〇孫から貰ったおさがり長靴
私には兄弟姉妹が5人います。姉(長女)・私(長男)弟(次男)・妹(次女)・弟(三男)の順に生まれ育ちました。姉と私はかろうじて戦前生まれですが、後の3人は戦後生まれです。いずれも戦後の貧しい時代に子ども時代を過ごしているので、何かにつけて妹は姉の、弟2人は私のおさがりを使っていて、妹も弟もそれが不満だったと、今はまるで笑い話のように話しますが、幸いなことにみんな元気で、和歌山に住んでいる次男弟を除けば、4人が同じ町内に住んでいて、しょっちゅう顔を合わせ、お互い助け合いながら仲良く暮らしています。
先日海岸で転んで向こう脛を4針も縫う怪我をしましたが、その折履いていた黒いゴム長靴に出血した血がべっとりついてしまいました。水洗いして干してみましたが何となく履き具合が悪く、買い替えようと妻と相談していた矢先、今年中学校1年生になった孫希心が、これまで使っていた白いゴム長靴が、足の急成長で合わなくなり、棄てる運命となりました。孫希心は年齢の割には大柄で、私の背を今年の春にあっさり抜いてしまいましたが、特に足のサイズは25,5㎝の私どころか、父親と同じ28㎝とまるで馬鹿の大足のように太くなっているのです。
孫の白い長靴は25,5㎝と私と同じサイズなので、おさがりを貰うことにしました。息子のなら分かりますが、孫のおさがりなど余り聞いたことがありません。昨日雨だったので履いて歩いてみましたが、中々の履き具合で家族みんなに大笑いされました。もう75歳のこの歳になると、外見など気にしなくても暮らせて、加えて年金暮らしゆえ、また限りある資源なので有効に使って日々を暮らしたいと思っています。「この白い長靴は孫のおさがりです」と言わない限り、誰も気がつかないのですから・・・・。
「向こう脛 怪我した折に 血のついた 黒い長靴 お払い箱に」
「孫の足 バカの大足 大きくて 合わなくなった 長靴廃棄」
「いただいた 孫の長靴 新しく これから4~5年 履けそう予感」
「息子なら 分かるが孫の おさがりを 貰うじいさん 皆に笑われ」