人間牧場

〇ミョウガの収穫
 わが家は急峻な他人名義の裏山が迫っています。昔はミカンやビワなどを栽培していましたが、その後杉や檜の植林をしたものの、持ち主が亡くなり荒れ放題で、手の届く範囲は私がついでに草を刈ったりしていますが、草やつるの勢いに押されて追いつきません。

 スギ林の中は昼なお暗いという表現がぴったりで、谷水がチョロチョロ流れているためミョウガの茎が生え、秋の彼岸のこのころになると根元にミョウガが出てきます。山菜の一種なので長靴を履いて山に入り、ミョウガを収穫して、多い時にはラッキョウ酢に漬けて込んでその風味を楽しんでいます。

 ~宿屋を営む夫婦が、お金持ちの宿泊客に、物忘れすると言われているミョウガを食べさせ、法外な宿代を払わせ一儲けしようとたくらみ、ミョウガを沢山食べさせ酒を呑ませました。ミョウガを食べた客は大満足でしたが、お金を払うのを忘れて帰り、見事に失敗しました~。

 この落語に出てくるように、昔から「ミョウガを食べると物忘れする」と言われていますが、ミョウガは薬味にしてよし、酢漬けにしてよし、天ぷらにしてよしです。ミョウガにはカリウムが含まれていて、採り過ぎたナトリウムを排出する働きがあることから、血圧を下げる効果があるようです。クリーム色の花も綺麗です。独特の歯ごたえと香味を楽しんでいますが、どうやら私の物忘れもミョウガを食べ過ぎたことが原因のようです。

「秋彼岸 このころ裏山 ミョウガ出て 山菜よろしく 長靴履いて」
「紅色の ミョウガ収穫 水洗い 薬味や天ぷら シャキシャキ旨し」
「昔から ミョウガ食べると 物忘れ すると言われて 少し敬遠」
「近頃は 血圧下げる 効果ある 聞いて喜び 食べる人あり」

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