○仁淀川町への旅
昨日は木枯らし1号とでも呼ぶべき北西の季節風が吹き荒れて、温かい昨日とはうって変わった寒い一日となりました。このところの忙しさで余りかまってやれなかった孫朋樹を誘って、高知県仁淀川町への小旅行をしました。それというのも昨日は仁淀川町教育委員会から講演の依頼が舞い込んでいて、午後からの会合なので晩秋の33号線沿いを散策する絶好の機会と思ったのです。しかし残念ながら蓋を開けると行楽とは縁遠い寒い一日になってしまいました。
妻と三人のデコボココンビで行き当たりばったりの旅に出かけた先は、まず面河渓谷でした。久万の町を過ぎて美川の軍艦岩を右に見ながら石鎚スカイラインの入口まで走りました。途中面河の茶屋で一休みし、沿線に植えられた見事なまでのもみじの紅葉を満喫しながら、田楽やトウモロコシを食べました。
途中何度も沿線の見事なまでに紅葉したもみじを満喫するため路側帯に車を止め、その都度孫は袋を持って戸外へ出てもみじの美しい葉っぱを拾って袋の中に入れて行くのです。「このもみじは何で赤くなるの?」なんて質問にたじろきながら、賑やかな会話を車中で交わしながら、行く秋を体一杯に感じ取りました。
愛媛の景勝地面河渓も相次ぐ不況や高齢化で、かつての活気ある姿は既になく、あちらこちらのドライブインも閉めて久しい感じがしました。この道を通る度に旧友の菅務さんを思い出します。彼は意思半ばでガンで亡くなりましたが、この茶屋を作るときも色々なアドバイスを求めてわが家へやって来ました。特産品販売所である茶屋が出来たときの喜んだ姿は今も忘れることができません。茶屋のおじさんにその事を話すと菅さんの話に花が咲きました。
茶屋のおじさんの忠告どおり面河渓谷のもみじは既に散っておりました。紅葉狩りを当て込んだ観光バスも先を急ぐように走っていましたが、風に吹かれて散ったもみじにガッカリしたのか、早々と下りてきているようにも見えました。それでも面河渓谷は雄大な姿を見せていました。
昼食は何処で何を食べるか車の中で孫と妻に聞くと異口同音に「ソバ」でした。それなら吾川村の、いや合併したので仁淀川町の観光センターでと、大きなダムの堰堤を走ってダムを見下ろす高台にあるセンターへ立ち寄りました。食堂に入ると顔見知りの双海町の人が数人既に食事をしていました。懐かしく談笑しながら食事を注文しましたが、残念ながら孫のお目当てであったザルソバはありませんでした。でも温かいソバで体を温め孫も満足なようでした。私たち夫婦は旅をする時、特に講演などに行く時は必ずその土地へ感謝の気持ちを込めてお金を落とすように心がけています。食事もそうですが、特産品の買い物もガソリンもその土地で調達するのです。些細なことですが、それも気配りだと思っています。しかし昨日は弱ったそうです。ガソリンスタンドが一軒も開いていなくて、結局は遠い向こうの町へ入れれニ行く羽目になったとか。まあ時間的余裕があったので一件落着です。
この日の集会は中学生の主張と私の講演を抱き合わせる盛り沢山のプログラムでした。
6人の中学生の主張を聞かせてもらいましたが、どの発表も堂々として私など真似が出来ないと思いました。小さな町だからできるきめ細かな配慮が何よりも嬉しい一日でした。なお私の講演は「地域で育てる子どもたち」という演題で話をさせてもらいました。
「木枯らしが 吹いてもみじを 散り染める 踏みしめ道を 奥まで歩く」
「孫の手と よく似たもみじ 足元に 見つけて袋 一杯になり」
「堂々と 胸張り主張 中学生 俺にもこんな 時代あったな」
「田舎には こんな素敵な 子どもいる 何故か寂しや 人が減りつつ」
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「地域で育てよう。仁淀川町の子供達」講演で子供を育てる10カ条たいへん勉強になりました。