〇世界的な万能薬
「少し飲み、そして早くから休むこと、それは世界的な万能薬だ」とは、フランスの画家ドラクロアの言葉です。私は若いころからビールが大好きで、まったくこの反対の沢山飲み夜遅くまで起きて寝ませんでした。ゆえに酒も毒薬、睡眠不足も万能薬どころか毒薬でした。加えて酒を飲んだ後に脂濃いラーメンまで締めに食べていたのですから、これはもう自殺行為のようなものでした。1回目の危機は23歳の時肝機能障害を伴って現われ、2回目の危機は58歳の時胆のうポリープという形で現れました。1回目は若さもあって病気を上手く乗り越えましたが、2回目の胆のう摘出手術は流石にショックで、目標としている85歳まで生きるために不退転の決意で、あれ程好きだったビールをきっぱり断ったのです。
ゆえにドラクロアの言う「少し飲み」はもうできなくなりました。酒を止めて早14年が過ぎましたが、健康を維持できていることを思うと私の決断は賢明だったようです。時折酒宴に付き合いますが、最近はもどき商品とでも言うのでしょうか、酒を飲まない私のために、ノンアルコールのビールを用意してくれますが、このゼロのビールでも酔ったような雰囲気になるのですから不思議です。
睡眠は日常的には昨年まで12時に寝て4時に起きるといった4時間睡眠を長年続けて来ました。ある学説だと睡眠時間は8時間が基本のようですが、私はその半分です。胆のうを取ってから3ヶ月に一度の定期健康診断を欠かさず受けていますが、主治医の先生の話によると、もう少し睡眠時間を増やした方がいいそうです。
最近は毎朝起床午前4時は変わらないものの、「少し早く休むこと」を基本に考えて暮らしています。昨日は畑仕事や庭の草取りで少し疲れを感じたため、午後10時ころに床に就きました。早く寝過ぎたため今朝は3時ころに目が覚めてしまいました。一緒の布団に寝ている妻は風邪気味ということもあって、相変わらず朝は6時30分まで寝ていたようです。
親父は太陽が沈み陽が暮れると寝ます、そして夜が明けると用事もないのに起きて、何やらゴソゴソしているようです。親父は暇さえあればコタツに入ったり布団に入ってうたた寝や午睡を楽しんでいます。私の起きている実労時間とは偉い違いですが、ドラクロスの金言を守って、これからは「少し早く休むことは世界的な万能薬」だと思い、早寝を心がけたいと思っています。
「少し飲め 言ってはいるが 酒止めた 私にゃできぬ どうしたものか」
「睡眠も 大事だけれど 長年の 癖は直らず 今朝も早起き」
「子どもには 早寝早起き 朝ごはん 言ってはいるが 大人はその逆」
「少しだけ 早く休むと 世界的 万能薬だと 金言諭す」