人間牧場

〇梅干しの漬け込みやっと終わる

 自給自足の暮らしを理想に掲げ、少しずつ自給の巾を広げていますが、自給とは何と手間隙がかかるものなのでしょうか。今年新たに挑戦した天草は海で天草を採集してから真水で晒して、保存活用できる真っ白い天草にするために、多くの労力を費やしましたが、そのお陰で妻の作ってくれる天草ゼリーは、夏の暑いこの時期冷蔵庫で冷やして食べると絶品で、1~2週間に一度作ったものを食後のデザートとして楽しんでいます。孫たちや友人の水口マリ子さん、親類のおばちゃんたちも時折わが家から届く天草ゼリーを心待ちにしているのです。

 今年は梅が大豊作で、とげのいっぱいある梅の木に登り採果キャリーに20箱、つまり一箱が20kgですから400キロの梅を収穫しました。梅の実そのものもお裾分けしましたが、それでも余って甘い砂糖で漬け込む梅シロップと、辛い塩で漬け込む梅干しを大量に作りました。梅シロップは梅の実3kgに砂糖2.5kgを8Lの広口瓶に入れて、冷暗所に保管すれば約半年で出来上がり、搾って一升瓶に入れれば何年でも持ちますが、わが家では漬け込んだまま保管し、必要な時に搾って利用するのです。梅シロップは冷たくしたりホットにしたりして飲んでいますが、お客さんにお茶代わりに出すと、とても喜ばれるドリンクなのです。また梅シロップは料理にも使いますが、特に梅シロップだけで炊いた秋刀魚は骨まで食べれる大人気料理のようです。

隠居の地下室に収まった梅干し壷5つ

隠居の地下室に収まった梅干し壷5つ

さて「そんなに作ってどうするの?」と、近所の人を驚かせている梅干しは、これがまた手間隙がかかる保存食なのです。15%の減塩梅干しにするには青梅を漬け込んだ時、ホワイトリカーを使わないとカビが生える危険性があります。何度も失敗して辿り着いた方法ですが、漬け込んだ梅を納屋の冷暗所に運び、梅雨が明けるのを待つのです。梅雨が明けると漬かった梅の実をザルで上げ、サナに行儀よく並べて三日三晩の土用干しをするのです。梅雨が上がったといっても天気予報を見て注意をしないとにわか雨に濡らせば、梅干しにはならないので、家を留守にすることはできません。
 この時期の暑い日差しで干すと、薄ピンクだった梅の実が段々赤くなり、梅の実をひっくり返して万遍に陽を当てるのです。そして乾いた梅の実は夜の間に夜露をたっぷり含んでまろやかになったものを、最後の仕上げとして用意した広口壷に入れ、その上に塩揉みして灰汁を取った赤紫蘇を乗せ、梅酢をヒタヒタになるまで入れて蓋をして完成です。

 わが家には親父の隠居に地下室、昔鯉を飼っていた池を改造した地下室の2箇所あります。梅シロップも梅干しも比較的温度の低いこの2箇所の地下室の入れて、じっくり熟成させるのです。梅干しは不老長寿の薬だとも言われるほどクエン酸の豊富な食べ物です。熱々のご飯に梅干し、おにぎりに梅干し、この時期は鱧の湯ざらし料理に梅の裏ごしした梅酢を付けて食べますが、これ以外にもフキの佃煮や青魚の煮付けに使いますし、万能な食べ物なのです。
 わが家は親の代まで漁師をしていたので、親類縁者には猟師さんが沢山います。そのため時々美味しい旬の魚を沢山いただきますが、そのお返しに梅干しを差し上げて喜ばれています。猟師さんは漁に出る時弁当に必ず梅干しを入れるのだそうです。手間暇かけて作った自給梅干しはわが家のお宝なのです。

  「自給とは 手間暇かける ことなのか 天草や梅 まさに手間暇」

  「土用干し 終った梅を 壷に入れ 塩揉み紫蘇を たっぷり入れて」

  「地下室で 梅は熟成 時を待つ やがて梅干し 食卓上る」

  「白い鱧 赤い梅酢を つけ食べる 日本料理は 何と絶品」

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