人間牧場

投稿者: | 2013年10月16日

〇わが家のトイレ掃除

 わが家では長年「さしすせそ」は、女の仕事として位置づけられていました。「さしすせそ」とは、さー裁縫、しー躾、すー炊事、せー洗濯、そー掃除のことです。家業が漁師だったため男は船に乗り漁に出るもの、女は陸で家事全般をするものと、子どものころからしつけられました。ゆえにその癖が未だに治らず、妻も多少不満があっても、同居の親の体面上私に家事全般を殆ど手伝わせもせず、私はぬくぬく楽をしてこの歳を迎えているのです。男女同権・同格の時代背景で育った息子たちは、平気で厨房に入り、子育てにも積極的に関わっている姿を見て、世の中変わったものだと、女性と靴下が強くなったという言葉に、納得する今日この頃です。

 わが家は息子たち家族と同居するため、2年前に風呂場を除く水周りの大改造を行ないました。私たちが資金を出すものですから、設計の仕事をしていることをいいことに、息子たちのダイニング等は、何もそこまでしなくてもと思うほど大改造し、私たちが使っていたときとは比べようもない、夢のようなシステムキッチンが誕生しました。若嫁は料理を作るのが大好きで、息子の設計したダイニングに満足して使っています。その時一階と二階のトイレも大改造しました。男女別々だったトイレの仕切りを壊し、様式水洗トイレにしました。お金が要るものですから質素に育った妻は、何もそこまでしなくてもと最初は妻も少し抵抗しましたが、「お母さんトイレは文化だ」と説得され、しぶしぶ同意しました。

 新しくなったトイレは、戸を開けて中へ入ると自動的に蓋が開き、用を足してボタンを押すとお尻を洗ってくれ、ペーパー処理をして立つと自動的に汚物が流れ、外に出ると蓋が自動的に閉まるのです。何とまあ便利で快適なトイレでしょうか。息子の言う「トイレは文化」という意味がやっと理解できた妻は、知ったかぶりで「トイレは文化よ」と友達に喋っているようで、少し滑稽な気もします。
 二階のトイレは息子たち家族専用ですが、一階のトイレは孫たちも使うため、トイレが出来てからこの二年余り、トイレの掃除はもっぱら息子のボランティア清掃に委ねなれています。息子は綺麗好きで一週間に一度は床を含めてトイレの大掃除をしてくれます。トイレの掃除をした後は便器に菊の花のようなゼリー状の香料を貼り付けているためでしょうか、トイレはいつもピカピカでとても気持ちよく使っています。

 息子と同じ男なのに、私はわが家のトイレの掃除など殆どしたことがないのです。妻から時々「息子を見習ったら!!」と冷やかし半分に言われますが、私はトイレの掃除までする気持ちは今のところありません。でも私に子どものころ「男はかく生きよ」と諭してきた親父だって、母亡き後自分の隠居で「さしすせそ」をやり、立派に自律しているところを見ると、やがて私もその立場になれば出来そうな気もするのです。
 とりあえず人間牧場のトイレの掃除から始めようと思っています。今のところ人間牧場水平線の家のトイレの掃除も、息子がやってくれています。私も活動に使った帰りにはブラシで簡単に掃除をしていますが、息子に掃除のテクニックを学び、将来に備えたいと思っています。

  「リフォーム時 何もそこまで 言っていた 妻が今では トイレは文化」

  「快適な トイレは何故か 清々しい 息子のお陰 そう思いつつ」

  「お利口な 便器入ると 蓋開け 終れば流し 蓋まで閉めて」

  「その昔 新聞紙で 拭いていた 今は懐かし 記憶に赤面」