〇梅干しの土用干し
かなり大きかった台風も中国大陸へ去って、不安定気味だった天気も回復しそうな雲行きなので、昨日は朝早くから倉庫の中に漬け込んでいた、梅干用の樽を持ち出し、梅干しの土用干しの準備をしました。今年は例年になく梅が大豊作で、400キロも収穫し親類縁者や近所に配って喜ばれましたが、わが家でも処分に困るほどの梅の実を梅干しと梅シロップに漬け込みました。梅干は辛い塩、梅シロップは甘い砂糖と相反する材料を使うため、塩も砂糖もかなり大量に購入して下漬け込みをしましたが、梅干しも梅シロップも今のところ、ビニール袋とホワイトリカーのお陰で雑菌繁殖が抑制され、カビが生えることもなく順調に仕上がっているようです。
祖母や母の代からわが家では梅干し作りは女の仕事と位置づけられていますし、妻もその風習にしたがって梅干し作りをやっていますが、少し違う点は最近梅干し作りに男の私が少し深く関わるようになったことです。梅干し作りは重いし中腰で作業をするため足腰に負担がかかるため、自由人になったこともあって、私の手伝う領域を増やしているのです。
倉庫から取り出した樽を一輪車に積んで木陰の涼しい場所に運び、蓋を開けてビニール袋を開封し、ステンレス製網目のザルで掬い取り、雫を切った梅の実をサナの上に丁寧に行儀よく並べて行くのです。一樽でサナが2~3できますが、樽は5つもあるのでこれが一人では中々時間のかかる仕事なのです。ふっくらとした梅の実は雑に扱うと破けてしまうので、注意をしなければなりません。
昨日は午後松前町へ講演に出かける予定もあったので、少し急ぎの気持ちで作業を進めましたが、結局一樽残ってしまい、帰宅後作業を継続して夕方5時過ぎにやっと終えることができました。さあ今日から母や祖母の言いつけどおり、三日三晩の土用干しです。天気が安定しているからといって油断は禁物で、夜と朝の天気予報には特に注意をして、雨に合わさず干し、夜は夜露を取らねばなりません。そうすれば4日後にはふっくらとした梅干が出来上がり、梅酢と赤紫蘇を入れて本漬け込みをするのです。
「こんなに大量の梅干しを作ってどうするの?」と、毎年近所の人を驚かせていますが、心配後無用、作った梅干しはいつも魚をいただく漁師さんのお弁当用に、またわが家の料理用に結構多く使うのです。さあ今日から目と手を離せない梅干し仕上げが始まります。今日は夕方梅干しの裏返しをしなければなりません。忙しいでね。
「今年また 梅土用干し する夏が やって来たかと 多少うんざり」
「庭じゅうに 梅の実干され 甘酸っぱい 香り立ち込め 食欲そそる」
「土用干は 三日三晩と 教えられ 夜露味方に ふっくら仕上げ」
「土用干し 天気気になり テレビにて 予報見聞きし 作業を続け