人間牧場

〇蓄えるしんどさと使う喜び(その1・健康の貯蓄)

 私がいつも心に思っていることのひとつに、「貯蓄」という言葉があります。私がこの言葉に出会ったのはもう40年も前、貯蓄増強推進委員会から貯蓄推進員に委嘱された時でした。貯蓄はイコール貯金のように思われますが、貯蓄には①金銭の貯蓄。②健康の貯蓄、③人間関係の貯蓄、④知識の貯蓄、⑤感動の貯蓄と色々あるというのです。以来私はそのことに注意をして生きてきました。しかしお金も健康も知識も人間関係も、また感動さえも自分の体内に蓄えることは平凡ながら、容易なことではないことを、この40年間身を持って体感していますが、蓄えるしんどさはあっても、使う喜びがあることも知ったのです。

 健康で長生きがしたいと思うのは人間誰しもです。最近はサプリメントが大流行で、テレビにサプリメントのコマーシャルが出ない日はないほどで、金さえ出せば健康になるような錯覚を持ちますが、健康維持はそんな単純なものではなく、快食・快眠・快弁・快運動の積み重ねがないとなりたたないのです。毎朝ジョギングやウォーキングをしても一日一日は何の変化もないように見えますが、これが一ヶ月以上も続けて習慣化すると、たまに食べ過ぎたりしても体重は増えず、またぎっくり腰や五十肩(現在は七十肩かも)もすっかり陰を潜めています。子ども体験塾の山歩きだって、明くる日もその次の日も足腰に堪えるよな実感さえないのです。

 4つの症候群といわれる①メタボリックシンドローム(肥満型成人病症候群)や②ロコモティブシンドローム(運動機能低下症候群)、③アパシーシンドローム(無気力症候群)、④フレイユシンドローム(老化症候群)の中で、私が気をつけなければならないのはロコモとフレイユですが、蓄えるしんどさは多少あっても、日々の暮らしが健康で充実しているのは使える喜びなのです。
 今朝早朝ジョギングをしていると、何人かの人に出会いました。残念ながら若い人は公民館の赤石さんだけで、後の人はみんな60歳を越えた人でしたが、それぞれがそれぞれの健康の貯蓄をしていました。

  「若い頃 貯蓄の意味を 教わった 貯金とばかり 思っていたが」

  「健康も 知識や金も 貯蓄する しんどいけれど 使う喜び」

  「アパシーや フレイユならぬ ようにする 毎日わが身 戒め生きる」

  「それぞれに 毎朝健康 貯蓄する 健康長生き まずは目標」

 

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〇恵方巻き寿司を食べる

 世の中は気の早い人や縁起を担ぐ人、それを金儲けにしようと目論む人など様々です。その最たるものはバレンタインデーですが、恋や愛がチョコレートとどう関係がるのかも分らぬまま、人がやるからと相変わらずノー天気なノリで、流行に流れる国民性には、首をかしげざるを得ないようです。
 明日は節分ですが、節分に「鬼は外、福は内」などといって豆まきをする風習は、子どものころから続いている風習として納得しますが、最近すっかり定着した恵方巻き寿司を食べる風習は、今まで私たちの暮らしに馴染んでいないだけに、ことさら「何で?」という疑問が湧いています。

玄関先に魔除けのオニグイを飾る孫希心
玄関先に魔除けのオニグイを飾る孫希心

 恵方とは縁起のいい方向をいいますが、切ったら「縁を切る」などと縁起が悪いので、太巻き寿司を丸々一本、恵方の方向に向かって食べるのは、食の細りつつある高齢な私たちには、とても真似ができるものではなく、子どもたちにもお行儀や躾の上からも余りお勧めできない、行儀の悪い食べ方のようです。
 節分を明日に控えた昨日、友人から太巻き寿司を一本いただきました。海鮮寿司のようで中の具は新鮮なハマチとイカの刺身に貝割れ大根と山葵を敷いて、出汁巻き卵焼きと一緒に巻いていました。昨日は早速夕食にこの太巻き寿司を食べようと思いましたが、さすがに一本丸々食べる自信がないため、縁起が悪いと分っていても、一口サイズに切り分けて妻と二人で食べました。

恵方巻き寿司
恵方巻き寿司

 恵方巻き寿司を食べようと宣伝したのは、コンビニのセブンイレブンだと聞いています。そのせいでしょうか、あちこちのコンビニには、早くから外の駐車場に恵方巻きの発売を知らせる幟が立て、あおっているようです。無宗教無信心な私には、恵方も恵方巻き寿司も余り興味がなく、昨晩食べた恵方巻き寿司も「しまった。恵方の方向を向かずに食べてしまった!!」と、今頃になって気付くお粗末さです。
 それでも昨日は、私が山から切ってきたオニグイの木を使って、私が作った厄除け飾りを、孫二人と一緒に玄関や神棚、仏様にに供えて手を合わせました。同居している長男息子は今年が四十二歳の後役らしく、友人と誘い合わせて菊間の遍照院という厄除けのお寺へ、お礼参りに出かけたようです。まあ何はともあれ、他力本願ではなく努力して、家族全員が無病息災でありますよう祈っています。

  「恵方巻き 寿司をいただき 食べたけど 困ったことに 縁を切り分け」

  「世の中は 何でもかんでも 金儲け 巻き寿司さえも 道具に使う」

  「歳の数 数えて今日は 豆を食う 70粒も とてもじゃないが」

  「わが息子 四十二歳 後役と 聞いて自分の 歳の多さに」

 

 

 

 

 

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〇2年間続いた軽トラ市

 「軽トラ市って軽トラ売ってるの?」と、真顔で話していた2年前がまったく嘘のように、下灘運動公園で毎月月末土曜日に開いている軽トラ市が丸2年を終えようとしています。「悪いことや止める、いいことは即実行する」を合言葉に、まちづくり学校双海人の学習の中から生まれましたが、皆さんのひた向きな努力で常時30ほどの店舗が並び、商店が少なくなって買い物さえ不便な下灘地区の、新たな楽しみとして定着していることを嬉しく思うと同時に、これからも長く続いて欲しいと願っています。

P1070189 昨日は前日稲葉さんがアメノウオの燻製品をわが家へ持って来て、軽トラ市の話をしたばかりだし、愛媛新聞の8面記事を松本さんがfacebookで配信してくれていたので、私も気になって覗いて見ましたが、手伝いスタッフとして毎回参加しているまちづくり学校の校長浜田さんから、いきなり「忙中閑ありですか?」と尋ねられましたが、「いや忙中忙ありです!!」と笑って返しました。合う人ごってにまず、「今日は寒いですねえ」という言葉が返ってくるほど、北風が強く吹いて寒い一日でした。それでも寒さに震えながら何となく暖かい雰囲気の界隈でした。

 稲葉さんの店を覗いて、温かいしょうが湯をご馳走になったので、里芋を2袋買いました。戸田さんのお店では甘平を試食させてもらったので、2個買いました。田処から西田さん一行が来ていたので、コンニャクを2個買いました。気がつくと私もナイロンの買い物袋を重たくなるほどぶら提げ、あちらこちらの店を冷やかしながら歩いていました。昨日は舞たうんの原稿書きの補助取材で、地域おこし協力隊の本多さんに話を聞きたかったので、交通整理をしていた本多さんと立ち話をしたり、30分ばかり時を過ごしましたが、3年目には入る来月には暖かい日差しが戻って来ることでしょう。冨田さんの「長く続けて、勝手に集まって勝手に始まり、勝手の終るようになればいい」という願いが叶えられますように願っています。

  「2年前 軽トラ市を 始めた時 軽トラ買いたい 人がいました」

  「2年間 よくぞここまで 嬉しいね これから先も 続いて欲しい」

  「気がつけば 買い物袋 両手持ち 右往左往の 私いました」

  「久しぶり 買い物よりも まず会話 軽トラ市で 安否確認」

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〇自給自足の贈り物

稲葉さん自作のアメノウオの燻製
稲葉さん自作のアメノウオの燻製

 昨日の昼過ぎ、親友の稲葉眞光さんがわが家にやって来ました。稲葉さんは面白い人で、砥部町で自動車の板金修理工場を営んでいますが、最近はその修理工場の経営を息子さんに任せ、農業をしているのです。私は素人ながら稲葉さんにいつも言っていることは「遊びの農業は楽しいが飯を食わなければならない農業はしんどい」です。農業に門外な私がやっている農業は、家庭菜園も人間牧場も全て遊びの域を超えない農業なので、たとえ天候不順でできなくても、またイノシシやハクビシンに農作物を荒らされようとも、仕方がないことと諦め、歌の文句ではありませんが、「明日があるさ」となるのです。しかし農業で生計を立てるにはそれらに打ち勝ち、成果を収めなければならないのです。

福岡のり子さんが届けてくれた美味しいひな豆
福岡のり子さんが届けてくれた美味しいひな豆

 稲葉さんもそのことを意識して、わが双海町に約5反ほどの農地を買い求め、せっせと農業を始めていて、意志半ばながら大分腰の据わった農業を本格的に始めているようで、ひとまず安心といったところです。昨日はアメノウオの燻製品ができたことを報告にやって来ました。西予市宇和町の観音水でアメノウオを養殖している、親友佐藤正治さんから仕入れた淡水魚を燻製したようで、かなりいい状態で仕上がっていて、今日下灘運動公園周辺で開かれる予定の軽トラ市に出品するようですが、はてさて価値の分らない人たちに売れるかどうかといったところです。最近稲葉さんと切干大根談義をしています。切干大根とヒジキの煮付けはどのホテルの朝食にも、必ず見かけるものですが、大根は大きい小さいや出来栄え等で見た目評価されますが、切干大根は細かく切って干すため、例え小さいくず大根でも切干大根にすると価値は変わらないのです。私が最近手掛けて仕上げた切干大根を見て感心しきりでした。

 稲葉さんが帰ったところへ漁協女性部の福岡のり子さんが、ひな豆を沢山持って来てくれました。そういえばもうその時期か!!と思いながら受け取りました。毎年この時期になるとのり子さんは自分で手作りしたひな豆を届けてくれるのです。お礼にハチミツを少し差し上げましたが、前回差し上げた蜂蜜は、ガンで昨年亡くなった弟さんに食べさせたそうで、とても喜んでくれました。
 田舎は様々な自給が行なわれます。稲葉さんのアメノウオは自給というより新商品開発ですが、人それぞれ自分の得意分野でまず自給し、自給のお裾分けをしながら生きるのも田舎流の楽しみ方です。今年は切干大根も沢山作ったので、お裾分けしながらまた新しい自給を考えたいものです。

  「アメノウオ 燻製品を 届けたる 仲間と談笑 楽しからずや」

  「作りたる 切干大根 見せながら 自給色々 次の作戦」

  「ひな豆を 袋どっさり 嬉しいね そんな時期かと 早さ感じる」

  「田舎ゆえ 田舎暮らしの 幸せを 実感せねば 申し訳ない」 

 

 

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〇素敵なプレゼントが届く

 1週間ほど前の1月22日、愛媛県金融広報委員会の依頼で、西予市立中川小学校へ講演に出かけました。小学4年生の教室での授業ですから、講演というよりは講義というのが正しいのかも知れませんが、昨日郵便ポストに届いていた郵便物を若嫁が私の所まで持って来てくれました。その中に中川小学校の堀田春奈先生からの少し大きめの封筒が届いていました。封を切ると中から金色のリボンで綴じられた文集が出てきました。表紙には私が四年生の教壇に立って授業をしている写真がプリントしていて、中々いい写真でした。

堀田先生から送られて来た感想文
堀田先生から送られて来た感想文

 表紙に貼っていたポストイットに堀田先生の心温まるお礼のコメントが書かれていました。私はこう見えても案外筆まめで、毎日3通のハガキを書くよう自分自身に私が命令していて、既に堀田先生に明くる日、お礼のハガキを差し出したような記憶があるので、少し安堵してこの文集をめくりました。「若松進一先生へ」との書き出しで始まる17人の子どもたちの感想文は、いずれもとても綺麗で丁寧に書かれていました。本当はみんなの文章を紹介したいのですが、えこひいきしてはいけないので、一番上にあった都築心さんの感想文を紹介します。

「先日はお金のことをたくさん教えてくださってありがとうございました。ぼくはお金がどれくらい大事でどのように使えばいいかがよく分りました。そして氷は出ている部分がほんの少しだけど、人間はがんばればたくさんできることが分りました。これからはぼくもがんばってたくさんにして、お金も先のことを考えて少しずつ使いたいです。本当にありがとうございました。 4年都築心」
 17人の感想文にはこの日のテーマであった小遣い帳のつけ方やお年玉の使い方、潜在能力と顕在能力の話がリアルに書かれていました。

 私はもう40年近くもこのように、金融広報委員会の委嘱を受けた金融広報アドバイザーとして、あちこちでお金に関する話をしていますが、小・中・高校で児童生徒に話す機会も多く、私たちの育った世代と現代の子どもたちの置かれている立場は、隔世の感がするほど違いますが、金銭教育には不易な部分が沢山あって、古い私でも十分通じることだっていっぱいあるのです。ゆえに時代遅れだしもうそろそろ、その職を辞退しようと思いつつ、甘い言葉で請われるものですからついついその気になって、長い関係になってしまいました。でもこの感想文に勇気づけられて、もう少しボランティアしようかと心が揺れ動いている今日この頃です。

  「西予市の 小学4年の 教壇に 立って講義を 臆目もなしに」

  「授業した 様子の写真 プリントし 感想文が 丁寧届く」

  「難しい お金の話 子どもらに 分り易くを 心がけ話す」

  「感想文 これは私の 宝物 勇気づけられ も少し頑張ろ」

 

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〇とも遠方より来るありまた楽しからずや(その3)

翠小学校にて
翠小学校にて

 三秋の峠を越え、高野川の坂道を下ると、伊予灘の海が開けてきます。北海道オホーツク沿岸で漁師をしている井田さんご夫妻にとっては、海こそ違え潮の香りはどこか懐かしさを感じるのか、車窓右手に広がる双海町の海を懐かしそうに見入っていました。私たち一行はまず翠小学校へお邪魔しました。いつもアポも取らずいきなりの飛び込みながら、校長先生や教頭先生に温かく迎えてもらい、授業中でしたが複式授業の様子も教室に入って見学させてもらいました。

閏住の菜の花畑にて
閏住の菜の花畑にて

 その後わが家へ立ち寄り、海の資料館海舟館を見学した後、居合わせた若嫁が温かいお茶を入れてくれ、わが家のゲストハウス煙会所でくつろぎました。井田さんのご主人は親父が造って展示している船の模型に特に関心を寄せ、見入ったり写真に撮っていました。わが家は私が若いころから親父が「草鞋を履け草鞋を脱げ」という言葉を口癖のように言っていました。草鞋を履くことは旅に出ること、草鞋を脱ぐことは一宿一飯の恩義に預かることです。遠来の人を温かく家に迎え入れることも、若い頃から行なっているので、井田さんご夫妻もすっかり心を開いてくれたようでした。

下灘駅にて
下灘駅にて

 早くも三分咲きになった閏住の菜の花や下灘駅界隈、下浜の水仙畑を案内しているといつの間にか時間が午後4時頃になってしまい、急いで人間牧場を目指しました。井田さんの奥さんが憧れていたのは、私がfacebookにアップしていた、水平線の家のウッドデッキに背もたれ椅子を持ち出して、寝そべることだそうなので、早速準備をし希望通りのシチュエーションで記念撮影しました。その写真は既に井田さんのがfacebookにアップして、沢山の友人が閲覧しているようです。
 帰り際シーサイド公園に立ち寄り、漁協女性部の閉店間際だったじゃこ天のお店で、じゃこ天を焼いてもらい頬張りながら、公園内を散策し案内を終わりました。

人間牧場のロケーション風呂にて
人間牧場のロケーション風呂にて

 井田さん夫婦は私が予約していた宿泊先であるウエルピア伊予へ向い、私は迎えに来てくれた若嫁の車で自宅まで帰りましたが、はてさてはるばる北海道から来た井田さんご夫妻の満足の行くような案内ができたかどうか分りませんが、お二人は多分昨日レンタカーで次の目的地である内子町や宇和島市、四万十目指して度を続けたものと思われます。私ももう間もなくリアイアするであろう妻と二人で、井田さんご夫妻のようなのんびりゆっくりの旅をして見たいと思いました。
 「友遠方より来るありまた楽しからずや」、そんな心に残る一日でした。

  「友来たる 楽しからずや レンタカー 私運転 あっちこっちと」

  「双海町 案内すれば 色々と 特色ありて 面白きかな」

  「何枚か 仲むつまじい 写真撮る 少し熱々 旅の思い出」

  「私たち 夫婦もいつか このように のんびりゆっくり 旅してみたい」 

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〇友遠方より来るありまた楽しからずや(その1)

 北海道常呂郡佐呂間町に住む井田貴子さんから昨年末、「シーズンオフを利用して四国へ行きたいので案内を頼む」と電話が入りました。聞けば1月25日に空路広島入りし、広島で一泊した後しまなみ海道を渡って愛媛入りし、その晩は道後のふなやに泊まり、明くる日双海町の私の所へ来たいというのです。早速27日の宿を手配し、何処を案内するか一人思案しました。
 私の考えでは四国八十八カ所の一つ石手寺、松山のシンボル松山城、双海の翠小学校、わが家の私設公民館煙会所と海の資料館海舟館、閏住の菜の花畑、下灘駅、下浜の水仙畑、人間牧場、シーサイド公園くらいにしようかと行程を練りました。

 井田さんのご主人は佐呂間漁協の理事さんをしていて、3年前私が佐呂間漁協へ講演に招かれた折、サロマ湖周辺や網走周辺を案内してもらい、2年前に漁協の研修旅行で道後温泉に来られた折も出会っていますが、今回は夫婦揃っての旅のようでした。井田さんはfacebook友だちでもあるので、彼女が出発してからの足取りは、リアルタイムでfacebookに小まめに写真つきで書き込みがあって、心待ちにする機運が高まりました。
 前日早めに道後温泉のふなやに着いた井田さんご夫妻は、雨がかなり降っていたので道後温泉周辺を探索する程度に足止めされていたようでした。前夜明くる日の予定を電話で話し、私は昨日の朝列車で松山へ向かいました。

 というのも、双海町のあとの行程は内子町、宇和島市、四万十などを予定していて、松山でレンタカーを借りる予定のようだったので、私がJR松山駅前のレンタカー会社に移動して合流した方が便利だと思ったのです。昨日の朝息子にJRいよ上灘駅まで送ってもらい、午前7時42分の鈍行列車に乗りました。朝の通勤通学列車は比較的空いていて、海側に席を取り、過ぎ行く車窓を眺めながら40分ほどで松山駅に到着しました。待ち合わせ時間は午前9時でしたが、駅前のどのレンタカー会社か聞き漏らしていて、井田さんに電話を入れるも出発の取り込み中とあって通じず、そこら辺を散歩して時間を費やし、落ち合いました。レンタカー会社の担当者が双海町出身の顔見知りだった偶然も重なり、借りたプリウスを私が運転して、石手寺へ向いました。

  「はるばると 北海道から 友来る 何処を案内 しようか迷う」

  「久方に 鈍行列車で 松山へ のんびりゆっくり 方言聞きつ」

  「久しぶり 出会いし友を レンタカー 乗せて運転 市内を走る 

  「とりあえず 石手寺参り 手を合わせ 無病息災 家内安全」

 

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人間牧場

〇冬を暖かく過ごす薪ストーブ

 人間牧場に寒い冬がやって来ています。気候の良い春・夏・秋は沢山の人がやって来て賑わいますが、今の時期は訪れる人も少なくひっそりとしています。しかしこの時期だからこそ、人間牧場を造った目的である「本を読んだり物思いにふけながら昼寝をしたい」という本当の楽しみ方が味わえるのです。
 昨日は午後3時に人間牧場へ来客があるので、少し早めに出かけて薪ストーブに火を入れました。昨日はあいにく朝から一日中肌寒い雨が降り、冬としては珍しく霧が出て、春近しを感じるような日和でしたが、薪ストームのお陰で水平線の家の室内はポカポカ陽気となり、薪ストーブの近くへ背もたれ椅子を運んで、思いつくまま書棚の本を2~3冊選び、横たわりながら読書をしました。

薪ストーブを一人楽しんでいます。
人間牧場の薪ストーブを一人楽しんでいます。

 息子がインターネットで比較的安く買ってくれた薪ストーブも、早くも使い始めて10年の月日が経ちました。冬場に年間20回くらいしか使わないので、薪も想定した範囲内の消費量で、古い薪はもう6~7年も前から薪小屋に積み上げ乾燥しきっているので、昨日のような雨の日でも完全燃焼し、部屋を暖かくしてくれるのです。
 最近薪ストーブがブームのようで、ホームセンターにも幾つか展示していたり、地域づくりの会合でも囲炉裏や五右衛門風呂、薪ストーブのことが話題になるようですが、その殆どの人は薪・炭が必要なことや、出てくる煙や灰、ススなどについては余り意識が向いていないようです。私は家の横に煙会所という囲炉裏を切った部屋を持っています。加えて人間牧場には薪ストーブ、囲炉裏、五右衛門風呂に加えかまどやピザ釜まで作っていますが、それら全てに使う薪や炭の量は半端ではなく、毎年その調達や薪割りに汗を流してるのです。

 汗の代償とでも言うべき暖かさを体感できるのは、私につながる人たちで、主人の私は忙しく来客の世話をするため、のんびりゆっくりすることは余りありませんが、昨日は贅沢にも薪ストーブの暖かさをたった一人で味わうことができました。冬ゆえ遠のいていた五右衛門風呂も近々薪で沸かして、温泉気分も味わいたいと思っています。
 私は今、暇を見つけて人間牧場を造ってからこの10年間の、活動の様子を回顧しながら、「人間牧場物語」という本の執筆に取り組んでいます。出版するかどうかはまだ未定ですが、昨日は背もたれ椅子に体を沈めながら、過ぎ越しこの10年を振り返り、目次構想に思いを巡らせました。今は大寒の寒い時期ですが、これからも薪ストーブを焚いて、一人のんびり冬を楽しみたいと思っています。

  「牧場の 薪ストーブに 火を入れて 傍の背もたれ 体沈めて」

  「赤々と 燃えるストーブ 暖かい ついウトウトと 本を枕に」

  「外は雨 霧まで降って ほの暗い 部屋にこもって あれこれ思う」

  「これからは 冬を楽しむ ことだって できると思い 早速実行」

 

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人間牧場

〇春はそこまで来ています

早くも芽を膨らませている川津桜
早くも芽を膨らませている川津桜

 目にはさやかに見えねども、季節は巡りて早くも春の足音が聞こえています。昨日は人間牧場の畑の中耕をしましたが、鍬で土を掘り返してみると、ヨモギなどの雑草は地上の芽は動いていないものの、白い根を土の中で四方八方に伸ばして、春の準備をしています。昨年植えた早生系の川津桜は早くも新梢が膨らんで、葉芽も顔を覗かせているようで、どんな花が咲くか今から楽しみです。

成長著しい標準木の枝垂桜
成長著しい標準木の枝垂桜

 人間牧場に4年前、枝垂桜の苗を2本植えました。私が代表を務める21世紀えひめニューフロンティアグループでは、各地の地域づくりを桜の苗木で支援しようと、千本桜の森事業というのを始めました。既に全県下に目論見どおり千本の桜が植えられましたが、その折人間牧場に成長の目安として標準木となる枝垂桜を2本植えました。一緒に植えた一本はそれ程成長していませんが、倉庫横に植えた一本は適地だったのか、目を見張るような成長ぶりで、風で梢が吹き飛んだものの、早くも根元は太腕ほどの大きさに成長して、昨年も綺麗な花を見ることができました。

閏住の菜の花が咲き始めました
閏住の菜の花が咲き始めました

 下浜の水仙畑に続き、閏住の菜の花も咲き始めました。昨日人間牧場からの帰りに妹の店である「くじら」に立ち寄った折見ましたが、早くも3分咲きといったところで、気の早い花見客が沢山集まって写真に収めていました。これから3月まではこの菜の花を見に沢山の人が集まりますが、心ない花見客がいるもので、昨日も花をかき分けて花の中には入って写真を撮っていました。私が注意をすると不機嫌そうに花の中から出ましたが、花を作っている地元のひとのことを思えば、こんなことはできなはずだと、マナーの悪さに心が傷みました。暦は大寒のころで、まだまだ寒波もやって来るでしょうが、春はもうそこまで来ています。

  「地中では 早くもヨモギ 根を伸ばし 春が来たこと 私に告げる」

  「よく見ると 川津桜の 膨らみも 待ち遠しいなあ 桜の季節」

  「標準に しようと思い 倉庫隅 植えた桜が 今じゃ立派に」

  「閏住の 菜の花ただ今 三分咲き 列車一両 長閑に走る」

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人間牧場

〇地域事務所のロビー展

 昨日は子ども体験塾でペットボトルピザ作りをやるため、地域事務所のロビーに暖房を入れてもらい、大勢の参加者が裏の駐車場と行き交いながら楽しく過ごしました。双海町役場だったころ、私も役場の建設に少し関わり、ロビーを文化的に活用するようにしてはどうかと時の町長に進言し、町長もその意見を汲んで展示スペースを作ってくれましたが、展示スペースを作ったものの、役場職員の文化的意識が伴わず、展示計画を組むこともできず多少難儀をしていました。それでも展示担当でない他部局の私は、言い出しっぺだったので、自分の家で収集している面や和船模型、版画などを提供して展示に協力しましたが、役場が合併して地域事務所になると、ロビーの関心も薄れ、時には何も展示しない時もあるようです。

親友谷岡さんの娘さんの作品展
親友谷岡さんの娘さんの作品展

P1070108 最近は公民館の赤石さんが中心になって広域的に進めている、子どもの絆プロジェクトの展示を行なっているようですが、その横に伊予市に住む谷岡和美さんの娘さんが、昨年の文化祭のパンフレットに使ったイラストを画いたので、娘さんの絵を個展風に飾っていて、興味をそそられ見学しました。
 谷岡さんは伊予市商店街で衣料品店を営んでいますが、商店街の一角に造ったいっぷく亭の運営を他の仲間と中心的に行なっていて、私も何度か商業組合の徳本さんを介して話を頼まれ出かけ、すっかりお友だちになった親しい間柄なのです。

 松山への道すがら時折谷岡さんのお店を訪ねることがありますが、お店の壁に娘さんの書や絵が額に入れて飾っているのを見て、いい才能を持っていると思いました。わが息子も伊予市街のまちづくりを地域おこし協力隊の新居田さんや市役所の松本さんたちとやっているご縁もあって、別ルートで谷岡さんの娘さんと知り合って一緒にやっているようですが、絵も音楽も書も駄目な私は、音楽に造詣の深い谷岡さんと、絵や書に独特の作風を持っている娘さんに多少憧れを持っています。昨日ロビーに展示している絵を子どもたちと一緒に見ましたが、子どもたちは口々に「綺麗!!、可愛いい!!」と言っていました。何げなく展示しているように見えるロビー展ですが、これからも大いに活用して欲しいものです。

  「何げない 地域事務所の ロビー展 知人の娘 個展のように」

  「絵の画けぬ 自分がゆえに 絵が画ける 人の絵を見て こんなに画けたら」

  「見た子ども 綺麗!!可愛い!! 連発し 少し影響 受けたでしょうか」

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