○子ども体験塾始まる(その2)
今年の子ども体験塾に応募した子どもは40人と過去最高です。加えてこの日のスタッフやボランティアは20人を越える賑やかなスタートとなりました。この日のメインテーマはサツマイモのつる植えなので、先ず実行委員長の私が、歩いて山道を登ってきた子どもたちをロケ風呂前の舗装道路の広場に座らせ、サツマイモの話をしました。サツマイモはその名前の通り今の鹿児島県から江戸時代に伝来したこと、今治の沖合いに浮かぶ大島には芋地蔵という芋を持っているお地蔵さんが安置されていて、芋を伝来した先人を今も大切にお祀りしていること、隣の松前町にも義農作兵衛という人がいて、来年の種を遺すために種を枕にして亡くなったこと、芋は春になると芽を出してつるを伸ばし、そのつるを植えると秋にはサツマイモが育つ命のリレーをしていること、植物は挿し木によって根を出し、その根が芋になること、芋は米とともに連作障害が少なく、食糧増産にぴったりで、戦後の食糧難から日本国民を救ったことなどを、しっかり話してやりました。
本来なら全員が一気に用意した200本のいもづるを植えるのですが、畑が狭いことと人数が多いため5班に分けて植え始めました。一班にマルチを掛けた2畝が用意され、私が包丁で切ったマルチの穴に宮栄館長さんの指導でしっかりと植え込んで行きました。植え方の指導や植えた後の確認も小班毎なので、目配り気配りもできて、手足やズボンを余分に汚さずしかも短時間で植え終わりました。
子どもたちは薪割り、案山子作り、班旗造りの別メニューも用意されていて、ローテーションを組んでスムーズにことが運びました。予想以上に盛り上がったのは薪割り体験です。役場の井上課長さんからいただき、前もって運んで薪の長さにチェンソーデ切っておいた杉の丸太を、マサカリとカキヤを使って割るのですが、殆んどの子供が初めてとあってまあ下手糞で、薪どころか地球を割るような頓珍漢な作業に、笑いや拍手の渦が沸き起こりました。
班旗もイノシシ除けのための案山子も班毎に作られ、まあこれも下手糞ながらそれなりのものができました。私と宮栄館長、三好教頭先生、それに下小の女先生、人間牧場を見学に来た吉岡さんが中心になって、芋畑の周りに鉄筋を打ち込みイノシシ除けの頑丈な網を張り巡らしました。今年は農場を少し広げたため網の長さが少し足りず、後日の補足作業となりましたが、今年は網の裾に鉄筋を打ち込み、イノシシが進入してサツマイモを全て食べられて昨年の苦い経験を、何としても防ぎたいと思っています。
今年の収穫祭は10月13日の予定です。それまでに夏の草引きや草刈りなどの肥培管理も行なわなければなりませんが、イノシシの被害もさることながら、沢山サツマイモが収穫できるよう祈っています。植えたいもづるは、ここ当分好天が続きそうなので、一度水遣りをすべきかどうか迷っています。
「サツマイモ 切ったつるから 根を出して 芋に変身 何とも不思議」
「今年こそ イノシシたちと 知恵比べ 勝って芋食う 秋迎えたい」
「芋話 これも大事な 役目にて 熱弁ふるい 子どもに話す」
「薪割りに 挑戦するも 地球割る そんな勢い 今の子どもは」