人間牧場

〇お~いお茶

 先日友人が奥さんに、「お~いお茶」と言ったら、ペットボトルに入った伊藤園の「お~いお茶」というお茶が出て来て、「えっ!!」とビックリ仰天驚いたそうです。わが家でも時々妻に、「お~いお茶」という言葉を言いますが、長年の習慣で私の意思が伝わって、急須で美味しいお茶を入れてくれます。最近はお湯がワンタッチ程度で直ぐに沸く優れものの瞬間湯沸かし器があるので、ヤカンに水を入れてガスで沸かすこともなく、とても便利になりました。

 いつの頃からでしょうか、会議に出席すると机の上に人数分のペットボトルが置かれるようになりました。ほんのつい最近までは、若い女性がコップに温かいお茶を入れて出してくれたものですが、若い女性にお茶入れを強要するのは男女差別だと言って、ペットボトルのお茶が瞬く間に普及し、街中の至る所に設置している自動販売機もお茶と水が主流になっているようです。

 はてさてペットボトルに入ったお茶は「安全だろうか?」と、時々会議をしながらペットボトルの蓋に記載した賞味期限の刻印数字に目をやるのです。普通自宅で麦茶を沸かして冷蔵庫で冷やしても、たかだか2~3日しか持ちませんが、滅菌殺菌してしているとはいいながら、ペットボトルのお茶は1ヶ月以上経っても腐らないのですから不思議です。またペットボトルに記載された栄養成分には、「100g当たりエネルギー0kcal、タンパク質0g、脂質0g、炭水化物0g、ナトリウム0g、カテキン40mg」と、0mgなのに、さもありそうに表示されているのです。

 日々の暮らしは随分楽になりましたが、毎月一回やって来るペットボトル回収日には。ラベルを剥がし、蓋を取ってビニール袋に入れ、回収場所へ持って行きますが、回収場所に出かけて驚くのはペットボトルの多さです。集められたペットボトルは再利用工場に運ばれて細かく粉砕され、また新しく生まれ変わるのでしょうが、暑い夏がやって来てペットボトルはまた大活躍をすることでしょう。

  「お~いお茶 妻に言ったら 本物?の ペットボトルの お茶が出てきた」

  「会議する 机の上に ズラズラと ペットボトルが 並ぶ常識」

  「何故だろう ペットボトルは 一ヶ月 経ってもお茶が 腐らぬ不思議」

  「0mg 内容量を ことさらに さもありそうに 書いてごまかす」 

 

[ この記事をシェアする ]