shin-1さんの日記

○幼稚園から老稚園へ先祖返り

 「這えば立て立てば歩めの親心わが身に積る老いも忘れて」。この言葉のように親は子どもの成長を願って一生懸命子どもを育てますが、子どもが一番最初に行くのは保育園か幼稚園です。私たちが小さい頃わが町には幼稚園も保育園もなく、いきなり小学校でした。子どもは大きくなるにしたがって様々なことを学ぶのですが、今日地元の高齢者サロンという事業に自治会長として事業に参加し、高齢者を相手に指導員さんがしているレクリェーション指導を見て、まるで幼稚園や保育園でしているお遊戯と一緒であることに驚きました。今日の高齢者の行動を見る限り、これは幼稚園ならぬ老稚園ではないかと、高齢者には大変失礼ながら私流に「老稚園」という新語を作らせていただきました。

 民生委員をしている妻の主催で始めた高齢者サロンに集まった人は20ほどでしたが、高齢者の対応には慣れている私に協力を求められたので参加しました。顔見知りの近所のおじいさんやおばあさんばかりなので、いきなり会話が弾みます。「最近は耳が遠くなるし生きとってもちっとも面白くありません。一人身では会話も限られていて言葉を忘れそうです」と嘆く人もいれば、「耳が遠くなりましたが、いらんことも聞こえなくなって丁度いいです。でも悪口は何故か良く聞こえます」と洒落た会話もありました。「耳が遠くなっただけ小便が近くなりました」と笑わせるおじいさんもいて華やいだ雰囲気でしたが、レクリェーションは幼稚で間違いやゆっくりペース、それが逆に面白い雰囲気をかもして結構楽しい集会でした。

 この集会で一際目に付いたのが漁協女性部の皆さんの踊りでした。銭太鼓やドジョウ掬い、小網音頭など、一座を組んで町内各地の催しを巡回して回るのです。勿論ボランティア活動で無報酬です。富岡喜久子さんという責任者を中心にシーサイド公園でじゃこ天のお店を開いて頑張っている、その恩返しだと言うのですが、これが中々の玄人はだしで、見応えがありました。その崇高な精神は見上げたものだと感心しました。感謝と真心をじゃこ天に乗せて売る口コミ商売は、さすが55百万円の売り上げを誇るだけあるなと、感心しました。

 こんな世知辛い世の中で頑張っている漁協女性部の皆さんに大きな拍手を贈ります。

 「じゃこ天を売りも売ったり五千万感謝を込めてこれぞ本物」

 「大漁を喜ぶ浜の猟師あり魚は弔みすず言うなり」

 「耳遠く小便近くなりにけり足す引くお相子だから生きれる」

 「ジジババの仕草はまるで子どもです先祖がえりと思えば納得」

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shin-1さんの日記

○たかが名刺されど名刺

 まちづくりに関わって以来、長年慣れ親しんできた夕日をあしらった名刺がなくなりました。双海町というまちを売り出すために考えた夕日の名刺も、多い月には600枚、年間7,200枚くらい使う驚異的な枚数でした。今年の4月に退職後も無職ながら夕日の台紙で通しました。この半年余りで1,000枚を使い、この程名刺がないことに気付き、役場と印刷屋に掛け合ったところ台紙がないというのです。明日から始まる全国行脚にさてどうしたものか思案をしてますが、只今名刺がないと自分だけではなく夕日を売り出せないジレンマに陥っています。「夕日のミュージアム名誉館長」という肩書きがあるのですから、その線で役場へプッシュも考えましたが、大人気ないので思い切って自費で作ろうと決意しています。というのもよくよく考えてみると退職後まで、自分と町の関係を引きずって生きてるような後ろめたさがあったからです。夕日さえももう自分のものではないのです。しかし私が夕日の宣伝をしなかったら、この町や夕日を誰が真剣になって売り込むのか不安もあります。「あなたの心配することではない」と言われそうです。

 たかが名刺と思われるでしょうが、小心者の私?ですから昨日はそのことが頭から離れませんでした。発想の転換で名刺が切れたのを機に、今度作る名刺には思い切って「人間牧場主若松進一」と書くことにしました。差しあげた瞬間「えっ、人間牧場って何ですか?」と言われそうで話題の広がりを予感しました。台紙は夕日かそれとも出来上がった水平線の家にするか迷っていますが、過疎逆の和田さんが書いてくれた似顔絵を使うも一考です。しかし似顔絵と男前である本物との落差に思わず噴出してしまう危険性もあります。漫画チックに渡辺えつこさんが岩国で書いてくれた色紙も・・・・・・。ああー迷うなあ。男前は辛いなあ。

 今までの名刺にはEメールやホームページアドレス、それに携帯電話番号は載せていませんでした。個人情報が気になるところではありますが、交流の広がりを考え思い切って載せます。今や私にとって自宅の住所・FAXよりもパソコンの方がはるかに頻度が高い交信手段なのです。でもこうしたデジタル社会でありながら、毎日三枚のハガキ実践対応はどうしても現住所も必要不可欠なものです。

 結局結論の出ぬまま朝を迎えております。差し当たり新しい名刺が出来るまで、今日から一週間は「えひめ地域づくり研究会議代表運営委員」の名刺やそこら辺をかき集め対応したいと思っています。

 「底ついた名刺に驚き電話するピシャリ営業それはもうない」

 「何気なく使った名刺の夕日さえわが物でなき気付き遅れて」

 「太閤は夢また夢と言ったけど私の夕日も夢のまた夢」

 「新しき名刺に書いた牧場主話広がる夢を見つつも」

 

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