〇ぼうふら人生を生きる
昨日は久ぶりの雨でした。午後から人間牧場へ来る予定だった来客が、天気の都合で延期となり、スケジュールなどというおこがましい予定ではないにしても、ポッカリ穴がいてしまいました。こんな時こそ身辺の整理をと思い、海の資料館の資料を整理したり、ゲストハウスとして使っている隠居の書棚へ、書斎の資料を移す作業をしました。この1年は入退院の繰り返しだったため、手元の新聞切り抜きや、掲載資料が随分たまってしまいました。
ふと書斎の本の中から一冊の本を見つけました。私が若いころ静岡県公連の事務局長をしていた朝比奈博さんからいただいた本です。その表紙脳の裏に「ぼうふらも 人を刺すよな 蚊になるまでは 泥水すすって 浮き沈み」と書かれていました。当時私は町名変更騒動の責任を取って産業課へ異動して、多少心の悩みを抱えていた時期でした。「ああこんな生き方もあるのか」とこの言葉で吹っ切れた思いで多い言葉です。
以来異動先の産業課で担当した水産行政の仕事をしっかりとこなし、下灘の魚市場や上灘の漁村センターを造り、また漁業後継者の育成に尽力しました。その仕事ぶりが復活の決め手となり、企画調整室でまちづくりの仕事をすることになったのです。人の出会いや人からいただいた励ましの言葉は、時として人生を変えるきっかけとなります。今は黄泉の国へ旅立った朝比奈さんですが、今も私にとって朝比奈さんは忘れられない大恩人なのです。
「ぼうふらも・・・ こんな言葉に 励まされ 一念発起 その甲斐あって」
「傷心の 私の心 見抜いてた 私にとっては 忘れてならぬ 大恩人です」
「雨降って 周りこまごま 整頓の 資料の中に 手書きの言葉」
「人に会い 言葉に出会い 導かれ 曲がりなりにも 人生歩む」