〇大学受験のためのプレゼンテーション
大学を出ていないので詳しいことは分かりませんが、最近の大学は昔と違って随分様変わりをしているようです。大学も出ていない私のような者を、非常勤講師や客員教授にして授業をさせたり、大学生を積極的に社会活動に参加させているのです。地域づくりの現場では、それはそれとしていい傾向だと前向きにとらえ、私自身も大学との関係を深めて活動をしています。
大学に入るには試験があります。その試験のあり方もこれまた様変わりしつつあり、ある学科やコースでは月並みな試験を行なわず、一定の知識的レベルさえ真面目に保っていて、高校の推薦があれば入学させたり、プレゼンテーションで入学を許されることだってあるのです。
そんなこんなで、双海町のまちづくりを卒論のテーマにしたり、入学試験のためのプレゼンテーションに双海町のまちづくりを選んだりする生徒もいるものですから、毎年私の元へはかなりの人数の大学生や高校生が勉強にやって来ます。前述の通り私は大学を出ていないので学歴はありませんが、長年地域づくりの現場で実践しながら学んだ学習歴は沢山あるので、まあいいかと安易な気持ちで彼や彼女たちと一緒になって、私の持っている知識と知恵を語っているのです。
何日か前双海町に住む高校生から、入学のためのプレゼンテーションテーマに、双海町のまちづくりを選んでいるので、話を聞きたいというので、スケジュールの空いた10月12日土曜日の9時から、わが自宅で話をすることで相談がまとまりました。
高校生は時間通り昨日の9時にわが家へやって来ました。私設公民館煙会所で囲炉裏を囲んで座り、高校生の質問を受ける形で話をさせてもらいました。この高校生は地元の中学校の生徒会長を務めたこともあって名前は知っていたし、お父さんは学校の先生、最近亡くなったおじいさんも元学校の先生ということもあってよく知っていて、すっかり打ち解けて話し込みました。この高校生は礼儀も態度も、勿論テーマの事前研究をしっかりと進んでいて、こちらがたじたじするほどでした。
メモを取り私の話をテープに取りながら1時間半あまり話をして帰りましたが、夕方私のネットにお礼のメールまで届く微細に気配りが出来る高校生でした。
ふと、私は彼の年齢の時、どんなことを考え、どんなことをして過ごしていたのだろうと思いました。私は彼の年のそうこの頃、宇和島水産高校の実習船愛媛丸に乗船して、南太平洋を目指して航海をしていたようです。約3ヶ月余りまぐろ延縄漁をしながらの遠洋航海は、私にとって大きな憧れだったこともあって、まるで夢の世界のような出来事でした。その後帰途時低気圧の洗礼を受けて生死の境をさまよいましたが、大時化の水平線の彼方に日本の象徴富士山を見た時の感動は、今も忘れることができません。
高校生のプレゼンテーションが上手く行き、地元の大学へ無事入学できるよう心から祈っています。そして将来ふるさとのために頑張る人になってもらいたいと思っています。
「大学へ 入る準備の 高校生 私の元へ 話を聞きに」
「試験官 前にプレゼン するそうな 私の話 責任重大」
「今時の 若者しっかり していると 感心しつつ 熱おび話す」
「ふるさとの ためになるよな 人間に なりたいと言う 見上げたものだ」