○東予地域ニューツーリズム現地調査③
私たち現地調査の一行は旧宇摩郡とは言いながら、交通アクセスがうまく結ばれていないため、新宮から乗った高速道路を一旦下りて山深い旧別子山村を目指しました。眼下には四国中央市のすべての街がまるで飛行機にでも乗っているように一望できましたが、新宮ダムや・瀬ダム、富郷ダム別子ダムと4つのダムで仕切られた人口の湖を横目に見ながら、ダムの恩恵で整備された道を登って行きました。やがて道路は四国山系に分け入り渇水で水の少なくなったダム湖や川を横目に見ながら、橋、トンネルで超え目的地である森林公園ゆらぎの森へ到着しました。第三セクター悠楽技の近藤鉄男社長と面談しました。度肝を抜かれたのはまるで傘を広げたような藤棚を兼ねた直径10メートル以上もあるパーゴラでした。揺らぎの森の運営席に医者である近藤社長は人懐っこい方で、いろいろな夢を語りました。もし私だったらこんなことがしたいと、恥も外聞もなく思いつくままに夢を語り合いましたが、ゆらぎの森は発展途上で、年間2~3万人の観光入込客数をいかに5万人いするかということを考えたのです。遠隔で冬の間は雪に閉ざされるな地理的条件はいかんともし難いのですが、手つかずの観光資源は無限にあるように思いました。筏津山荘の傍で自生地を増やしているキレンゲショウマも個人が増やしているクマガイソウやカタクリの花などの高山植物はとても魅力があると感じました。更には筏津山荘裏の坑道跡も立派な産業文化遺産なのです。
(まるでこの木何の木と言いたくなるような日本最大級の藤のパーゴラ)
(パーゴラの中はまるで傘を広げたような雰囲気でした。
私たちの町のような暖地ではもうとっくに終わっているアジサイの花が高地ゆえに2週間遅れの今頃満開を迎えていました。法皇アジサイラインには色とりどりのアジサイの花が咲き雨に打たれてそれは見事な風情を醸していました。飽和状態の新宮のアジサイも見応えがありますが、こちらのアジサイもそれに勝るとも劣らぬ規模で、新宮と別子山が連携すれば花の季節を1ケ月間も長く楽しめるのです。
急別子山村のクマガイソウもキレンゲショウマもカタクリノハナも、もちろん沿道に咲く菜の花も自生地をしっかりとコントロールさえすれば、新しい魅力となって、5万人は決して到達できないような魅力があると感じました。
(筏津山荘の裏で大事に育てられている珍しキレンゲショウマの花)
(筏津山荘前の池ではニジマスの養殖が行われていました)
(筏津山荘裏の坑道跡はリアルな採掘風景が展示されていました)
新居浜と合併する前の旧別子山村時代に整備した諸施設は想像以上に立派でした。峠の道を超えて新居浜へ帰りましたが、はてこれらの施設を生かした観光を始めるにはまず新居浜市民にどれでk知ってもらうようアピールするかがまず一番先にやらなければならないことのようです。幸い新居浜と四国中央市はNS(新居浜と四国中央市の頭文字)観光推進の組織を立ち上げていて、両市長さんも積極的だと聞きました。瀬戸内海に面した産業ルートと、四国山脈に面した山岳観光ルートを組み合わせれば、香川や高知、また瀬戸大橋と結んだ新しい活性化戦略が生まれそうです。これはもう是非実現したいと思いました。
「手つかずの 自然が残る 別子山 遠いがゆえに 人もまばらで」
「来る人を 倍に増やそと 夢語る やればできるさ わが町だって」
「中にいりゃ 見えぬものだが こりゃ凄い 藤のパーゴラ 和傘のようだ」
「雨の中 アジサイ手入れ する二人 見逃さないで これが観光」