人間牧場

投稿者: | 2012年10月24日

〇祭りも忘れて働く私

 昨日は私たちの町の年に一度の秋祭りでした。4~5日前からそのことを知らせるように、氏神様の天一稲荷神社の境内や氏子集落の辻々には、4メートルを越すような大きな幟が、氏子の手によって何本も立てられ、秋風にはためいていました。秋祭りといっても私たちの地方では、大人の神輿と子どもの神輿、それに唯一ある両谷の獅子舞が出る程度で、南予の牛鬼や、東予の太鼓台・だんじりのような珍しいものもなく、比較的特徴のない静かな地域です。
 それでも運悪く前夜来から降り出した雨と風の中を、午前6時半に宮出しした神輿がワッショイワッショイという掛け声も勇ましく、町内を練り歩いて祭りの雰囲気を盛り上げていました。

 わが家では祭りの前日、22日の宵祭りに孫たち二人が、上灘保育園の可愛らしい花神輿を担いで、町内を練るというので、息子嫁がビデオカメラを持って出かけたようです。妻は仕事場である歯科医院の前を花神輿が10時頃に通るというので、仕事の合間を縫って見たようです。私も息子嫁から見に行かないか誘われましたが、昨年から間の拍子が合わず、今年も運動会や花神輿を見ることができず、孫たちにすまなく思っています。来年は孫希心も保育園の年長組になるので、何としても見に行きたいと思いながら、楽しかったと話す家族の神輿守の話に聞き入っていました。

 昨日は祭りだというのに、それさえ忘れて私は、金融広報委員会から請われるままに、講演の予定を入れてしまいました。その講演先が少し遠い東の端の四国中央市土居町にある土居高校なので、「雨が降っているので事故のないようくれぐれも気をつけて」という、妻に見送られてお昼過ぎに出発しました。目的地が新居浜インターと土居インターの真ん中にあるため、新居浜インターで降り、国道11号線を走りました。
 途中土居町のJA直売所に立ち寄り、市場調査をしました。土居地方はサトイモとツクネ芋の産地だけあって、サトイモやツクネ芋が所狭しと並んでいました。サトイモも産地らしく安い値段で売られていましたが、私は妻が大好物の大きなツクネ芋を2個買い求めました。妻はこのツクネ芋をすり下ろしてとろろにしたり、うどんや蕎麦に山かけして食べるようで、とても喜んでくれました。

 土居高校では校長先生が、県教委の生涯学習課に勤務していた顔馴染みな人で、驚いてしまいました。3時40分から体育館で開かれた講演会には3年生100人が集まっていました。金融教育関係の話はどちらかというと硬い話になるので、生徒の6割が高校を卒業後就職するという進路事情も察して、生徒たちの関心を引くため、むしろ生活設計に重きを置いたお話をさせてもらいました。
 授業時間に合わせた50分という講演時間は、あっという間に終りましたが、生徒たちは熱心に耳を傾けてくれました。50歳も年齢的に離れた私の話は、生徒たちにとって時代錯誤かも知れませんが、これからの人生の一助にして欲しいと願いました。

種田山頭火の句碑の前で

 玄関先に種田山頭火の句碑が建っていました。種田山頭火はこの学校へぶらりやって来て句を残しているようです。自由律詩なので少し型破りな句ですが、若者に贈る句としては最適ではないかと思いながら、講演が終わって帰る途中、手持ちのデジカメを取り出し写真に収めました。お世話くださった進路課長さんから勧められて、私も句碑の前で記念の写真を撮ってもらいました。
 山頭火は昭和14年に旅の途中、宇摩実業学校と称していた土居高校を訪ね、「湧いては 消えては 山の高さと 雲の」という句と、「競技を見たり 或いは山を眺めたり」という句を残しているようです。

  「秋祭り それさえ忘れ スケジュール 入れてしまって 後の祭りに」

  「孫たちの 担ぐ神輿も ワッショイと 町内練って 祭り盛り上げ」

  「高速道 使えば遠い 土居町も あっという間に 世の中便利」

  「高校の 前庭辺り 山頭火 句碑を見つけて 写真納まる」