shin-1さんの日記

○人間牧場第4番目の施設完成

 着工以来10日ほどを費やしましたが、ついに人間牧場に水平線の家、ロケ風呂、ツリーハウスに続いて、第4番目の施設が完成しました。施設といってもそんなに大袈裟なものではなく単なる倉庫なのです。人間牧場も着工して一年半、完成して1年が経つと色々な道具類が増え続け、所狭しと置いていて美観を損なうため思い切って小さな倉庫のような小屋を建てることを決意しました。自分でやれば良いのですが残念ながら暇がなく結局はこれまでお世話になった大工さんに頼むことにしました。総工費42万円の資金調達に頭を悩ませていた折りしも、関奉仕財団からはからずも表彰を受けることとなり3月27日に栄えある授賞式に望みました。その折副将をいただいたので人間牧場の整備に当てようと決意した次第です。ところが出来上がって見ると僅か畳三畳ながらこれが中々こじんまりして倉庫に使うのは勿体なく、屋外の活動拠点にすることになり、急遽小さな小屋の側に小さなおだれ小屋を作る設計変更と相成ったのです。このおだれ小屋は今年90歳になる手先の器用な親父を棟梁にまつりあげ、親父の言うがままの安い材料を構えて、親父が家で作事し準備を進めていました。その準備資材をトラックで運びこの二日間で仕上げ他のです。

 左側半分が大工さんの作った注文小屋、その右側おだれ半分が親父と私の労作による倉庫となる小屋なのです。最初は楽勝と思われた手づくり小屋ですが、敷地造成を地元の土木業者にコンクリートを打設してもらったところ地上げのコンクリートが予想以上に多くなり2万の見積もりが5万円もかかってしまいました。また仕上がって入れる予定の耕運機の巾を計ったところ広さを確保できず柱を切って移動させなければならなくなるなどハプニングの連続でした。その都度親父の機敏な判断で乗り切り仕上げてきました。材料も出来るだけお金を使わない安上がりをモットーにしたためツギハギのような感じです。でも出来上がりは一体感があって中々のものです。

 昨日は親父の作った入口の扉の据付と中に棚を作る工事をしました。トントン、カンカン、釘を打つ快い音が山々にこだまし、午前中に取り付けを完了しました。これでロケ風呂下の倉庫や水平線の家に置いていた道具類は全て収納することができるのです。ただし息子が工事現場から貰ってきた薪にする端材はどうやら処分しなければならない運命になったようです。でもロケ風呂も灯油ボイラーを取り付けているのでどういうことはないのです。いっそのこと小さな倉庫の横にまきを収納する場所でも作ろうかと、早くも次の作戦に向けて構想中です。でも資金も底をついてしまいましたので、やるとしても自分で手づくり以外方法はなさそうです。

 この工事では、設計を担当した長男、ペンキを塗った次男と三男、資金を多少捻出した妻と親父を含め、全ての家族が人間牧場の建設に深くかかわったことになりました。おっと忘れるところでしたが長男の嫁も昨年の今頃、防虫ネットを夜なべをしてミシンをかけカヤに縫ってくれました。関わった家族の思いや、ツリーハウスを建設してくれた私が代表を務める21世紀えひめニューフロンティアグループの皆さんに感謝します。また囲炉裏の灰を砥部焼きの窯から調達してくれた稲葉さんにも感謝感謝です。

 人間牧場は建設途中なのでまだ落成式らしきことは何もしていません。多分まだ先のことでしょうが、さあ準備は次第に整いました。間もなくこれまた私が代表を務めている双海少年少女おもしろ教室では今年もサツマイモの作付けを予定しています。今年こそはイノシシの知恵に勝ちたいと意気込んでいるところです。

  「板戸付け 小さな小屋が 完成す 親父棟梁 腕は確かだ」

  「次々と 施設充実 目を丸く しながら見てる 地元人々」

  「金かけず ツギハギ板で 完成す 少し手づくり 俺も胸張る」

  「ハプニング ある度知恵が 片付ける 手仕事親父 経験違う」


 

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shin-1さんの日記

○ブログへの書き込みメール

 今朝インターネットのメールを開いてみると、久万高原町に住む友人からブログへの書き込みがありました。一昨日四国八十八ヵ所遍路について私が書いた記事を読んでのショートコメント感想でした。私のような名もなきに等しい田舎のおじさんの書いた文章でも、読んでくれる人がいるのかと思うとつい嬉しくなりました。決して褒められたことではない私たち夫婦が10年以上もかかって八十八ヵ所のお寺参りをしたことなので書くまいと思いつつ、それでも私たち夫婦にとってはささやかな家庭の歴史なので書いてしまったのです。メールをくれた渡辺浩二さんはもう二十年を超えての知人だし、彼の名刺には書き込めないほどのボランティア活動への深いかかわりが記してあり、私もそれなりに社会活動はしているつもりでも、渡辺さんの足元には到底及ばないと日頃から敬意を表しているのですが、彼のひたむきな努力が際立って光るのは「四国へんろ道文化世界遺産化の会」の事務長という肩書きです。私が所属するえひめ地域づくり研究会議の活度から始まったこの活動も、まるで浮き草のように浮いては沈む細々とした活動でした。今では昨年のユネスコ世界遺産暫定一覧表追加リスト候補となり一躍脚光を浴びることとなりましたが、その陰にはひたむきな彼の努力があったことを知る人は少ないのです。商工会に勤める超多忙な身でありながら署名や遍路道清掃活動、会の運営など裏方を一手に引き受けてやってきました。多分彼の半生で一番熱意を込めた仕事ではないかと思うのです。何の代償もないのに・・・・。多分彼が人生を終えてあの世に行ったら間違いなく御仏は彼を天国へ導くことでしょう。ちなみに私は無信心な男ゆえ地獄行きの切符を手渡されるかも知れないのです。

 さて私は、この八十八ヵ所参りで果たして何を学んだのでしょう。渡辺さんのメールを見ながらふと考えてみました。整理も出来ないまま思いつくままに4つだけ書いてみます。

 ①自分を見つめることが出来た

 私は八十八ヵ所のお寺を巡る度に自分という人間を見つめることが出来たように思います。人間は自分というもう一人の自分と常に自問自答しながら生きています。特に自分という身体にもう一人の嫌な自分が巣篭もっていて、間違いや失敗、ねたみや差別など様々な喧嘩を仕掛けてきます。その都度喧嘩に勝てば善道を、負ければ悪道を歩むことになるのです。人間はしみじみ弱いものだと思います。金や食欲、性欲、名誉などをちらつかせ執拗に追い掛け回してきます。人の判断には3段階あって、好きか嫌いか、損か得か、善か悪かで判断しますが、若い頃は好きか嫌いかや損得勘定で行動したものです。でも神仏と向かい合うと不思議なことに善悪での判断となるのです。人間は超自我の世界を極めようと努力しますが、中々超自我の境地にはたどり着けないものです。でも少なからず自分と向かい合って生きれるようになったのは遍路のお陰だと思うのです。

 ②自分の生き方を探すことが出来た

 自分の道は知らず知らずのうちにある決められたレールの上を走っています。いくらその道の途中で嫌だと思っても中々外れ難いものです。我慢をして我慢をして生きてきた結果今の自分があるのです。でもそれは現在から過去に通じる道だから、未来への道は幾らでも切り開いて行けるのです。自分は何が出来るのか、自分は何をしたいのか、様々なことを仏に祈りながら考えました。その一つは人間牧場構想でした。10ヶ寺を巡った頃、私は「人間牧場を作る」という決心を仏に誓ったのです。目標時限を60歳に定め様々な策を巡らしました。どんな物を作りたいのか、場所を何処にするのか、資金はどう工面するか、どんなことをしたいのか等について仏様と話しました。仏様は答えてはくれませんでしたが、仏様と約束をしたと勝手に思い込み、60歳定年で役場を退職したのを機に実行に移し、念願を成就することが出来ました。他の人のように「幸せになりますように」なんて他力本願的な祈りは一切せず、想いのスキルアップに八十八ヶ所を選んだ私は馬鹿なのでしょうか。人間牧場に足を運ぶ度に遍路の不思議な魅力を感じるのです。

 ③家族を見つけることが出来た

 私は家族を忘れていました。空気を吸って生きている人間、水を飲んでいる人間、空気も水もあるのは当たり前でその存在すら人間は殆ど考えることもなく生きています。家族もそうです。一つ屋根の下に住んでいるから家族と思って暮らしていますが、果たしてそれだけで家族なのでしょうか。思いを寄せて生きなければ家族とはいえないのです。ドアで仕切られた密室に生き、別々の物を食べ、別々の時間で行動することの多くなった現代家庭は家庭であって家庭でないようなところがいっぱいあるのです。夫婦の人間関係、親子の人間関係はどうなっているのか、夫婦で巡った八十八ヵ所では様々なことを夫婦で話し合いました。時にはお寺参りだのに昼飯や迷い道など些細なことで喧嘩もしました。でも端々で家族を見つけられたように思います。

 ④他人の優しさや自然の豊かさを見つけることが出来た

 いやあ驚きました。四国がこんなに広いとは。行く先々で接待や優しい人の心にも沢山接しました。また春夏秋冬の優しくも厳しい季節を感ずることが出来ました。特に自然の豊かさには関心しきりです。冬は暖房、夏は冷房という暑さも寒さも知らぬまま、また季節の移ろいも知自然回帰はしましたが、ものの比ではありませんでした。

 「生かされて生きる」という言葉を感じたのも八十八ヵ所だったように思うのです。

 これから高野山参りとお礼参りが続くものと思われますが、今までの旅のスタイルを崩すことなくあくまでもマイペースで祷りの旅を続けたいと思っています。渡辺さんありがとう。

  「遍路って 言われてハッと 気がついた 自分を探す 旅だったんだ」

  「名もなきに 等しき俺の ブログにも 友はメールで エールを送る」

  「窓越しに 達筆和尚の 筆使い 眺めて感心 あの日あの時」

  「何が出来 何が出来るか 何し

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