shin-1さんの日記

○長野県木曽町を訪ねる・ルポ②

 山間の宿場町、しかも小雨そぼ降る人通りもまばらな木曽福島に秋のとばりが下りて、夜の集会のためにホテルを出る5時半頃には、もう足元も見えないほどすっかり暗くなって、小雨にぼんやり霞む街灯の明かりが旅の風情を醸していました。迎えに来た役場職員の「お待たせしました」という声と、「行ってらっしゃいませ」と言う交錯する言葉に迎え送られて車の後部座席に乗り込みました。役場まではほんの数分で、会話を交わす暇もない

速さで到着しました。控え室で代表世話人の半坂さんと名刺交換して会場へ入り、開会あいさつや講師紹介が終り早速講演です。

 「まちづくりの新しい風」と題した約90分の短い時間でしたが、私の話しにみんな熱心に耳を傾けていただきました。木曽交流創造塾は木曽地方の広域的な異業種交流で近隣の町村からも来ていました。

 講演後私のカバンを真似て大目さんの発案で作った木曽檜のカバンと私のカバンの初めての出会いが実現しました。

 私のカバンは20年も使っていて手垢に汚れ浮世の風にさらされてすっかり色あせていて、木曽檜で作ったカバンはまるで貴婦人のような神々しさで、少し恥かしいような感じもしましたが、それでもやはり先輩格だけあってどっしりとした重厚感が漂っていました。

 この方が作者の畑中工場長さんで、今後の参考にするのか私のカバンをマジマジと見とれていたようです。要はカバンが立派かどうかではなく、どんな使い方をするかだと口幅ったくもアドバイスしました。

 講演が終わり場所を変えて交流会がもたれました。連れて行かれた所はまるで蔵のようなレトロ調で古めかしい場所でしたが、これが中々素晴らしい西洋風料理が出て、そのギャップに度肝を抜かれてしまいました。

 この夜の交流会には私と同じく酒も飲まないのに地方事務所の太田所長さんやレストハウス木曽路の丸山社長さん、それに日本でも指折りといわれる木材会社専務の池田さんが見えられ、大いに盛り上がった話をしました。夕方の講演会では話さなかったことを話すものですからみんな興味深々で、これからの交流につながるいい出会いとなりました。時間を大幅に延長しての交流を、池田さんの朗々たる木遣りのような謡と締め拍子で終え三々五々引き上げましたが、明くる日再会しようという話になりました。

 明くる朝私は午前7時半に朝食を済ませ、迎えの来る9時まで一人木曽福島の街中を散歩しました。ホテルを出て大寒屋敷に向いました。朝の宿場町もいいものです。

 木曽川にかかる橋を渡ると代官屋敷がありました。早朝なので入館することも出来ないので、周辺をウロウロしましたが、庭の紅葉がとても綺麗で、思わずパチリ一枚失敬しました。


 しかしどうです。この紅葉の色は。思わず立ち止まり呆然としてしまいました。これぞ美しい国日本です。

 再び元の道を引き返して関所への道を一人ゆっくり歩きました。この日の朝は曇り空ながら雨も上がって、少し肌寒いものの歩けば丁度よいくらいでした。急な坂を登って関所の後へ行きました。江戸時代は日本の4大関所と言われるほど中仙道の重要な関所だったそうで両側に迫る山が関所に適していたのでしょう。その時代は宿場町として栄えたに違いありません。坂の上には関所や島崎藤村ゆかりの屋敷などがあって、まるで江戸時代にタイムスリップしたような錯覚にとらわれました。

(背の高い木柵が関所の面影を留めています。)

(イチョウの黄色が白壁に映えていました)

(真赤なもみじ越に見える木曽福島の町並みも綺麗です)
 

 急な坂海を下ると、前日大目さんが連れて行ってくれた蔵風の木工品販売所に出ました。

(蔵風の木工芸品展示即売所、大目さんの同級生が経営していました。


 この街は何度も大火にあっているそうで、古いものが残っていないと言われましたが、一歩路地に入ると消防車も入れないような狭い路地が幾つもあって、宿場町の面影を今も残していましたし、和菓子屋さんが多いのもその名残なのかと納得しながら散策を楽しみました。

 細い路地を意の向くまま足の向くまま辿ると、小粋な木造橋と足湯ができる観光スポットに出ました。「えっここは温泉があったっけ」などと一瞬立ち止まりましたが。

(名前が粋ですね。二人橋だそうです)

(足湯がありました。「湯加減はどう」と足湯をしている若者に尋ねたら、「少しぬるめ」と答えました)

(木曽川に流れです)

(大通寺の山門も雨に濡れて風情がありました。境内には大きな枝垂桜があって、和尚さんが今流の落ち葉を吹き飛ばす掃除機で無造作に作業をしていました。「おはようございます」「・・・・・・・・・」。聞こえなかったようです。

 お寺に山門も見事でした。パンフを見ていると私の町のお寺と同じ名前だったものですから訪ねてお参りの手を合わせました。

 こうして一人1時間ほど街中を散策しましたが、とにかくいい町です。そして紅葉の季節なものですから、私の下手糞な腕も何とか見れる写真に仕上がったようです。

  「普通なら 白黒写真の 似合う町 秋はカラーの 彩り似合う」

  「この町は どこか懐かし 雰囲気が 菓子屋看板 どうぞどうぞと」

  「代官に 関所とくれば 水戸黄門 タイムスリップ 俺通行人」

  「少し冷え 足湯ぬくもる 旅の朝 何処から来たの そんなに遠く?」





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