人間牧場

〇山仕事と手作り弁当

 超大型と前評判の高かった台風は、予想より進路を北に取って対馬海峡を抜けたため、私たちの町では一昨日の未明、大風が少しの間吹いた程度で被害もなく、昨日は台風一過の爽やかな好天でした。このところ講演や会議が続き何かと忙しかったこともあって、台風後の見回りもままならなかったため、昨日は妻に弁当を作ってもらって人間牧場へ農作業に出かけました。農道のあちこちに見えるみかん畑には、極早生系のみかんがほんのり色づき始め、秋の訪れを告げていました。

妻の作ってくれた山仕事弁当
妻の作ってくれた山仕事弁当

 前日糸魚川市では台風がもたらしたフェーン現象で、10月の観測史上最も高い35度以上となり、松山でも30度を越す真夏日になったようで、昨日もそれに近い暑い一日となりました。さあ草を刈ろうと草刈機に給油を思い立ちましたが、どこを探しても混合ガソリンのポリタンクが見つからないのです。この10日ほどの記憶を辿りましたが、どこへ置いたか分らない自分もやはり歳のせいだと納得しながら、とりあえず草刈機の中に残った混合ガソリンで人間牧場へ通じる道沿いの草を刈り終わりました。よく見るとポリタンクは倉庫のチェンソーの陰に隠れていました。思うに息子がツリーハウスの抱かかえた杉の木の一本が枯れたので切った話を思い出し、その折チェンソーを使ったことを思い出しました。

 事なきを得て給油し、1週間後に迫った子ども体験塾の収穫祭ののため、芋畑に入り周辺の草を刈りました。宮栄館長さんが管理してくれている電気柵のお陰で、今のところイノシシの被害にも遭っていないため、何とかあと1週間このままでいて欲しいと祈るような気持ちで、電気柵の回りも綺麗に草を刈って回りました。
 お昼は妻の作ってくれた愛妻弁当をウッドデッキに広げ、一人海を見たり空を見上げながらゆったりとした気持ちで食べました。梅干し入りおにぎり3個、卵焼き、ピーマンとウインナーの炒め物のシンプル弁当でしたが、いつもながらの美味しい味でした。デザートは皮ごと食べられる種無しブドウと極早生みかんが2個、ビニールの手編み手提げ籠に入っていました。山仕事に日ごろなれていない私にとって草刈り作業などの山仕事は、汗をかくほどの重労働です。農作業が腹を空かせるため、また野外で食べるため何ともいえない至福の時でした。

人間牧場から見える絶景
人間牧場から見える絶景

 ふと見下ろした人間牧場から見える見慣れた光景も、その気になって見るとどこか違って見えるから不思議です。外出時には必ずといっていいほど持ち歩いている、ブログ用のデジカメで遠望を写して見ました。下灘から上灘、松山に至る景色は私のface bookのトップで紹介しているように、まさにオーシャンビューです。またロケーション風呂の押し上げ窓から見える豊田漁港の景色も絵になる一枚です。ウッドデッキの直ぐ下に生えているススキも、秋の訪れを告げるように穂が出ています。何げない風景に目をやり心を動かせる、やはり時間的ゆとり、人間的ゆとり、空間的ゆとりが欲しいと思った一日でした。時間・人間・空間、全て「間」ですね。

  「手作りの 弁当提げて 山仕事 ウッドデッキで 美味さ楽しむ」

  「秋日和 心地よい風 頬撫でる 束の間周囲見やりながらも」

  「気がつけば 季節もう秋 ススキの穂 出揃い冬の 支度始める」

  「時間的 人間的に 空間的 全て間がつく
ゆとりが欲しい」

人間牧場ロケ風呂押し上げ窓から見える豊田漁港
人間牧場ロケ風呂押し上げ窓から見える豊田漁港

 

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人間牧場

〇インターネットでお買い物

 世の中は変わったものだと、私のような古い時代遅れの人間はしみじみそう思うのです。10年前まで私は職場で仕事上仕方なくパソコンを使っていましたが、自宅にパソコンは持ち合わせていませんでした。ゆえに書斎の机の上はパソコンもなく、論文募集の懸賞金で買ったシャープのワープロ書院があって、もっぱらワープロで文章作成をしていたようです。退職してしばらくの間はこのワープロで原稿書き程度しかしていませんでしたが、そのうち講演先からプロフィールや写真、レジメ、参考資料をデジタルで送るよう依頼があり始め、止む無くパソコンを購入してメールの仕方を習い、その後娘婿の勧めもあってブログを書くようになり、一気に私の暮らしは一変しました。今では暇さえあればパソコンの前に座り、妻が呆れるほどパソコンと格闘をしているのです。最初はトラブル続きで娘婿や息子に助け船を出してもらっていたパソコン操作も、私がパソコンに慣れたのか、パソコンが私に慣れたのか分らぬまま、最近はトラブルも殆どなく推移をしていることは嬉しいことです。

 一昨日プリンターでプリントアウトしようと思ってやり始めると、プリンターにインク不足のエラーがつきました。インクのカートリッジを替えようと操作を始めましたが、買い置きしているはずのブラックインクが見つからず、結局プリントをすることが出来ませんでした。
 こんな場合は息子に助け船とばかりに、息子の携帯に電話すると息子は、EPSONの型式とインクの仕様を言っただけでネットで注文をしてくれました。
 インクにはプリンターの会社が作って販売している純正インクがあるのですが、これが中々高く6色で5千円以上もするのです。私のようにブログを足繁くプリントアウトする人間にとって、これは大袈裟に言えばもう死活問題で、自分の小遣いの殆どがインク代に消えてしまうのです。そんなこともあって、数年前から安売りのインクカートリッジを息子はネットで見つけ、純正でないと故障の原因になるというメーカーの意見を無視して、安売りインクを使っているのです。

 前日頼んだのにインクは明くる日の昨日の昼には、もう宅配便でわが家へ届きました。綺麗なダンボールの中を開けて見ると、注文したインクが3セット入っていました。仕切り書には配送料0円、金額は1セット960円×3セット=2,880円でした。5分の1の安さです。仮にこの純正インクでないインクのせいでプリンターが壊れても、ネットでプリンターを購入すれば2万円程度なので、誰が考えても安い買い物なのです。インクの質はそんなに劣っているとも思えないので、安い、早い、便利を享受しながら、しばらくの間は安心してプリントを楽しみたいと思っています。
 世の中は直接お店に出かけて買い物する人より、ネットで買い物をする人の方が多くなったようですが、ネットで買い物をしようとも思わない私にとって、ネットでの買い物はまだ猫に小判のようですが、息子がいるお陰で今月末に東京へ行く飛行機のチケットも、既に購入することが出来ました。息子様々です。今では読みたい本まで息子が注文をしてくれています。便利な世の中です。

  「プリンター インク足りない エラー出る 早速息子 ネットで注文」

  「早いねえ 明くる昼に 自宅まで 届けてくれる 便利世の中」

  「安いこと 早い便利と いいことが いっぱいあるも 使いこなせず」

  「配送料 ゼロ円誰が 負担する? 訳の分らぬ ことが多くて」 

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人間牧場

〇久しぶりに砥部町へ

 現職を退職し、サンデー毎日となった私の普段の暮らしは、圧倒的に自宅や人間牧場での時間が第一になりましたが、その次に多いのはやはり県庁所在地松山での活動時間で、自分でも感心するほど毎日のように松山と自宅の間を自家用車で往復しているのです。片道僅か25キロ、時間にして1時間弱ですが、アベノミクスで円安傾向が続いている影響で、ガソリンが大幅に値上げされ、往復に使うガソリン代も馬鹿にならず、ガソリンと財布の中身の減り方が早いと実感するのです。

 そんな日常なので、久万町高原町や高知県仁淀川町へ行く場合に通る国道33号線は殆ど通りません。ましてや砥部町へ行く用事も殆どないので、指折り数えながら砥部町へはいつ行ったのだろうと、記憶にないほど遠のいているのです。
 そんな砥部町へ、愛媛県金融広報委員会からの依頼で、砥部町民生委員会で話をして欲しい講演の依頼があり、昨日の昼過ぎ出かけました。かつて砥部町や双海町が同じ伊予郡だった頃は、若い頃から青年団活動や公民館活動、まちづくり活動で頻繁に通っていたため、行くのが遠のいたとはいえ知人友人も多く、会場となっていた砥部町中央公民館に集まっていた民生委員の中には知り人も多く、少し知り過ぎて戸惑うほどでした。

講演をした砥部町民生委員会
講演をした砥部町民生委員会

 演題は「お金と家庭教育」でしたが、余りお金の話だけでは満足しないだろうと思い、南予地方局から頻繁に頼まれ出かけて話している部分を加えて、1時間ばかりお話をしました。この研修会は金融広報委員会を通じて派遣申請が認められれば、講師料はそちらさんから出て無料とあって、あちらこちらでこの制度を利用しているようで、消費者講座としてよくオファーがかかるのです。
 講演を終えた後、同席した長寿介護課長の重松さんと一緒に1階の社会教育課へ、西松課長さんを訪ねました。重松さんも西松さんもかつて一緒に仕事をした間柄なので、お茶をいただきながら昔話に花を咲かせました。みんなそれなりの役職につき、それなりに歳を重ねているようで、自分の歳を忘れて感心しきりでした。

 帰宅途中、車ハウストベの稲葉社長さんを訪ねましたがあいにく留守、ランバー社長の従兄弟を訪ね少し話し込み、夕方自宅へ帰って来ました。双海町が伊予市と合併して伊予郡の枠組みが崩れたため、砥部町へ行く機会ももうそんなに多くはありませんが、青年団時代、公民館時代、まちづくり時代に知り合った、あの人この人の懐かしい顔々が、浮かんでは消えました。一度そんな人を訪ねて懐かしい話をしたいと思う心境になった私は、やはり歳のせいでしょうか。人恋しい秋の一日でした。

  「久方に 砥部町訪ね 講演す いつの間にやら 遠い存在」

  「あら元気 出会う人たち 近づいて 近況尋ね 笑顔で語る」

  「懐かしい 思う私も 歳とりて 記憶そろそろ 薄れそうなる」

  「近いうち 懐かしい人 訪ねたい 思う私は やはり歳かな」

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人間牧場

〇天災は忘れた頃にやって来る

 超大型の台風24号(935ヘクトパスカル)が九州の西を北上し、本土上陸を覗っているようです。わが家でも台風の接近に備えようと昨日は、夏の間洗濯干し場に置いていたカヌーを、倉庫にしまう作業をしました。若い頃はカヌーを一人でトラックに積み込み、海岸を一人で海まで運ぶ馬力がありましたが、流石にこの歳になると、気力と体力が一致せず、妻に倉庫の近くまで運んでもらったものの、そこから先は自分ひとりで狭い倉庫に収めようと頑張りました。残念ながら微妙に違う舳先と艫(とも)を逆にしたようでどうしても入らず、結局一からやり直しを強いられ、台風の影響で気温が高かったため大汗をかいてしまいましたが、何とか元の場所に収納しホッとしています。

 わが家は海の目と鼻の先にあって、家業が漁業だったため、台風が近づくと漁船を伊予港まで避難させていました。当時の豊田漁港は今の港の10分の1程度の粗末な規模だったため、多数の漁船がひしめいていて、台風による被害が心配だったのです。避難した港では猟師さんが呑み屋に繰り出したり、パチンコに出かけたり、避難とは名ばかりの戯言が行なわれ、台風を一種の骨休めと思っていたようでした。
 それでも台風が過ぎると先を争うよう我先に余波の高い海に出て、漁をして帰るという逞しさもありましたが、昔の台風情報は今ほど発達していなかったため、右往左往していました。今ではその豊田漁港も立派に整備され、避難することもなく台風の過ぎるのを待てるのです。

 かつて台風銀座と呼ばれた九州や四国も、温暖化の影響でしょうか、最近は台風が関東地方を覗うようになったため、今年も殆ど台風の影響を受けずにすみました。また四国の中でも私たちの町は瀬戸内海に面しているため、四国山脈が南の風を遮り、雨による地すべりの被害さえなければ、比較敵台風雨の影響を受けにくい場所にあることも幸いです。
 天災は忘れて頃にやって来るものです。二度も裏山が崩れ大きな被害に遭ったわが家ゆえ、しっかりと備えをしようと、昨日は風で飛びそうなものを片付け、排水溝の点検をしてマスの中の土砂を取り除いたり溝さらえをしました。「さあいつでもやって来い」と力瘤を入れていますが、願わくば何事もなく通り過ぎて欲しいものです。

  「天災で 二度も痛い目 遭っている 故に備えを 万全にして」

  「夏終わる 倉庫にカヌー 一人入れ 大汗かいて 何とか無事に」

  「台風が 本土覗う 朝向かえ テレビ予報を 食い入るように」

  「今朝の外 嵐の前の 静かさか 長閑に烏 カーカー鳴いて」

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人間牧場

〇スティーブ・ジョブズの言葉

 中学校で3年、高校で3年、合計6年間も英語を習っているのに私は、未だに英語文を読むこともできず、このままだと英語を聞いても殆ど意味が分らないまま、残念ながら一生を終りそうです。今まで何度か外国へ行く機会もありましたが、残念ながら言葉が通じず悔しい思いをしたため、今度生まれてくる時は英語くらいは話せるような人間になりたいと思っています。
 時代が進み英語や和製英語が巷に溢れ、特に地域づくりを生業?としている私の周りでは、理解し難い横文字が次々と語られたり聞かれたりしますが、その都度分かったような振りをしてやり過ごし、後日辞書で調べたりして今日まで何とか生きてきました。

 先日、「stay hungry stay fuoolish」という英語の言葉を耳にしました。この言葉はアップルのステーブ・ジョブズが2005・6・12、アメリカスタンフォード大学の卒業式で、卒業生に贈った言葉なのですが、浅はかな私の知恵で直訳すると「ハングーリーであれ、馬鹿であれ」「飢えろ、馬鹿でいろ」くらいなのでしょうが、色々な人が自分の人生とダブらせながら色々と訳しているようです。
 ジョブズの言葉の全文訳を読んで感じるhungryは「渇望せよ」というのがいいようです。「現状に満足して歩みを止めるな」ということでしょう。foolishは「常識に牙を抜かれるな」と多少荒々しく訳され、その意味を「インテリどもの言う言葉に踊らされるな、それはあなたの牙を抜く罠だ」というのも納得のいく言葉のようです。

 ステーブジョブズは式辞の中で、①点と点はつながると信じて、今の点を選択せよと言っています。過去と現在の点はやがて将来の点につながると信じる、そうすれば自分が皆の通る道から外れていても、自分の心に従う自信が生まれるようで、これが大きな違いをもたらしてくれるでしょう。②愛と敗北こそが人生を豊かにするだろうと言っています。時として人生にはレンガで殴られるようなひどいことが起きます。しかし信念を投げ出さず、自分が正しいと信じ仕事を愛し人を愛し取り組みなさい。③死を感じて今日を生きようと言っています。「今日が自分の人生最後の日でも、今日やろうとしていることを自分はやりたいか」と自分に問いかけ実行する、そうすれば自分のうちなる声に従えるようになるなるようです。

 人間は人生の折々に様々な困難に出会い、挫折や再起を繰り返します。中には挫折したまま起き上がれない人もいるし、再起して成功した人もいます。挫折や再起の時天の声として様々な言葉を聞きますが、それはまさに天声人語かも知れません。私が主催する私塾年輪塾も、宮本常一、二宮尊徳、ジョン万次郎などを先人として生き様から生まれた実学言葉を学んできました。ステーブジョブズの「stay hungry stay foolish」も外国人の言葉ながら、日本人三者の言葉と同じような意味を持った言葉のようです。
 書斎の板壁に吊り下げられた日めぐりカレンダーに書かれた先人の言葉を、自分の人生の生きるヒントにするなら、自分にとって豊かな未来が訪れることでしょう。

  「飢えと馬鹿 人の嫌がる 代名詞 裏を返せば 反面教師」

  「言葉には 取り方一つで 道しるべ なりうる魅力 大事にしたい」

  「豊かなる 時ほど人は 傲慢に 拳拳服膺 飢えを忘れず」

  「利口ぶる 人ほど利口で ないものと 拳拳服膺 控え目生きる」

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人間牧場

〇書斎の机の上の整理整頓

 昨日は3週間ぶりに恵みの雨が降りました。夕方からは少し強めのまとまった雨が降り、水はけの悪い場所は少しぬかるむ程だったので、鍬を持ってそこそこに水道を切り雨水を流してやりました。長靴は履いていたものの合羽も着ずに雨傘で作業をしたため少し濡れましたが、夜にはその雨も上がりホッとしました。
 雨水をいっぱい吸い込んだ家の横の家庭菜園に、前日植えた野菜の苗はこれですっかり息づくことでしょう。そして何よりも嬉しいのは朝晩ジョロに水を汲んでやっていた農作業から開放されたのです。これは私にとって大変大きい時間の獲得なので、これから少しの間その時間を散歩や自由時間として大いに活用したいと思っています。

袋いっぱいになった机の上の紙ごみ
袋いっぱいになった机の上の紙ごみ

 そんなこんなで、昨日は私の書斎の机の上にうず高く積まれた、夏場の余韻ともいえる書類の掃除をしました。私は物持ちがいいのか整理整頓の仕方が悪いのか、掃除の度に「今度こそきれいにしよう」と思うのですが、いつの間にか机の上は忙しさにかまけ書類でいっぱいになるのです。目をつぶるような形で用意したゴミ袋の中にどんどんほおり込んで処分をしましたが、現職でもないのにまあ書類が何と多いことか、あらためて実感した次第です。それでも1時間余りで黄色いゴミ袋がいっぱいになり、一段落してホッとしつつ、整理整頓を心に誓いました。

 私の書斎は掃除のついでに時々妻や若嫁が掃除機を掛けてくれますが、捨てる勇気さえあれば簡単に片付けられるのですから幾分楽です。私が若かった頃机の上にはパソコンがありませんでした。ゆえに書類や新聞のスクラップ、雑誌、手紙類をいつかは役に立つだろうと大事小事に保管していました。多分整理整頓が出来ないのはその頃の名残だと思うのです。今は欲しい情報がネットで幾らでも瞬時に取り出せるので、この際「捨てる」勇気を持たねばと心に誓いました。「ああ早来月にはもう年賀状が発売される!!」何て思うと、去年の年賀状も何故か捨てきれないのです。自分と葛藤する煩わしい世の中に生きているものだとしみじみ思った、雨の日の一日でした。「整理」「整頓」「清潔」今度はやろう!!。出来るかな?。

  「雨降りの 時間を割いて 掃除する 紙ごみ多く 袋いっぱい」

  「紙ごみの 中から千円 見つけたり 何か得した 気分になりて」

  「捨てきれぬ 多分死ぬまで この癖は 治らないかも 自分で納得」

  「整理する 整頓・清潔 また誓う 性懲りもなく できもしないに」

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人間牧場

〇眠られぬ一夜

 「おじいちゃん、いってらっしゃい」と、夕食をしている孫たちに言葉だけの見送りを受け、昨晩は双海中学校の学校評価委員会に出席しました。中学校は目と鼻の先なので、すっかり暗くなった夜道を懐中電灯も持たず歩いて行きました。1時間余りの会議を終え自宅へ帰って少し遅い夕食を、テレビを見ながら妻と二人で食べました。食卓には埼玉県の親友工藤さんから送られて来た、秋の味覚の代表選手である新物の秋刀魚や芋炊きが並び、デザートは妻の親友から届いた大粒のブドウが添えられていました。

 そのうち子どもを寝かせた若嫁が2階から降りて来て、「連絡があれば呑み会がありまだ帰っていない長男息子を、松山まで迎えに行く」と言うので、深夜のこともあり私が行くから休むように言いました。やがて11時30分頃に息子から電話が入り、お酒を飲んだ後勤務している事務所に戻り仕事をしているので、12時30分になったら家を出て欲しいと言うのです。テレビを消し書斎へ入ってパソコンを開き、Gメールやfacebookなど細々なことを片付け、午前0時を回ったところで、ブログを一本書きました。書き終わった約束の12時30分に息子から電話が入り、仕事がまだ片付かないので職場で仕事をして、朝になったら帰る旨の電話でした。

 パソコンの電源を切り、妻と同床のいつもの布団に入りましたが、疲れているはずなのに中々寝付かれずついウトウトしてし、2時か!!、3時か!!、4時か!!と豆電球の薄明かりに照らされた柱時計を見ましたが、思い切って床から這い出し、いつものように自分ではエクササイズと言っている体操で,少々汗をかきました。いつものように書斎に入ってパソコンに向かい合っていると、午前5時に息子が帰って来ました。昨晩は一睡もせず仕事をしたので「眠い」と言いながら風呂に入り、そのうち2階へ上がったようです。

 かつて私も若かった頃、連日のように松山で呑み会があり、その都度「10円タクシー」と呼んでいた妻に、携帯電話とてなかった時代ですから公衆電話で電話をかけ、深夜にもかかわらず松山まで迎えにきてもらったものでした。当時の私は気も荒く勢いもあった頃だったので、妻の苦労などお構いなしで、今思うとゾッとするようなことを平気でやっていたのです。
 母も祖母も存命中だったので、特に祖母は私が帰るまで心配して寝ないで待ってくれていました。今その年齢に近づき母や祖母のことを思うと、昨日の眠れない一夜が何となく母や祖母と似ているような感じがしたのです。「ああ私もいよいよその歳になったか」と苦笑いしながら、少し寝不足ながら心地よい朝を迎えました。今朝は待ちに待った小雨が降り、安堵の朝のようです。

  「呑み会で 遅い息子を 気遣って 眠れぬ一夜 やっと明け行く」

  「そういえば 10円タクシー 名をつけて 迎え連日 深夜の道を」

  「わが子待つ ふと孫私 待っていた 祖母の姿と ダブらせながら」

  「ああそんな 歳になったか 思いつつ ウトウトわが子 帰りを待って」 

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人間牧場

〇冬野菜の植え付けとミョウガの収穫

 家庭菜園の種蒔きが一段落し、それぞれの種が芽を出して、小松菜などは少し厚めに蒔いているので、間引きのつもりで成長のいいものから鋏で切り取り、わき菜として食べていますが、柔らかくて美味しくて栄養があって、粗食ながらこの上ない食べ物として楽しんでいます。残念なのはこの時期は気温が高いので、柔らかい葉っぱを人間様より先に食べる虫がいて、目に止まった虫は退治するものの、所々食害にあって無残な姿になっているようです。葉っぱを食べる野菜は消毒が出来ないので頭を悩ませていますが、大根もチンゲンサイも今のところ蒔き直さなければならないかも知れません。

 もう一つの悩みはこの20日間ほど雨が降らないため、朝晩の水やリが大変で、今は裏の清水を使っていますが、少し水量が減ったため水をやるのにかなりの時間を費やしなければなりません。一雨欲しいところですがはてさえどうなることやら・・・・。
 今日は、友人の水口さんから昨日大量に貰ってきた冬野菜の苗を植えました。夏の名残の竹垣や杭を全て引き抜いて倉庫裏にしまい、雑草を粗方片付けて耕運機をかけました。畑の土は雨が降らないため固く土煙が立っていました。それでも耕運機は偉いもので、しっかりと深耕してくれました。

綺麗に植えた冬野菜の苗
綺麗に植えた冬野菜の苗

 耕した畑に畝を立て、その上にキャベツ、白菜、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、高菜、サラダ菜などを順次植えて行きました。この作業は中腰でするものですから腰にきて、かなりの重労働でした。植えた苗に籾殻を蒔き、牛糞や肥料を蒔いて一段落、その上にホースでたっぷり水をやりました。これで菜園の空いた土地は殆どなくなりましたが、明日の朝からこれら全てに水をやる作業を一人でしなければならないことを思うと、気が遠くなりそうです。そのうち雨が降ることを期待したいものです。

 

裏の森で収穫したミョウガ
裏の森で収穫したミョウガ

裏の森の中でミョウガを取りました。少し遅れ気味で花が咲いていましたが、まだ食用になるので、バケツに半分ほど取ったので、妻に頼んで三杯酢に漬け込んで食べたいと思っています。ミョウガを食べると物忘れするそうですが、ミョウガを食べなくても物忘れする歳になっているので、かえって物覚えがよくなるかも知れません。マイナス×マイナス=プラスかも・・・。
 イノシシもミョウガを食べるのか、森の中のミョウガはイノシシにかなり乱雑に荒らされていました。畑を荒らしたことを忘れてしまわれては困ります。

 

 

 

 

 

 「このところ 雨らしい雨 降らぬため 朝晩水やリ 体に堪え」

  「いただいた 冬野菜苗 植えて行く 行儀よいよう 一列並ぶ」

  「一反も あるほど広い 畑には ありとあらゆる 物が植わりて」

  「イノシシに 先にやられら 残り物 ミョウガ収穫 物忘れかも」

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人間牧場

〇松本さんと私のコラボサンドイッチ講演

 いつもの事ながら昨日は忙しい一日でした。鳥取市中山間地域人材育成事業「とっとりふるさと元気塾」の一行が外部成功事例地との交流研修のため、17人の団体が親友藤原さんに連れられやって来て、昼食から夜の交流会まで息の抜けない研修となりました。シーサイド公園2階のレストランで美味しい夕日丼で会食した後、午後一番は松本さんが「双海町の地域づくり活動」についてレクチャーし、その後人間牧場へ移動して私がこれまでの活動について話しをしたのです。

 私はいつも活動をともにしているのに、松本さんの話を聞いたことがないので、私にとっても興味があり楽しみにしていました。松本さんは沢山の資料をスライドショーにまとめて、「さすが」と感心するほど要領よく分りやすく説明してくれました。メカに弱い、いつもアドリブで話す私には到底真似のできない芸当です。松本さんも次に話す私を意識して、双海町のまちづくりが辿ってきた経緯には極力触れず約一時間話をしてくれたため、二人の話の連携やコラボレーションはまさに阿吽の呼吸だったようでした。

夕日のミュージアムで講演する松本さん
夕日のミュージアムで講演する松本さん

 松本さんが双海町の「今」を語ってくれたので、私はまるでサンドイッチのように過去と未来を語ろうと思いました。双海町のまちづくりの黎明期や、失敗談などは数え切れず、幾らでも何時間でも話せるのですが、相手が聞きたい雰囲気を読み取りながら話すのは容易なことではありません。私の持っている話術・話芸を使って心の縛りを解きほぐし、私にもできる、私もやらなければという気持ちのさせることこそ未来戦略の第一歩なのです。二人の話をまな板に乗せ、夜の交流会はお酒の力や日ごろ一緒に活動している仲間の力も借りながら、どうやらやる気を創造することが出来たようです。

 それにしても松本さんの発表能力はかなり高いレベルに達しているようです。この調子で遊び心を加え、実践で磨いて行けば、どこへ出ても恥ずかしくないものに仕上がることでしょう。人間には私がそうであったように、遠心力を求める時期と求心力を求める時期があります。松本さんは速いスピードで遠心力を求めてきました。いつの時期になるか分かりませんが、潮目の時期を迎えなければなりません。遠心力から求心力に替わるその時期こそ大切なチャンスであり、チェンジであり、チャレンジなのです。多くの人はこの潮目の時期を出世や管理職という、目に見えない幻影に惑わされてしまい、気がつけば何も残らない抜け殻になって定年を迎え、はかない人生を終えるのです。拳拳服膺、そのような人間にはなって欲しくないと、思った一日でした。

  「馴染みだが 長い話を 聞きそびれ 始めて聞いた 新鮮話」

  「スライドを スクリーン写し 講義する 私にゃ真似の 出来ない芸当」

  「跡継ぎも できたそろそろ 身を引くか 引き際大事 自分で決める」

  「遠心と 求心狭間 潮目あり 見まがうことなく 考え対応」

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人間牧場

〇笑いを楽しむ

 昨日は月に一度の愛媛新聞カルチャースクールの講義日でした。毎月1回といいながら1年半も1回2時間の講義を続けていると、話のネタもなくなるだろうと妻は心配してくれていますが、私の体の中の引き出しにはまだまだ余力が残っていて、何とか今年いっぱいは持ちそうな気配です。
 今月は第一火曜日が10月1日と早く、その準備に多少慌てましたが、「笑いを楽しむ」というテーマで次の三枚のレジメを用意してお話をしました。今回は笑い雑感や笑いの力について講義した後、テキストとして使っている「夕日徒然草」の中から、人間牧場で話したリクエストの多い秀作を20作選び、時間の許す限り読み聞かせしようと臨みましたが、前年ながら時間切れで5つも話が残ってしまいました。

  「『月一で 話す話題に 事欠かない?』 妻の心配 どこ吹く風で」

  「私には 話の引き出し 多いため 今年いっぱい ネタはありそう」

  「新蕎麦が 出回り始める この時期に なると新ネタ 仕込みに入る」

  「今日もまた 藁って暮らそう そう思う 今のところは 悩みもなしで」

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