shin-1さんの日記

○大分県の波紋と夫婦

 一昨日双海町のシーサイド公園へ立ち寄ると、ある人から唐突に「若松さん、あなたも教育長をしていたのですから、気が気ではないでしょう」と意味ありげな質問を受けました。「何のことですか」と問い直すと、「大分県の教員採用試験にからむ汚職事件ですよ」とのことです。どうやら暗にこの事件はイモツルの如く全国に飛び火しているようなので今に愛媛県にも、そしてあなたの身にもと思ったのに違いありません。

 確かに私は2年間の短い期間ならら、そして人口55百人の小さい町ながら教育行政のトップである教育長を務めました。小学校3校、中学校2校の人事にも深くかかわってきたことは事実です。でも今の教員人事は教育長や校長、それに当事者たる教員の意見や要望は聞いても、最終的に人事を決定するのは県の教育委員会なのです。町立ながら予算権も人事権もないのですから、教育長といえど人事にまつわることに関しては火も煙もまったく立たないのです。

 まあそんな話をしたって、一般の人は大分県の教員採用事件を聞けば、教育委員会は県も市町村もすべて同じだし、大分県が悪ければ全国の教育委員会は全て悪だと思うのは当然な話のようなのです。

 大分県で起こった今回の事件は商品券を贈るというものなのですが、中には百万円もの商品券を贈った人もいるから驚きです。もし私が教育長として百万円の商品券を貰って家にとって帰り妻に渡すと、私の妻はどういう反応をすのだろうと考えました。もちろん私は受け取るはずもありませんが、妻は「ありがとう。助かるわ」なんていうはずはなく、「返えしなさい」となだめるに違いはないのです。

 私の近所に住む若い人がパチンコにのめり込み、それがもとで離婚しました。その夫婦の別れ話に立ち会わされましたが、二人の話を聞くと奇妙なことに、パチンコにある時は夫婦で出かけ、またある時はパチンコに勝ったお金で食事をしたり家族旅行までしているのです。パチンコの全てが悪だとは思いません。ストレスの多い現代ですから、たまにはパチンコで心の憂さを晴らすのもいいと思います。しかし度が過ぎると奈落の底へ落ちるのも博打なのです。

 しかし大事なことは、お金の管理者たる奥さんが暗黙で了解し、自らも加担しているのです。お金を儲けた時はいい顔をして、負けた時は怒るこの何とも考えにくい姿には開いた口が塞がりませんでした。

 結局この夫婦は、私の説得も効かず離婚をしましたが、一番貧乏くじを引いたのは夫婦当事者でも調停に入った私でもなく、二人の子どもなのです。

 二人の子どもは兄弟でありながらまるで荷物のように二つに分けられそれぞれの親が面倒を見ていますが、母親と子どもはいいとして、父親と子どものペアーはどことなくぎこちなく、将来が心配で、復縁の話が持ち上がっています。

 大分県の今回の事件も元はといえば子どもを先生にしてやりたい親心の表れでしょうが、接見した弁護士に当事者が漏らしたように、結果的には「子どもの将来を台無しにした」ようです。悪の栄えたためしはありません。お中元の季節です。役職のない私への贈り物などする人などいませんが、せめてどこから贈り物が来たのか、あるいはどこへ贈り物をすべきか、せめて妻のチェックがあれば大分県の事件も起らなかっただろうにと思うのです。

  「教員は それ程魅力が あるのかな まるで商品 券で買えるか」

  「嘘つくな 言う教員が 嘘をつく 誰を信じて よいのか子ども」

  「今頃は ひょっとしたなら 自分にもと 一喜一憂 してる人あり」

  「先生といわれ 校長なっただけ 死ねば必ず 叙勲を受ける?」


  

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shin-1さんの日記

○ブルーベリーは本当に目にいいのか

 昔役場に勤めていた頃の同僚だった西岡栄一さんが、わが家へブルーベリーの鉢植えを持ってきてくれたのは20日も前の出来事です。「いいですか。水は2日に1回くらいバケツに汲み置きして塩素を飛ばし、ゆっくりとやってください。それ以外は何の手入れもなく、大体10キロ以上のブルベリーが8月中旬まで毎日約1ヶ月間、収穫を楽しむことができます」といって帰られました。ブルーべりといえばつい最近、その果実に含まれているルテインなどが目にいいとテレビや雑誌で宣伝するものですから、急に注目を集めている果物なのです。店頭には沢山のブルーベリーが年中並んで、少し高めながら味わうことが出来るようになりました。西岡さんは奥さんと二人で高床式観光イチゴ園を経営していますが、いち早くブルーべりーに着目し、独学で栽培技術を身につけ、数年前に観光ブルーべりー園をオープンさせました。収穫時期の違うイチゴとブルーベリーを経営の柱にするとはうまい考えですが、時々西岡さんからブルーベリーの収穫物を貰い、その味を知っていただけに、ブルーベリーの鉢植えがわが家に来てからは、毎朝の収穫がとても楽しみで、新聞と牛乳とを取り入れると同時に、ブルベーリーの熟れた果実を毎日のように収穫しているのです。

 ところが最近になって意外な二つのことに気がつきました。まずひとつは熟したブルベリーの実はちょっと目を離すとポトポトと地面に落ちてしまうのです。また取り損ねた実や収穫の際手が触れるとこれもまた地面です。最初は意識して地面に落ちたものも拾い集め、水で洗って食べていましたが、先日孫朋樹がやって来て、ブルーベリーの鉢植えの横に自分で植えたかぼちゃが芽を出して大きくツルを伸ばし始めたので、うれしくなってそこら辺を踏んだり水をやる際、ブルーベリーの木に小さい体で触るものですから、随分と実を落下させてしまったのです。孫の何気ない行動なので叱る訳にも行かず、注意をしましたが後の祭りです。しかし西岡さんは何十鉢ものブルーベリーの軟弱な実を毎日収穫する大変さをどのように克服しているのだろうと、改めて億の深さを垣間見ました。私などはたった1鉢だけでこの体たらくなのですから、この夏の暑い日のブルーベリーの管理には毎日気を揉んでいることでしょう。

 もうひとつは、一昨日の朝異常な小鳥の物音に気がつきました。台所で妻と二人が食事をしていると、何やらブルーベリーの近くが騒々しいのです。大群とまではいきませんが、5~6羽の少し大き目の鳥がブルーベリーの木の中でゴソゴソしているのです。私が近づくと一瞬にしてその鳥たちは飛び立ちましたが、どうやらブルーベリーの実を楽しみにしているのは私たち夫婦だけではなく、小鳥たちも虎視眈々と狙っているようなのです。昼間は留守がちな私たちなので、無法地帯になるため鳥の食害から守るために網を張ることにしました。あいにく親父が留守で、ブルーベリーをすっぽり覆うような網は見つかりませんでしたが、それでも気休めにとそこらにあった網を取り出して被せて旅に出たのです。

 昨晩妻から電話が入りましたが、くれぐれも用心するように注意をしたものの、少し心配な旅先の朝です。

 こうして広島県西条駅前の東横インに宿泊し、ホテルのロビーで昇ろうとする朝日を見ながらブログを書いている間も、わが気持ちは遠い自宅のブルーベリーに飛んでいるのです。

 人間牧場に植えた小さなブルーベリーの苗も草に負けてしまいそうだし、初なりのスモモもこのところの暑さでどうなっているのだろうと心配です。

 今日は午前中3時間、午後3時間とハードな講演が待ち受けています。考えても何の解決も出来ないブルーベリーやスモモのことはすっかり忘れて、いい仕事をしたいと思いブログの画面を消しました。

  「旅先で 妻のことより ブルーベリー 鳥に食われる 心配思う」

  「目にいいと 言うから食べて 見たものの 妻の老眼 相も変らず」

  「この粒を 毎日落さず 収穫す そんな緻密さ 俺にはできぬ」

  「やって来る 鳥もいい目を したいのか 啄ばむ鳥は メジロじゃないな」 

   

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