人間牧場

〇誕生日の一日

 今年は私の誕生日と日曜日が重なりました。朝から誕生日の祝意電話が鳴り、携帯をしながら家の固定電話の子機を持って居間を右往左往していましたが、午前10時ころ妻の実家である八幡浜へ出かける所用があり、妻と二人で少し足を伸ばし、佐田岬頂上線を走り、伊方町瀬戸に住む妻の高校時代の同級生であり、ご主人は商工会経営指導員をされていた奥山さん宅を訪ねました。久しぶりにお茶を飲みながら思い出話や近況に花を咲かせました。

 その後堀切を越えて瀬戸内海側三机から宇和海側塩成に出て、緒方さん宅を前触れもなく訪ねました。緒方さんは2日前の金曜日、誕生日祝いの花束を西岡さんと二人でわが家まで届けてくれた方なので、そのお礼方々の訪問でした。運よく緒方さんは在宅で、ご主人も近くで草刈り作業をしていて、手を休めてもらいお話をすることができました。緒方さんの家の背後には掘り切りに架かったアーチ式の橋が見え、とてもロケーションのいい場所にあります。

 堀切という地名が示す通りこの地は江戸時代のこの、岬で一番のくびれの場所なので、堀割って運河を造る夢のような話が持ち上がり、民・百姓に命令が下り着工したようですが、余りにも無謀な計画で、多くの人が犠牲になりました。緒方さん宅の裏にはその人たちを供養する小さな社が祀られていて、緒方さんたちが大切に今も供養を続けているようでした。

 その後八幡浜市内まで戻り、妻の実家に立寄った後「あたご」という料理店に入り、妻と二人でささやかな誕生祝をやりました。4人兄弟の3番目に生まれた妻も縁あってわが家に嫁いできてから早いもので、今年で50年の月日があっという間に流れました。妻の母親が旧瀬戸町川ノ浜出身、私の祖母も瀬戸町小島の出身です。わが家のDNAは三崎半島ゆえなるか、訪れる度にどこか懐かしさを感じています。

「誕生日 妻を誘って ドライブに 岬半島 天気上々」

「同級生 いつの間にやら 減り続け 僅かな人の 元を訪ねる」

「三日前 花束貰った お礼にと 掘り切りアーチ 見えるお宅へ」

「佐田岬 妻と私の DNA どこか懐かし そこここ感じ」

 

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