人間牧場

〇古老の話を聞いた後堂の峰の魚見小屋を目指して(その2)

 庵寺の中に入った子どもたちは水分補給をしたりトイレ休憩をした後、小網地区出身の古老松田博さんの話を聞きました。松田さんは最近まで双海史談会のメンバーとして私たちと活動していた元漁師で、これまでにも小網やイワシ漁に関する本を2冊自費出版するなど、町内きっての漁業史通の方なのです。実行委員会副委員長である幸先生の義父でもあることから、わざわざ庵寺まで私たちのために足を運んでくれました。

庵寺での講話
松田米博さんのお話
采を振る若かりし頃の松田米博さん
堂の峰を目指して登る子どもたち

 プリントした大きめの写真や資料を見せながら話す、松田さんの話の内容は多岐に及びましたが、子どもたちも熱心に耳を傾けてくれました。さあここからが大変で、最近は住民も殆ど通らない急な坂道を、滑り転げたり汗をかきながら魚見小屋を目指してひたすら歩きました。

柱だけが残っているかつての魚見小屋

 前回公民館主事の出海さんと下見に訪れた時坂道付近は雑草雑木でもっと荒れていましたが、この日のために地元の有志が伐採伐根をしてくれようで大助かりでした。やがて堂の峰に到着しました。今は使われなくなった魚見小屋は僅かに柱材が残る程度ですが、双海町にとっては立派な産業文化遺産なのです。

「庵寺で 古老の話 熱心に 子どもら聞いて 納得しつつ」

「采という 大きな白い うちわ振り 魚群の様子 漁船に知らせ」

「子どもらが 来るというので 地元民 雑草雑木 綺麗に片づけ」

「急峻な 坂道登り 堂の峰 今は朽ち果て 柱が往時を」

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