○テレビのコマーシャル
毎日毎日よくもまあこんなに報道することがあるなあと思うばかりのニュースが流れては消えて行きます。NHKを除けば民放はたった1パーセントの視聴率に一喜一憂し、時には視聴率を上げるためにやらせまでするのだといいます。何が真実で何が間違いか分らぬ世の中、結局は自分が学習して間違いを見抜くしか正しい道はないのかも知れません。堀江さんの起訴を前に昨日ライブドアの上場廃止が決定しました。株で一儲けと思ってライブドアの株式を買った人は一時700円台だった株式が10円台になる、いわば紙切れ同然の下落に落胆し、被害者の会を設立したそうです。株を買わない私たちからすればそれは想定内のことであり、株を買ったあなたが悪いと思うのですが、儲けてもいないのに儲けたように粉飾した嘘の話を信じて株を買った人の心情も想定外の出来事でよく分るのです。しかし結局は自己責任としかいいようがないのです。
毎日のテレビ番組の間にサンドウィッチ状に挟まれ流れるコマーシャルも、見る人を意識した一定のルールがあるように思います。若者がテレビを見る時間帯は若い人気者の芸能人を登場させて化粧品や車、それに食べ物などを宣伝します。お昼の奥様族が見る時間帯はみのもんた効果にあやかってテレビショッピングや夕食の準備、それに痩せるため、若さを保つためのコマーシャルが多いようです。あんなものには騙されないと思いつつも、「今がチャンス」「二個買うとお買い得」「あなたも今日から美しく若返る」なんて言われるとついつい財布と心と顔が緩んで、電話注文と相成るんです。最近はインターネット注文も相当増えてバーチャルの世界での事件も多発しています。「お金を振り込んだのに品物が届かない」なんて詐欺は今や常習で、調べてみるとその会社がないことだってあるのです。「ないことだってある」って日本語も中々難しい表現です。
私もテレビのコマーシャルに一度だけ出ました。朝日ビールの宣伝です。僅か3分の短いものでしたが、一週間余り県内限定で出ました。「おい進ちゃん。お前テレビで流れよるぞ」「あのコマーシャルは出演料はいくらか」「夕日の男が何でアサヒビールの宣伝に出るんぞ」「役場の職員じゃのにあんなテレビに出てええんか」などなど様々な意見が寄せられました。当の本人は至って冷静で、「双海町の夕日がタダで宣伝して貰えるのだから」とやり返しました。結局出演料は40本のビール券でしたが、文句を言った人たちに宿直室で口止めとして飲ませました。「こんなに飲ませてもらって悪いね」の一言。悪いのは酒を飲ませてもらったことではなく、悪口を言ったことだと理解していないようでした。
「一度だけ テレビに出ました コマーシャル お礼のビール ワイワイガヤガヤ」
「痩せたいと 思う心に ご用心 痩せるどころか 騙されやつれ」
「株式を 買わぬ私の 言い分は 買うな危ない いったでしょうが」
「春来ずも 早くも水着 夏姿 テレビの世界 これが常識」