○小窓ができました
昨日息子からメールで、4枚の写真が送られてきました。私が作業に夢中になっていて取り忘れた写真です。息子が撮ったデジカメの写真は容量が大きく、またそれを取り込むのに浅はかな私のパソコン技術では四苦八苦しましたが、まあどうにか取り込むことができたのです。
一枚目の写真は大工さんが長い書棚の一角に穴を開けている作業風景です。この場所に置いていた本を片づけました。外から見る書棚いっぱいに並ぶ本の風景は、私としては相当気に入っていただけに少々悔いは残りましたが、かまど小屋の敷地の関係でこのような結果になってしまいました。
裏側のかまど小屋から見ると壁のこの位置に小窓をつけたのです。かまどで炊いたご飯をかまど小屋で茶碗によそってこの小窓から反対側の水平線の家に出そうという算段ですが、まるで何処かの食堂の厨房のようでもあります。小窓の下と左手にははめ込みの粋な小棚が設けられ、入口左には収納上がりかまちがでてくるようになっていて、かなり面白いアイデアとなっています。
まだ未完成ですが、水平線の家側から見るとこのような小窓になるのです。この日は残暑が厳しく、前日の雨で蒸し暑かったものの、この小窓を通して吹き抜ける風は思わぬ涼風を運んでくれました。最終は違い棚のようになる予定で、本の整理をすればまた物語のできそうな空間なのです。
窓越しに見えるかまど小屋のワインレッドのかまどと、そこで始まるであろう作業風景と息遣いはこの小さな窓を通して伝わって来るものと思われます。季節は夏から秋へ移ろうとしており、畑の隅に生えているススキもそろそろ穂を出し始めました。真っ青な海も空も穏やかに凪いで、かまど小屋の完成を祝福しているようでした。
さあ私の夏休みもいよいよ終わりです。明日からは遠い北海道へ少し長めの講演旅行に出かけます。帰ったころにはかまども自然乾燥が進んでいるものと思われ、火入れが楽しみになってきました。
「本棚の 一角破り 窓開く 初秋の風が ゆるり流れて」
「窓越しに ワインレッドの かまど見ゆ 湯気と香りも 流れくるかも」
「四年間 入りし光で 変色す 本の殆ど 紫外線焼け」
「息子撮る 写真メールで 送り来る 便利になった 居ながらにして」