人間牧場

〇教育談議
 先日児童数20人ほどの小さな地元の小学校から、松山市内の児童数の多い大きな学校へ校長先生が転勤になりました。みんなは口々に「ご栄転でおめでとうございます」と祝意を述べられていました。

 小さな学校から大きな学校へ辞令一本で異動を命じられると、「栄転」だと思う人が殆どでしょうが、逆に大きな学校から小さな学校へ異動した場合は「何か不都合なことがあったのか・」と邪推したり口では言わなくても心の中で「左遷?」かもと勘ぐる人もいるようです。

 本来学校には上下の区別などなく、大きいと子どもの名前を全員覚えることも出来ず、むしろ小さいとみんなの顔や名前を全部覚えれるのですからこれほどいい教育環境はありません。教育に限って言えば小さいことの方がメリットは沢山あるのです。

 500人の大きな学校から、20人ほどの小さな学校へ転校してきた子どもが、私の子ども体験塾に来ています。そのお母さんと話したのですが、「前の学校は500分の1でした。今の学校は20分の1です。500回に1回だった出番も20回に1回になり、子どもも『毎日学校へ行くのが楽しい』と言ってくれます。小さい学校は子どもが主役です。転向させて良かったと思います」と、言ってくれています。教育の本質を語る嬉しい言葉です。

「ご栄転 みんな口々 言うけれど 大きいことより 小さなことも」
「500より 20がいいと 胸を張る 名前と顔を みんな覚えて」

 

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