○提案型共同事業促進モデル事業は凄いです
昨日は「愛と心のネットワークづくり関連事業」である、「提案型共同事業促進モデル事業」の二次選考会があり、選考委員に選任されていることもあって出かけました。最近は提案型補助金や助成金が大流行で県も市町もそれぞれ目的に沿った事業を創設していますが、その審査や選考会は事業を考えた行政と、事業を採択されようとする個人や団体、それに提案を審査したり選考する人たちの思いが微妙に絡み、想像以上に緊張しながら審査選考に当りました。
審査をするに当っては審査員の共通認識が必要で、課題の認識、課題解決の手法、協働による相乗効果、事業の効果、費用の妥当性、実現性、実施能力などなどを採点するのですが私のような凡人には中々判断しづらいほど微細なチェックが求められ、厳しい審査のプロセスを垣間見ました。あらかじめ公募に応募していたものの中から第一次審査でふるい落とされ、さらにそれらの中から選ぶのですから責任は重大です。
まずNPO登録された団体がそれぞれ7分のプレゼンテーションを行います。その説明に対して委員6人が質疑応答をするのですが、昨日は二次審査に残った11団体の話しを興味を持って聞かせてもらいました。
団体説明は途中休憩を挟んだものの11団体ですから3時間20分にも及ぶ長丁場です。その後今回の事業の特徴である担当課の意見聴取を1時間に渡って聞きました。そして審査会を経るという何とも凄い厳格さです。
私は提案型事業に応募してプレゼンテーションした経験はないのですが、審査は毎年のように何度も立ち合っています。書類審査もさることながら提案型事業はプレゼンテーション能力が大きくものをいいます。前述したような採点基準で採点するのですが、決められた8分の時間を使ってどれだけ要領よく発表が出来るか、まさにプレゼンテーション能力が必要です。タイムキーパーが一分前に予鈴を鳴らし、予定の時間が終了すると終了鈴が鳴らされるのですが、練習をして来たであろう時間は、パソコンのスライドショーに翻弄され、あっという間に終わってしまうのです。さらにその緊張から解きほぐされる間もなく審査員から矢継ぎ早な、ある意味意地の悪い質問が浴びせられるのですからたまったものではありません。
プレゼンテーションは落ち着いて分りやすく、自分の団体の簡単な紹介、事業の必要性と目的、期待できる効果と波及などを話さなければなりませんが、概して発表と書類やスライドとのコンビネーションが悪く、主張が伝わりにくい感じがしました。
若し私がプレゼンテーションするのであれば、11団体の中で選んで欲しい一番アピールする個性は何かを鮮明にすることを考えます。この日ある団体はバイオリンとビオラの違いを表現するために助っ人に演奏までさせて審査員に聴かせました。一目瞭然でした。
提案団体はいずれも県下各地で活動をしている立派な団体だし、プレゼンテーションに立ち会った人たちの中にはそれぞれ馴染みの人もいましたが、審査の公平を期すため私心を捨てて審査に望みました。結果は審査員の点数を重んじた合議によって決まり、やがて一定の手続きを経て知事さんに報告され、これまた一定の手続きを踏んでそれぞれの団体に結果通知されることでしょう。
団体の活動に順番などありませんが、審査がある以上順番をつけなければなりません。採択された団体は助成金を使って県民の納得いく成果を上げねばなりません。残念ながら選に漏れたところは平常心で活動を続け、次の出番を待たなければなりません。団体活動は資金が全てではないけれど、資金がものをいう社会です。特にNPOにとって助成があるなしは天国と地獄ほどの違いで、選に漏れた団体のことを思うと、暑い夏は余計身に堪えるようです。
「選ぶ人 選ばれる人 入り乱れ ホットな論議 冷静審査」
「口下手や 饒舌話す 人ありて 話聞き入り 我に帰りぬ」
「久しぶり 四時間半も 会議する 少し疲れて わが家を目指す」
「一連の 事務の足跡 見る度に ご苦労さんと 思わず感謝」