shin-1さんの日記

○菊の実験(支柱を立てると菊は伸びる)

 私は盆栽を育てるのが好きで、一時期は自宅の庭に大小300鉢もの盆栽を育てていました。中には名品のようなものもありましたが、長期出張や仕事が忙しく水やり適わず枯らすことが多く、ついに盆栽育てを断念しました。だって社会教育主事の資格取得講習は香川大学へ一ヶ月以上、青年の船班長で建国200年のアメリカ行きは2ヶ月以上、青年の国内研修引率は10日以上と家を空ける日が多かったのです。その都度妻に水やりをお願いして、妻もそれなりに水をやってくれました。しかし水不足や植え替え、剪定などの手作業が私の多忙に拍車をかけ、親父の「盆栽をやるんだったらそれなりのことをしないといけない」と猛反対にあって、あえなくやめてしまいました。しかし今でも庭の隅にうず高く積まれている盆栽鉢に、いつか出番を作ってやりたいと密かに思っています。ひょっとしたらセミ・リタイヤをした今が適期かも知れません。

 ところで、私は公民館主事をしていたころ、花作りの指導普及を何の技術も持たないままやっていました。菊やサツキが主でしたが、その時菊の実験なるものを自己流でやってみたことがあります。

 菊は1本仕立て、3本仕立て、懸崖作り、ダルマ仕立てなど色々な作り方がありますが、私の実験は3本仕立てで行いました。同じ株から出た3本の同じ高さの菊(8月1日くらいの時期)に1本だけ支柱を立ててやります。さてここで問題です。この菊は1ヵ月後どうなるでしょう。

 正解は「支柱を立てた菊が他の2本より伸びる」のです。支柱を立てた菊は支柱に縛られて固定するため風雨に会っても倒れないばかりか、支柱という目標に勝とうという無意識の意識が働くのです。私はこの「若松式菊の実験」とでもいうべき実験結果に驚きました。そして次のような意味づけを考えたのです。

 「菊は支柱という目標を側に置くことによって、支柱という目標に勝とうという意欲が生まれます。物言わぬ植物さえ目標があれば上へと伸びます。まして百獣の王たる人間が目標を持ったなら、目標目指して頑張り結果を出せるのです。目標設定がいかに大切かを菊の実験は物語っています。」

 この話はとりわけ多くの青年たちに話してやりました。みんな「えーっ本当?」「うそー」などと半信半疑のようでしたが、黒板に書いた図式の分かり易い私の論理は青年の心に染み込んだようでした。間もなく各地で文化祭が行われ菊の鉢植えが会場を飾って、かぐわしい香りを漂わせてくれます。そんな目で菊を鑑賞するのも一考でしょう。

 はい、白色レグホンの話でした。(白色レグホンは白い鶏ですから尾っぽも白く「面白い」のです

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