○大根の首切り
「首切り」と聞けば物騒な感じや職場でのリストラを思いだしますが、わが家ではこのころになると大根にすが出来るのを防ぐため葉っぱの部分を切り落とし、地下茎だけにする作業をします。この仕事は親父の役目で、少し早いかなあと思いますが、親父は昨日その作業をやったようです。
外出先から帰って家庭菜園に行くと何やら畑の様子が昨日までと打って変わっていることに気がつきました。見ると青首大根の殆ど全ての首が切り落とされているのです。とっさに春近しを思いましたが、季節はまだ大寒の入りくらいですから、親父のせっかちを少々憂いました。
これまで畑は緑のジュータンを敷き詰めたようでしたが、首を切られた大根畑の土が露出し無残な姿をさらけ出していました。でもこうしておけば、3月いっぱいは美味しい大根が食べられるのですから良しとしなければなりません。首を落とされた大根はこれまでのように葉っぱを持って引き抜くことができないため、収穫は少々難儀をしますが、反時計回りにねじるようにして引き抜くと案外簡単に引きぬけるようです。
今年は青首大根と聖護院大根の2種類を植えましたが、いずれも秋の好天に恵まれて育ちは順調で大豊作、今年も既に切干大根と沢庵漬けに加工され美味しく食べているのですが、もうそろそろ2度目の沢庵漬けと切干大根を作る作業をしたいと思うのです。
首切り大根の畑を見ながら、デフレの厳しい社会を思い浮かべました。すっかり正月の恒例となった派遣村も先日閉鎖されたようですが、依然として失業率は高く、就職内定率も昨年度より悪い数字が示され、この春卒業する若者にとっては、悪い星の巡り合わせに失望しているのではないかと思われるのです。
デフレはものが安くなるメリットもありますが、安さが労働賃金に跳ね返って低賃金を誘発したり、失業やリストラなどの悪循環を生み、社会全体の経済を冷え込ませているのです。政府は景気対策として様々な手を打っているようですが、ない袖を振る一見国民の機嫌取りのようにも見える愚策は、効果のないまま国債発行による借金行政で益々首を回らなくしているようです。
こうなったら聖域である国会議員の数を減らしリストラして欲しいと大根の首切りを見て思いましたが、自分のこととなると何ら策を打たず、むしろ政治と金の問題をまるで検察庁が仕組んだ人ごとのように、うそぶいている民主党には、少々あきれてものが言えない気持ちです。ああ日本はどこへ行くのでしょう。
「わが菜園 今年も首切り しましたよ 国会議員も 見習いなさい」
「生活の 知恵が大根 首を切る これで春まで 大根美味い」
「美味いねえ 殆ど毎日 食べてます 大根役者 芸名大根」
「ジャスターゼ 見たこともない 栄養だ 体内巡り 至って健康」