〇冬を暖かく過ごす薪ストーブ
人間牧場に寒い冬がやって来ています。気候の良い春・夏・秋は沢山の人がやって来て賑わいますが、今の時期は訪れる人も少なくひっそりとしています。しかしこの時期だからこそ、人間牧場を造った目的である「本を読んだり物思いにふけながら昼寝をしたい」という本当の楽しみ方が味わえるのです。
昨日は午後3時に人間牧場へ来客があるので、少し早めに出かけて薪ストーブに火を入れました。昨日はあいにく朝から一日中肌寒い雨が降り、冬としては珍しく霧が出て、春近しを感じるような日和でしたが、薪ストームのお陰で水平線の家の室内はポカポカ陽気となり、薪ストーブの近くへ背もたれ椅子を運んで、思いつくまま書棚の本を2~3冊選び、横たわりながら読書をしました。
息子がインターネットで比較的安く買ってくれた薪ストーブも、早くも使い始めて10年の月日が経ちました。冬場に年間20回くらいしか使わないので、薪も想定した範囲内の消費量で、古い薪はもう6~7年も前から薪小屋に積み上げ乾燥しきっているので、昨日のような雨の日でも完全燃焼し、部屋を暖かくしてくれるのです。
最近薪ストーブがブームのようで、ホームセンターにも幾つか展示していたり、地域づくりの会合でも囲炉裏や五右衛門風呂、薪ストーブのことが話題になるようですが、その殆どの人は薪・炭が必要なことや、出てくる煙や灰、ススなどについては余り意識が向いていないようです。私は家の横に煙会所という囲炉裏を切った部屋を持っています。加えて人間牧場には薪ストーブ、囲炉裏、五右衛門風呂に加えかまどやピザ釜まで作っていますが、それら全てに使う薪や炭の量は半端ではなく、毎年その調達や薪割りに汗を流してるのです。
汗の代償とでも言うべき暖かさを体感できるのは、私につながる人たちで、主人の私は忙しく来客の世話をするため、のんびりゆっくりすることは余りありませんが、昨日は贅沢にも薪ストーブの暖かさをたった一人で味わうことができました。冬ゆえ遠のいていた五右衛門風呂も近々薪で沸かして、温泉気分も味わいたいと思っています。
私は今、暇を見つけて人間牧場を造ってからこの10年間の、活動の様子を回顧しながら、「人間牧場物語」という本の執筆に取り組んでいます。出版するかどうかはまだ未定ですが、昨日は背もたれ椅子に体を沈めながら、過ぎ越しこの10年を振り返り、目次構想に思いを巡らせました。今は大寒の寒い時期ですが、これからも薪ストーブを焚いて、一人のんびり冬を楽しみたいと思っています。
「牧場の 薪ストーブに 火を入れて 傍の背もたれ 体沈めて」
「赤々と 燃えるストーブ 暖かい ついウトウトと 本を枕に」
「外は雨 霧まで降って ほの暗い 部屋にこもって あれこれ思う」
「これからは 冬を楽しむ ことだって できると思い 早速実行」