○採蜜したハチミツは何と4升②
雨の中を井上さんの協力を得て取ったハチの巣を、ポリ樽に収めて人間牧場からわが家に持って帰りました。さあそれからが大変でした。犠牲になったミツバチを丁寧により分け、採蜜器に入れて自然溶解させるのです。まあその息の長いことは井上さんのご指摘通り一昼夜経ってもハチの巣から搾り出せないのです。せっかちの私は妻のドライヤーを取り出して少し熱風を送り込みました。すると溶解は早いのですがハチミツの変質を防ぐために断念し、外の日当たりのよい所に縁台を出し気長に待つことにしました。不純物を取り除くために濾過器となる網目の道具も用意して臨みましたが、中々のものでした。この採蜜器は高知県馬路村の木下さんからメールで写真を送ってもらって教わり、ホームセンターダイキで購入した、ボカシを作るための容器を代用したものです。それに指示通り細いパイプを付けましたが、多分これからも末長く使える道具のようです。
採蜜が始まって間もなく長男がやってきました。ミツバチを飼おうと言いだし元々の発案者は長男なのです。その話を聞いて、私もかねがね飼いたいと思っていたので同調しました。運よく高知県馬路村の木下さんの紹介で馬路村へ講演に行った折、ある人からミツバチの巣箱を2個いただいたのです。しかしミツバチの飼い方も分らず、全国地域づくり団体交流会や地域づくり人養成講座で野村町の井上登さんと知り合い、指導を受けることになったのです。長男はいいとこどりで全ての世話は私ですが、一番搾りのハチミツを持参した広口瓶に入れ、少しですがさっさと持って帰ってしまいました。トンビに油揚げとはこのことかもしれません。息子は帰り際、人間牧場のハチミツと書いたお洒落なラベルを作って小分けしてお世話になった人に差し上げようというのです。アイデアマンの私の上をいくアイデアながら苦労して採集したハチミツをそう簡単に差し上げることもできないと、思案をしています。井上さんから頂いたハチミツは味もよく、ホットケーキを焼いてその上に垂らして食べているため早くも底を尽きかけています。今度は自分の採集したハチミツをホットケーキに垂らして味見したいと思っているのです。
(庭で採蜜する私)
採蜜作業は結果的に今日までかかりました。1号巣箱はほんの少ししかハチミツがとれませんでしたが、3号巣箱は合計すると4升近くもあるようです。ミツバチを飼い始めた時の目標が2升でしたから、4号巣箱をまだ未開封なのにもう目標達成で嬉しい限りです。まだ粗削りで分らない点がいっぱいありますが、大体の方法は見えてきました。「ミツバチを飼いたい」という息子の思いつきから始まった養蜂は、これからも少しずつ進化してゆくことでしょう。気の早い息子は皆さんに差し上げるべく、小さな瓶をインターネットで注文したようです。「人間牧場養蜂場のハチミツ」とラベルを張ったハチミツがそろそろ出回るかも知れません。
このブログの画面を借りてこれまでご指導していただいた井上さんや木下さんに厚くお礼申しあげます。そうそう肝心なことを忘れていました。春先からこれまで周囲2キロへ飛んで行って蜜を集めて巣箱に貯めこんでくれたミツバチさんにも大きな拍手を送ります。
「ミツバチの 働き無駄に しないよう 大事に蜜を 味わい食べる」
「まず味見 息子が一番 ちゃっかりと 刺された私 まだだというに」
「ハチミツが 少ない時世 聞いたけど わがミツバチは 盛況でした」
「子どもらに 味見させよう 気を配る 息子ネットで 瓶を注文」