○大風の爪跡修復とワカメ採り
人間牧場の近くに地元池久保の人たちの墓地があります。「近くに墓地があるのは気持ちが悪い?」などという人もいますが、土葬だった昔ならいざ知らず、今は先祖代々の墓に納骨しているだけなので、気持ちが悪いことなどないのです。ましてやお墓は神聖なものですし、先祖を敬う心からすればお墓はむしろ大切な場所でもあるのです。そんなこともあって人間牧場内の私道は地元の人がよくお墓参りに訪れるため、時々イノシシの出没を教えてくれたり、蜜蜂の分蜂を親切に知らせてくれたりするので、随分助かります。
昨日まで日本列島は時ならぬ台風にも匹敵する春の嵐が吹き荒れました。やっと収まったものの、まだその余風波が強くて地元の人は漁にも出れないようです。その大風で人間牧場に設置している蜜蜂の巣箱が2個吹き飛んで道まで転げ落ちていると電話で連絡がありました。
早速今日は午前中人間牧場へ、様子を見に出かけました。一つはその場所でひっくり返っていましたが、もう一つはお墓の近くの道まで転げ落ちていました。4月に入ったのでもうそろそろ巣箱を掃除してバーナーで内側を焼いて、蜜蝋を塗らなければと、2日前にホームセンターでバーナーを買って来たばかりでしたが、その使い方も分からないので、とりあえず掃除をして元の場所へ設置し、少し重いブロックを乗せて一段落です。大風で飛んできた小枝もあちこちに散乱して、見苦しいのでそこら辺を掃除しました。
そのうちあちこちから講演依頼や日程調整の電話がかかり始め、また新年度なのであいさつに行きたいという人もいて、とりあえず午前中で作業を終え帰宅しました。
午後3時頃に国立大洲青少年交流の家の、所長さんや次長さんたちが自宅へあいさつに見えられるというので、少しの時間を利用してシーサイド公園の西海岸に、軽四トラックで出かけ、昨日までの北西の季節風で流れ着いたワカメを収穫しました。海岸には昨日までの強い風波の影響でアラメやワカメが沢山漂着していました。アラメは葉や茎が硬いのですが、ワカメは葉も茎も柔らかく、殆んどが波に打ち砕かれていました。それでも渚には立派なワカメがたくさんあって、瞬く間にナイロンの袋いっぱいになりました。帰宅後家の裏の調理場で鍋に水を張ってお湯を沸かしました。採ってきたワカメを綺麗に水洗いして順次お湯の中に入れました。茶色いワカメはお湯をくぐらせると瞬く間に濃い緑色になり、箸ですくいあげて冷まし、ポリバケツに入れたところで玄関先のチャイムが鳴りました。しばし手を休めて外の夕観所でごあいさつや意見を交わしました。そこへ公民館の赤石さんもやって来て、絆プロジェクトのお礼や今後について話し、皆さんは引き上げました。
再び家の裏へ回り、ワカメの入ったポリバケツを持って広場へ移動し、張り巡らせたビニールテープにワカメを芯から外して干し始めました。ところが運の悪いことに小雨が降り始め止む無く中断し、暖簾干ししたワカメを、妻に手伝ってもらって軒下へ移動して、今日の作業を終えました。
天気予報だと天気は回復するといっていたのに、小作業手順が狂い、この分だと天気が回復すれば明日の午前中まで作業がかかりそうなのです。何はともあれ茹で上がったワカメを干しワカメにして、乾燥すれば今年一年分の自家用ワカメは、ゲットしたことになるのですから、えらい儲けです。田舎はこのようにちょっとした工夫や才知を働かせれば、安心安全な食べ物が転がり込んでくるのですから、この上ない魅力がいっぱいあるのです。
「親切に 蜜蜂巣箱 落ちてると 電話連絡 してくれる人」
「大風の 被害最小 ホッとする あちらこちらじゃ 被害甚大」
「大波で 流れ着いたる ワカメ採る お湯をくぐらせ ビニ紐に干す」
「田舎ゆえ 才知があれば 一年分 ワカメをゲット 家計助かる」