人間牧場

○若松進一の半額セール

 時の流れは早いもので、新年度が始まって半月が経ちました。新年度を迎えるに当たり新しい気持ちでと意気込んでは見たものの、少し惰性のようなものを感じあくびが出るのもこの頃です。新聞のチラシには早くも「在庫一掃処分市」など、業者の焦りや世の中の不景気を反映したようなものが見え始めています。
 昨日の朝新聞を見ていて意外な社告を見つけました。新聞の2ページといえば社説や政治の裏話が出ている所で、私はむしろ1ページより2ページを食事をしながら読むのです。その2ページの下の社告欄に、私が4月から始めているカルチャースクールのことが載っていました。「新規のお申し込みは4月末まで、入会金半額!」小さい文字で追い討ちを書けるように「通常1,500円(税込み)が525円」「2012年4月開講講座のご案内、受講料3ヶ月分(教材費等は別)」など、今なら間に合う終列車とばかりに誘う言葉が並び、その横に私たち講師の顔写真入りで講座の内容が載っていました。

昨日の新聞の2面社告

 この社告をどう見ればいいのでしょうか。この社告を見た人は、「若松進一さんの講座も人が集まらないので、新聞社が再募集している」とか、「若松進一さんの講座の値打ちも半額セールとは安くなったものだ」とか、はたまた「半額になるのを待っていたので、一回は聞き逃したが行こう」とか色々な見方考え方がされることでしょう。
 今回のカルチャースクールで、私の「街中の人間牧場移動塾」というタイトルの講座に、2人の受講生が申し込んでくれました。毎月第一火曜日10時~12時までという、働いている人には参加できにくい日時を選んで開講しているため、それも止むを得ないと納得していましたが、一人でも申し込みがあったら講座を開くという、カルチャースクールの方針に沿って、4月3日に生徒2人だけの講座が開講しました。
 友人の松本さんが年輪塾のネットで講座のことを紹介してくれたお陰で、どうやら次回から1名増えそうな気配なのです。

 私は第1回目の講座のことを私自身のブログで、写真を添えて紹介しました。ところが私のブログを読んだ福井県の公民館連合会の事務局長さんからメールが入り、「たった2人でも丁寧に学習をしている姿に感動しました」とブログコメントいただき、何と何と7月に一泊二日で行なわれるセミナーの講師として招かれることになったのです。いやあ世の中は分からないものです。加えて受講生の兵頭さんの所属している法人会から5月に、モーニングセミナーの講演を依頼されるなど、面白い方向に発展しているのです。
 妻が昨日の新聞の社告を見て、「新聞の2面にこうして写真まで入れ、タダで宣伝してもらうなんて凄いよね。これ金額にしたら一体どのくらいかかるのかしら?」と、面白いことを言うのです。確かにこの社告は私の半額セールかも知れませんが、一方では妻の言うように宣伝広告だと思えば、とんでもない価値なのです。もっとも、私でさえ2面の新聞記事は上半身の記事を読んで、下半身は時折見過ごす等、見えにくい部分なので、気がつかない人も沢山んると思われますが、まあ話半分、いやいやたとえ100人でも見てもらえれば、効果は絶大です。考えは自分の軸足で左が右、上が下、向かい風が追い風に変わります。今回のたった2人だけの講座は、「損をして得をした」ような、何とも面白い様相を呈しています。次回の講座も頑張っていきまっしょう」。

  「新聞の 二面社告に 俺の顔 半額セール それでも買わぬ」

  「この社告 一体どんな 価値なのか? 妻言う通り うん万円かも」

  「二人でも 講座開講 したお陰 はるばる福井 講演依頼」

  「先ず動く さすれば風が 吹いてくる 風に任せて 海原進む」

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