○女性とアリは甘いものがお好き
今日ある女性と二人で喫茶店へ入りました。甘いBGMの音楽が流れ雰囲気は最高です。窓辺の席に相対して座り、「いらっしゃいませ」とウェイターの女性がウォーターを運んできて「何にいたしましょう」と聞くのです。普通だとここで格好よく「コーヒー」なんて言うのでしょうが、私はあいにくコーヒーが飲めないのでホットミルクを注文しました。相手の女性はコーヒーと思いきやケーキとレモンティを註文しました。お互いが上目使いに顔を見合わせ、しばらく沈黙の時間が過ぎて行きました。
「こんなドラマのシーンだったら最高だろうなあ」とうっとりしていたら、「お父さんミルクが来たよ」でわれに帰りました。「おいさっきお昼ご飯を食べたばかりじゃろうが。ケーキなんか註文して食べれるのか」私が聞くと妻は「ケーキは別腹、ここのケーキは美味しいのよ。お父さんもどう」。運ばれてきたケーキをさも幸せそうに食べる妻を見て、「太る原因が分った」というと、「せっかくのケーキが不味くなるじゃないの。食べるときぐらい太るなんて禁句を言わないで」と文句を言いながらただ黙々と食べるのです。
私は妻の食べっぷりを見て、「ひょっとしたら妻の先祖はアリではないのか」と疑いました。妻は実によく働きます。妻・女・女性・母・嫁・祖母などを全てをこなしていますが、コツコツ働く姿も何とはなしにありに似ています。一昨日孫がやって来て寝る前にせがまれて「こぶとりじいさん」と「アリとキリギリス」の二冊の本を読んでやりました。「こぶとりじいさんの話が終わると孫が「このおじいさんは誰」と聞くのです。私は妻を思い出しふと「こぶとりじいいさん」を「小太りばあさんにしてもう一度読み聞かせることにしました。また「アリとキリギリス」はアリを妻に見立てアドリブ創作で読み聞かせてやりました。孫は大はしゃぎ笑い転げながら話を聞いてくれました。まさに妻が小太り、妻が働きアリでした。
20分後喫茶店を出ましたが、妻は満足そうな顔をしていました。多分明日はまた1グラム体重が増えている事に今は気付いていないようです。
ところでアリは偉いものです。実はありの実験と言うのがあって、砂糖を使ったケーキと、人口甘味料で甘くしたお菓子をありの近くに置くとどうなるかという実験です。質問は①どちらもアリが群がる、②砂糖を使ったケーキに群がる、③人口甘味料を使ったお菓子に集まる。④どちらも集まらない、さて正解はと聞かれたらあなたはどんな答えを出すでしょう。正解は②の砂糖を使ったケーキで、③の人口甘味料を使ったケーキには群がらないというのです。何故なのかはアリに聞いても教えてくれないそうですが、人間の考えるには天然甘味料にはカロリーが多く、人口甘味料は刈りリーがないから群がらないのです。アリは本能で動く動物です。アリさんは私の妻よりい偉い。何故なら甘みのカロリー計算をちゃんとやっているのです。
「アリですら カロリー計算 ちゃんとして サッカリンなど 見向きもせずに」
「アリよりも 知能指数の 劣る妻 さっき食べたの 明日増えてる」
「食べて肥え 食べずに痩せて 帳尻が 合うもスカート 何故だか合わぬ」
「せっかくの 喫茶雰囲気 台無しに 体のことなど 言わなきゃよかった」