〇山仕事と手作り弁当
超大型と前評判の高かった台風は、予想より進路を北に取って対馬海峡を抜けたため、私たちの町では一昨日の未明、大風が少しの間吹いた程度で被害もなく、昨日は台風一過の爽やかな好天でした。このところ講演や会議が続き何かと忙しかったこともあって、台風後の見回りもままならなかったため、昨日は妻に弁当を作ってもらって人間牧場へ農作業に出かけました。農道のあちこちに見えるみかん畑には、極早生系のみかんがほんのり色づき始め、秋の訪れを告げていました。
前日糸魚川市では台風がもたらしたフェーン現象で、10月の観測史上最も高い35度以上となり、松山でも30度を越す真夏日になったようで、昨日もそれに近い暑い一日となりました。さあ草を刈ろうと草刈機に給油を思い立ちましたが、どこを探しても混合ガソリンのポリタンクが見つからないのです。この10日ほどの記憶を辿りましたが、どこへ置いたか分らない自分もやはり歳のせいだと納得しながら、とりあえず草刈機の中に残った混合ガソリンで人間牧場へ通じる道沿いの草を刈り終わりました。よく見るとポリタンクは倉庫のチェンソーの陰に隠れていました。思うに息子がツリーハウスの抱かかえた杉の木の一本が枯れたので切った話を思い出し、その折チェンソーを使ったことを思い出しました。
事なきを得て給油し、1週間後に迫った子ども体験塾の収穫祭ののため、芋畑に入り周辺の草を刈りました。宮栄館長さんが管理してくれている電気柵のお陰で、今のところイノシシの被害にも遭っていないため、何とかあと1週間このままでいて欲しいと祈るような気持ちで、電気柵の回りも綺麗に草を刈って回りました。
お昼は妻の作ってくれた愛妻弁当をウッドデッキに広げ、一人海を見たり空を見上げながらゆったりとした気持ちで食べました。梅干し入りおにぎり3個、卵焼き、ピーマンとウインナーの炒め物のシンプル弁当でしたが、いつもながらの美味しい味でした。デザートは皮ごと食べられる種無しブドウと極早生みかんが2個、ビニールの手編み手提げ籠に入っていました。山仕事に日ごろなれていない私にとって草刈り作業などの山仕事は、汗をかくほどの重労働です。農作業が腹を空かせるため、また野外で食べるため何ともいえない至福の時でした。
ふと見下ろした人間牧場から見える見慣れた光景も、その気になって見るとどこか違って見えるから不思議です。外出時には必ずといっていいほど持ち歩いている、ブログ用のデジカメで遠望を写して見ました。下灘から上灘、松山に至る景色は私のface bookのトップで紹介しているように、まさにオーシャンビューです。またロケーション風呂の押し上げ窓から見える豊田漁港の景色も絵になる一枚です。ウッドデッキの直ぐ下に生えているススキも、秋の訪れを告げるように穂が出ています。何げない風景に目をやり心を動かせる、やはり時間的ゆとり、人間的ゆとり、空間的ゆとりが欲しいと思った一日でした。時間・人間・空間、全て「間」ですね。
「手作りの 弁当提げて 山仕事 ウッドデッキで 美味さ楽しむ」
「秋日和 心地よい風 頬撫でる 束の間周囲見やりながらも」
「気がつけば 季節もう秋 ススキの穂 出揃い冬の 支度始める」
「時間的 人間的に 空間的 全て間がつく
ゆとりが欲しい」