人間牧場

〇思わぬわが家のハプニング

 わが家では大晦日から正月三ヶ日の昨日まで、おご馳走の毎日でした。うどんやソバに加えお餅を主食に、おせち料理やお魚料理がふんだんに並び、少し食べ過ぎた感じがするほどでしたが、正月こそ体力づくりをと思っていたので、朝・昼・夕方とジョギングや散歩に出たお陰で、1日一万歩の目標を大幅に超え、大晦日を含めたこの4日間は毎日1万5千歩を記録することができました。1歩60cmと見積もっても36キロ歩いた計算になるのですから、まあそれなりに体力維持は出来たものと満足の手合いです。

 昨日わが家では思わぬハプニングが起こりました。2日に妻が作ったカキフライが原因と思われる軽い食中毒に私、息子、若嫁、孫希心がなってしまったのです。カキはあたった経験があるからと食べなかった者は難を逃れましたが、4人は水のような便に悩まされたものの比較的症状が軽く、私は正露丸を飲んだお陰で直ぐに症状が回復し、夕方には食欲も出てホッとしました。自分の調理したカキフライが原因らしいと思った妻は少し落ち込んでいましたが、妻を責める訳には行きません。

 一年中休むことなく家族のために働いている妻には、本来ならせめて正月くらい休ませてやりたい心境ですが、わが家は本家ゆえ大晦日から正月にかけて親類縁者が沢山訪れます。台所に4日間立ち続けて料理方を一手に引き受け、飽きないようなメニューを考え、私たち家族に食べさせ、お客のもてなしもしてくれ、「いつ休むのだろう」と思うほどの活躍ぶりです。先日近所の60歳くらいの女性が脳梗塞で倒れたと、そのご主人から立ち話で直接話を聞きました。この人も私と同じで厨房へ等入ったこともない、亭主関白だそうで、入院した奥さんに替わって炊事洗濯や年老いたお母さんの世話等しなければならず、パニックになっているようでした。

 私はこの話を聞いて他人事ではないと大いに反省をしました。もしわが家で同じようなことが起こったら、私は一体何が出来るのでしょう。親父が15年前母に先立たれた時も同じようなことが起こりましたが、気丈にも親父はその後何でもできる男に変身し、今は妻の支援を受けながら何とか一人暮らしをしています。亭主関白が格好いいと思う私のような時代は完全に終りました。むしろともに支えあうパートナーシップ夫婦にならねばと思った正月のカキ騒動でした。

  「正月も 休まず営業 台所 妻はせっせと 家族のために」

  「カキフライ 食べた4人が 食あたり 意気消沈な 妻を慰め」

  「私など 下痢になっても 正露丸 三粒を飲めば 元気回復」

  「もし妻が 病気になると どうなるの? ならぬようにと 祈るばかりで」

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