shin-1さんの日記

投稿者: | 2008年7月29日

○青春へのメッセージ

 県内にどれ程の数の高校があるのか知りませんが、縁あってこれまで県立高校の殆どへお話に行っているのです。高校生になると小学生や中学生と違って大人の言葉が通じるため、話す方は楽なのですが、その分自己主張が強く、面白くない話しをすると眠りこけたり、私語を話すなどもろに拒否行動を起されるので油断は出来ません。今日は昨年に引き続き鬼北町にある北宇和高校へ出かけました。この学校は毎年夏になると特訓セミナーのような形で3日間学習会が行われており、やる気を起させるために私が特別講師になって話すのです。「学力向上トライアル」と呼んでいますが、私は毎年この集会に招かれ、「青春へのメッセージ」と題して約1時間話すのです。

 北辰館という講堂に集まった学生は普通科2年生37名です。彼らを前にしてふと46年前を思い出しました。私は宇和島市にある愛媛県立宇和島水産高校に在籍していました。窓からは背後に鬼ヶ城という山が聳えていましたが、北辰館からも青い夏空に白い入道雲と一緒にくっきりと鬼ヶ城の山並みが見えました。宇和島湾から見る鬼ヶ城も北辰館から見る鬼ヶ城も同じ山なのに見る場所によって全く異なった山に見えるのです。これを世界地図に例えて話しました。

 私がジョン万次郎に憧れて、青年の船の班長としてアメリカへ渡った時、サンフランシスコの博物館で一枚の世界地図を見ました。その世界地図には日頃日本で見ているように日本が真ん中になかったのです。私はその世界地図を長い時間不思議そうに見つめていると、学芸員の方が英語で質問してきました。残念ながら私には英語の質問を理解できませんでしたが、彼は片言の日本語で「この世界地図の何処が可笑しいのか」と訪ねたのです。「世界地図の真ん中に日本がないのです」と話すと彼は、「あなたはすばらしい発見をした」と褒めてくれました。私にとってこの旅ほどカルチャーショックを得たことは他に例がなく、そのことを人間のものの見方に置き換え、多くの人に話したものです。今日も鬼ヶ城という山の見方と世界地図の見方を同じだと説明し、自分を見失わないようにと話しました。

 さて人間は様々な夢を持って生きています。他の動物と人間の違いは夢を持ち、夢を手に入れるために努力することなのです。しかしその夢も努力が足りないと見果てぬ夢に終ってしまう事だってあるのです。私だって夕日という何処にでもありふれたものに憧れ、雄飛を売る出そうと考えました。しかし100人中99人の人が反対するようなものを手に入れることは殆ど不可能に近いのです。でも私は諦めませんでした。その結果20年という長い年月はかかりましたが、やっと日本でも指折りの夕日の町になったのです。

 運命と宿命の話もそれとはなしにお話しました。人間は生まれながらにして自分の才能が決まっているように思いがちです。でも決してそうではなく、諦めていたものの殆どは自分が努力しなかった結果であることも気がつかなければなりません。宿命と諦めることなく少しずつ努力すれば運命は必ずや開かれてくるのです。

 高校生に話しをする機会が多くなり、今時の高校生について色々な書物を読んだり、話す機会が増えてきました。幸いな事にかつてPTA会長を6年間もやった松山工業高校の学校評議員もしていて、先生たちから色々な話を聞く機会に恵まれています。

 高校生に話した「青春へのメッセージ」は果して届いたでしょうか。

  「往復で 百五十キロの 道程を やる気触発 出来たかどうか」

  「校長の 指差す先に 鬼ヶ城 北から見れば こんな姿で」

  「トライアル 夏の暑さを ものとせず 若者たちの 熱気伝わる」

  「あちこちに 高速道路の 工事あり 道路特定 財源いずこ」  

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