shin-1さんの日記

○思わぬ収穫二宮尊徳との出会い

 先日人間牧場と下灘コミュニティセンターを会場に開いた年輪塾公開セミナーも、一昨日講師で招いたノンフィクション作家佐野眞一さんの講演録が愛媛新聞に紹介され、一通りの作業を終えました。そして先日11月19日にふじという市駅裏の居酒屋で運営に携わった役員が集まり、宮本常一県経うの総括と今後の進め方について話し合いました。この2年間宮本常一の研究は現地に足を運んだり、時には忘れられた日本人の舞台となった高知県梼原を訪ねたりして、それなりの思いを心に刻むことができたのです。

 さて、年輪塾の方針が先人の生き方に学ぶことを掲げているので、次なる先人を誰にするのか色々と話しあいました。清水塾頭の提案で二宮尊徳を研究することが内々話し合われていましたが、二宮尊徳の思想は混沌とした現代にマッチしていることもあって、異論もなくこれから2年間二宮尊徳の研究をすることになりました。宮本常一を担当した浜田さんと豊田さんには今後も今までの研究を続けていただいて、「宮本常一100のことば」をお願いすることになりました。

 そんな折も折、私は昨日まで茨城県桜川市へ招かれ講演に出かけました。講演が終わってまちづくり教室という対話集会で、紅葉の美しい薬王寺という住職さんに巡り合いました。研修会が終わって旅籠へ行く途中、鈴木さんが私を薬王寺まで連れて行ってくれました。陽もとっぷり暮れて辺りは闇の世界でしたが、お寺の山門入口には何やら銅像のようなものが建っていました。よく目を凝らして見ると二宮金次郎なのです。いやはや驚きました。

若松進一ブログ
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 何でこんな所に二宮金次郎が建っているのだろうと思いつつ山門を入ると、中には樹齢400年の山もみじがライトアップされて見事な幻想を醸しているのです。私も色々な紅葉をみてきましたが、樹齢400年の山もみじを、しかも夜見るのは初めてとあって感動しきりでした。
 聞けばこれまでこの紅葉は人に知られることもなくひっそりと寺ゆかりの人だけにしか知られなかったそうですが、合併して大和村から桜川市になったのを機に一躍有名になり、今ではこのようにライトアップされて多くの方々に知られるようになったそうです

 さて二宮金次郎の銅像がどうしてこの山門にあるかということですが、実はこのお寺と二宮尊徳は切っても切れない深いご縁があると言うのです。詳しい話は別立てで書きたいと思いますが、この近くにある青木堰を造ったのは二宮尊徳であり、堰を造った残りの木材でこの山門を作ったらしいのです。いやいや驚きです。

 しばし幽玄の世界を写真で紹介しておきます。

若松進一ブログ
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  「何故にある お寺の山門 金次郎 首をかしげて 入り納得」

  「山モミジ ライトアップに 輝いて 裏と表を 見せて散る」

  「これほどの モミジ見たこと ない故に 声も出ぬほど いたく感嘆」

  「叩かねば 開かないとは このことか 尊徳翁の 偉業偲びつ」

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