人間牧場

〇「歳だから背の高さ以上高い所へは上がるな」
 3年前、庭に植えている高さ4mもあるクロガネモチの木に脚立を立てて登り、剪定をしていました。若い頃は何ともなかったのに、歳のせいでしょうか近頃は少し怖くなって足がすくみますが、それでも自分以外する人もいないので、やらねばと使命感に燃えてやっていました。

 

 すると立てた脚立の足元がぐらついて倒れ、乗っていた私も地上に落下して、嫌という程地面に叩きつけられました。息子家族のダイニング前の中庭だったため、孫の友だちが数人ダイニングにいたので、孫たちが駆け寄り直ぐにウッドデッキまで運んで寝かせてくれ、様子を窺ってくれました。

 その日から1週間は腰や肩を打っていて、風呂に入るのも、布団の中で寝返りを打つのも大変で、どうしたものか思案していましたが、家族に勧められて近所のたけます診療所へ行きレントゲン検査を受けました。打ち所が良かったのいうべきか、脊椎や腰や肩、それに頭も異常がなく、日が経つにつれて回復しました。

 医師から言われたのは「もう歳だから自分の背丈以上高い所に上がらないように」と教育的指導を受けました。以来その言葉を守ろうとしていますが、今日昼頃時ならぬ集中豪雨が降り、トイが詰まっているところが2ヵ所見つかりました。「そんなこと言ったって」と脚立を立て屋根まで登り詰まっていたトイの掃除をしました。

 そのうち帰宅した妻に見つかり「あれほど言っていたのに危ないったらありゃしない。怪我でもしたらどうするの」と叱責されました。私は「よくぞ掃除をしてくれてありがとう」と言い褒めてくれるものと思っていましたが、少し当てが外れました。まあこんな日常です。

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