはかどらないとため息交じりで話されていました。夫婦揃って健康で長生きが一番だとしみじみ思いました。途中持参の弁当を食べて、ウッドデッキに大の字になって寝転んで休憩したりして、やっとキャリー3個と採果袋一つの梅の実を4時頃までかかって収穫しました。単純計算だと70キロほどの収穫です。梅の木にはまだ10kg程度は残っているので、後は暇を見ての収穫です。

 家に帰り前日ジャガイモを収穫した後の畑に耕運機をかけ、畝を切っていた所に枝豆とスィートコーンの種を蒔きました。早くもスーパーの店頭にはスィートコーンが出回り始めていて、少し遅い感じもしますがこうでもしないと、除草に明け暮れる日々を過ごさなければならなくなるのです。これから収穫するジャガイモとタマネギの跡地にも、購入した種がまだ残っているので、ずらし蒔きしようと思っています。
 さあ収穫した青梅の実をこの4~5日で梅酒や梅干用の塩漬けに加工しなければなりません。昨年仕込んだビンを開けなければならない作業も待っています。忙しくなりそうです。

  「梅の木に 登って青梅 収穫す チクリチクリと 肌に刺さりて」

  「新しい 採果袋を ぶら下げて 枝から枝へ まるでお猿だ」

  「声かける 農家の奥さん 独り者 夫を亡くし 孤軍奮闘」

  「不作でも キャリー三個と 一袋 自家用十分 青梅ゲット」

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