shin-1さんの日記

○昔の九州場所は寒かった

 一年収めの九州場所が一昨日開幕しました。どちらかというと野球より相撲が好きな純日本人的私としては、これから2週間は楽しみです。それにしても相撲がテレビ画面に映る度に不人気を地でいく客の不入り姿が気になって仕方がありません。昔は満員御礼の垂れ幕など当たり前でした。子どもの頃散髪屋さんの入り口にはテレビ観戦のお客が黒山の人だかりをつくって、栃錦や若乃花を応援していた懐かしい姿が思い出されます。

 相撲も変わったと思うのは外国人と学生出身力士が増えたことです。高見山以来日本の相撲は外国人の入門を受け入れてきました。しかし足腰の強い日本人力士は、体重と馬力こそあるものの足腰が弱い外国人力士は、常に小が大を倒す引き立て役の道具でしかありませんでした。舞の海と小錦の一戦などはその典型で、国民全てが舞の海の投げに拍手を送ったものです。しかし今は足腰も日本人より強いモンゴル相撲で鍛えた鋼のようなモンゴル勢が多数を占め、しかも彼らは日本人より経済的に恵まれないハングリーを持っているのですから、モヤシみたいな現代日本人力士は逆にモンゴル勢を引き立てる道具に成り下がっているのです。

 横綱の次に強いはずの大関は8度目のかど番などと報道されても、大関の特権である2場所連続負け越しをしないと下に落ちないことを武器に、相変わらずゴロゴロと土俵に転がされいるのです。学生出身は幕下付け出しという特権を与えられているから、土俵上より土俵外でのスキャンダルや話題で相撲を取らずに人気を得ようとしているようにも見えます。結局日本の国技といいながら時代の流れ敏感に取り込み、不易なものまで流行に流された先読みの甘さが、今の相撲人気に反映されているのだと思います。貴花田・若花田の土俵外での兄弟確執は相撲界に暗い影を落としました。相撲びいきな私としては一日も早い相撲界の健全な姿を見たいものです。

 それにしても、最近の九州場所は暖かいです。昨日は扇子で扇ぎながら相撲を見てる人がテレビに映っていましたし、暖冬で秋物が売れず小売業の売り上げが前年比マイナスと報道されていました。また四国88箇所決願の寺として知られる大窪寺の紅葉や楓が、今見ごろととも報道されていました。確かに暖冬を肌で感じます。昔は木枯らしが吹く寒い中で裸相撲は大変寒かろうと、いたわりの気持ちで相撲を見ていました。懐も心も寒いのに外気だけは暖かい皮肉な結果も、せめて外気が暖かいのが救いと思った方が良いのかもしれませんね。

 「北は雪南は菜の花ハッケヨイどちらに軍配綱を引きつつ」

 「チョンマゲに裸で相撲奇妙なり見馴れりゃ普通でもでも奇妙」

 「外国の人にあやかる大相撲足腰財布勝てぬはずだよ」

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