〇耳は鍛えられるのだろうか?
今年の正月2日の初売りで、息子が家電店で買ってプレゼントしてくれたコンパクトなCDラジカセが、まだ聴き始めて5日間ながら、私の日々の暮らしに彩りを添えてくれています。私は古い人間ゆえ今時の若い人のように、音楽を聞きながら本を読んだり原稿を書いたりすることは、音楽が気になって集中出来ないと思っていました。ところがどうでしょう。この5日間だけなので何ともいえませんが、音楽を聴きながら原稿を書くとイメージが膨らんで、書くスピードもそんなに変わらないのです。私もやっと「音楽を聴きながら文字を書く・本を読む」ことができる「ながら族」の仲間入りをしたようで少し嬉しくなりました。
今聞いているのは、若い人の好きな音楽ではなく、「ハーモニカで綴る安らぎの世界(日本の叙情歌)(日本の童謡)」というCDですが、これがまた心の扉を開けてくれるようで気に入って聴いています。昨日は原稿書きの途中で木になるカバンの中に入れているハーモニカを取り出して、音楽に合わせて吹いてみました。まだまだ下手糞ですが、今年はすっかりご無沙汰しているハーモニカも、少し練習してみようと思っています。
音楽の世界は私の耳の存在を意識させ始めています。昨年70歳になった私の耳は確実に退化の一途を辿っていて、どうすれば退化のスピードを遅くすることができるか考えていますが、妙案もないまま歳のせいにしてこれから生きるのは、余にも無策過ぎるような気もするのです。
「耳は鍛えられるのだろうか?」、これが私の新たな疑問です。息子がプレゼントしてくれたCDラジカセが、急に私の耳の存在を意識させ始めました。パソコンを打つ手を休め、両手で耳にさわりました。私の人生において大きな役割を果たしてきたであろう自分の両耳は、鏡を見ない限り見ることができませんが、この突起物の存在に今頃になって気付く愚かさをしみじみと思いました。中学生のころ仮性近視になって、遠くを見るなど訓練した結果治り、この歳になっても眼鏡のご厄介にもならず裸眼で新聞や本が読めるのですから、ひょっとしたら耳も鍛えられるかも知れないのです。
「読み書きと 聴くを一緒に できないと 思っていたが できるじゃないか」
「ラジカセの 音に合わせて ハーモニカ 吹いて練習 新たな挑戦」
「歳のせい 思っていたが 訓練で 多少改善 目と耳までも」
「音楽が 日々の暮らしに 彩りを 添えて楽しい 今頃気付く」