○ハマチ3本が何と千円
私の住んでいる双海町は瀬戸内海に面した穏やかな町です。昔漁民はいわし漁で生計を立てていましたが、今は漁法が多様で底引き網や流し網などを営んでいますから、獲れる魚も色々です。今朝さわら流し網に大量のハマチがかかりました。ご存知の通りハマチは出世魚でワカナ・ハマチ・ブリと成長するにしたがって名前が変わります。今日獲れたのはハマチの小さいもので簾が、それでも天然物が何と3本千円だそうです。町内放送があって「ハマチが3本千円です。ご入用の方は市場までお願いします」と放送したら、近所の人が多数詰め掛けました。私も単車を走らせて市場まで行ったのですが、もう残り少なくなっていました。市場で長男の友人に会い、千円出さずに6本タダで貰いました。
それにしても、大量貧乏とはこのことで、獲れたら獲れたで安いし、獲れなかったら実入りが少ないしで、漁師さんは泣きっ面に蜂といったところでしょう。それに最近は原油の高騰で油代も馬鹿にならないと嘆いていました。サワラ流し網は夕方出漁して網を仕掛け朝方引き上げて港へ帰って来るのですが、もう夜の出漁は寒く体にこたえます。漁民にとっては何時の時代も苦労の連続だと3本千円のハマチをみて思いました。
我が家では早速夕食にハマチの刺身が食卓を飾りました。炊いてよし、焼いてよし、生でよし、天然のはまちは美味しかったです。
耳寄りな小話をひとつ。昨年若い女性たちと食事をしていてハマチの刺身が出てきました。私が「このハマチ養殖でしょうかね」と尋ねると、その女性は何を勘違いしたのか「教育長さん、何言ってんですか。これは和食ですよ」と返事が返って来ました。私はハマチが養殖か天然か聞いたのに、彼女は洋食か和食かと勘違いしたようです。日本語は難しいとしみじみ思いました。
今日はハマチの刺身と焼き魚でしたが、明日は我が家の家庭菜園で出来た大根でブリ大根だと、妻から予告がありました。ハマチの刺身をまな板の上でねぎと味噌を叩いて熱々のご飯に乗せても美味いし、手巻き寿司にしてもいけます。魚所だから、魚のレシピはお手の物、妻はお魚ママさんとして魚職普及にも取り組んだ経験を持っています。田舎の暮らしは美味しいなあー。
山奥に住む友人におすそ分けしたら、みかんがどっさり、まるで物々交換です。物々は文句のブツブツではありません。くれぐれも勘違いしないように。